木村拓哉 さりげない気遣いといたずら心で『TOKYOタクシー』会場笑顔に!撮影1日1日を惜しむ

木村拓哉 さりげない気遣いといたずら心で『TOKYOタクシー』会場笑顔に!撮影1日1日を惜しむ2

降壇直前に3人で笑い合う姿が(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 俳優・木村拓哉、倍賞千恵子、蒼井優が12月3日に東京・新宿ピカデリーで映画『TOKYOタクシー』(監督:木村拓哉/配給:松竹)大ヒット御礼舞台あいさつを山田洋次監督とともに開いた。

 2022年に日本でも公開しヒットしたフランス映画『パリタクシー』が原作。昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続けてきた山田監督が、大都市<東京>を舞台に、人生の喜びを謳いあげる感動のヒューマンドラマ。さえない日々を送るタクシー運転手・宇佐美浩二(木村)と、彼が偶然乗せることになった、人生の終活に向かうマダム・高野すみれ(倍賞)との運命的な出会いと奇跡を描く。

 上映後、蒼井は倍賞の手を、木村は山田監督に肩を貸しながら、倍賞と山田監督のペースにあわせてゆっくりと優雅に登壇し、イベントをスタート。

 1人1人に公開後の反響が問いかけられることに。木村は「普段、映画ないしドラマをやらせて頂いた際には、それはほど連絡といいますか割と普通のことが時間が過ぎたという感じがあるんですけど、今回の『TOKYOタクシー』に関しては“すごくお久しぶりの方です”という方からもご連絡を頂きました。“家内と一緒に拝見っさせて頂きました”とか、“ありがとう”という言葉も頂いて。“ありがとう”を頂くことは嬉しいんですけど、自分たちは監督のもと、今回の作品を作らせて頂いたので、『観てくれてありがとう』って僕らが声を大にして言いたいんです。けれど、観てくださった方々が、僕達に向かって頂くのがすごく印象的で。その言葉の往来があったんです」と、普段の昨日と違ったそうだ。

 続けて、木村は山田監督について「目の前のストーリーと時間で、反射のように感情のように動く姿を監督が残し続けてくれて」と話していたが、山田監督が「何もしてませんよ」とひょうひょうと話すと、木村は“そんなことはない”とばかり立ち上がってジェスチャーを見せて観客の笑いを誘った。

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“そんなことはない”とばかり立ち上がってジェスチャー

 そんな山田監督はというと、公開後に「僕の家に小さい黄色いカードが入っていたんです。それは警察からのパトロールの紙だったんです。その最後のメモ欄に小さな字で『昨日、新宿でTOKYOタクシーを拝見しました』ってあって」と感想をもらったそう。

 このことで山田監督は普段は違う世界の人だと感じている警察官を「急に身近に感じたので、近所の派出所にお礼しにいったんです。そのメッセージをくれた方は、その日はいらっしゃらなかったのですが、後日また黄色いパトロールの紙が入っていて、『先日はありがとうございました』ってあって。黄色いカードを通じてのおまわりさんとの交流が生まれて、“これは幸せの黄色いカードかな”って言うべきかなと思って。そんなふうに見てくださる観客もいるんだなと思って。それは作り手にとって幸せです」とエピソードを披露。これに木村は“そんなことがあるのか!?”とばかりたびたび笑みがこぼれ、場内も温かな空気が包むこととなった。

 そんな山田組での撮影について、木村は「久々の山田組ですけど、時間に追われるという、その日一日やらないきゃいけないことは誰しもあると思うんです。そのやるべきことやらなきゃいけないことに対する時間の懸け方というかが豊かなんです。もちろん、いま、いろんな決まり事が現場にもあったりするので、昔のように早朝から深夜までとかいうのは確約があるのですけれど、1つ1つの作り込み方。高級なものをすべてそろえてぜい沢に作るのではなく、1つ1つの光の当たり方とか人の気持ちの形どり方の時間を豊かに使って作る。そういう作業が毎日続いたんです。きょう1日終わりましたよといわれたときに、早く帰りたくて終わるという日は1日もなくて、“今日の作業も終わってしまった”という気持ちになって」と、撮影を1日1日惜しむような気持ちになったそうだ。

 蒼井も木村と同じく山田組へ「みんなこの作品が好きだし山田組が好きで、本当に幸せなことだと思っています。久しぶりに山田組に参加できて、なんて幸せな経験や時間を過ごさせて頂いているんだろうって。山田組といえば劇団山田組のスタッフさんも参加されるんです。そのお芝居のうまさは尋常じゃないなって思います」と、スタッフの動きにも感じ入ったそうだ。

 その後、事前に集められた質問を答えていくコーナーを開催しつつ、木村から「今後みなさんの傍らにあるような作品になればと思っています。いつでも乗りたくなったら“ご乗車”をお願いします」と、鑑賞をアピールした。

 トーク後には記念撮影へ。木村は座っていた椅子を自身の手で持ちよけたり、降壇の際に山田監督に再び腕を貸しつつ、舞台袖で全キャストを見送った後、一人観客にお辞儀をしたりと多数の気遣いを見せる姿が。かと思えば、公式のスチールカメラマンが手を止めるようリクエストをした際に、ブンブンと高速で手を振りつつその表情はにっこにこといたずら心を発揮したりと、舞台あいさつを楽しんでいた。

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 映画『TOKYOタクシー』は公開中!

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

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山田監督に腕を貸す木村