ベイン・アンド・カンパニー、Global M&A Report 2024を発表 2023年グローバルのM&A活動は縮小、日本は好調

ベイン・アンド・カンパニー(以下 ベイン、所在地:東京都港区赤坂)は、『Global M&A Report 2024』を発行しました。( https://www.bain.com/insights/topics/m-and-a-report/ )2023年のグローバル全体でのM&A取引額はここ10年で最も低水準となり、前年比マイナス15%の3.2兆ドルとなりました。背景には金利高や規制強化、マクロ経済要因などの影響を受けて多くの企業がM&A対象先の選定に慎重になったことが挙げられます。それらの要因の中でも最大の妨げとなったのはバリュエーションギャップで、ストラテジックディール(事業会社によるM&Aディール)全体のマルチプルは10.1倍と直近15年間で最も低い水準となっています。一方、2024年のM&A市場は、2023年には市場に出回っていなかった資産が加わることで活性化すると予測されています。

●2023年のM&A市場

テクノロジー関連のディール額が約45%低下したことが最大の要因となり、ストラテジックディールが減少しました。一方で、エネルギーやヘルスケアセクターは複数の大規模ディールに支えられ好調でした。年の後半からメガディールが増え始め、ディールメーカーにとって良い兆しも捉えられるようになりました。ディールを頻繁に行った企業と消極的になった企業との差が広がった年となり、前者は市場が停滞する中でもディール活動を継続していました。M&Aを積極的に実行している企業はそうでない企業を上回る総株主利回りを実現しており、この差は広がり続けています。

●変化する規制環境

過去2年間にグローバル全体で発表されたM&Aの内、少なくとも3,610億ドル分のディールは規制当局の審査対象になっています。最終的に成立した2,550億ドル相当のディールのほぼ全件で改善措置が求められました。規制当局の審査対象になったディールは、大半は成立に至った一方で審査結果が出るまでに平均で12か月を要し、ディールの期間が大幅に長期化しました。変化する規制環境の中でも上手く立ち回っている企業は、徹底的なデューデリジェンスを通じてディールの仮説を検証し、承認獲得までの紆余曲折に耐えうるシナリオを用意しています。

●生成AIを活用したディール実行

ベインが約300社のM&A活動を調査したところ、現在ディールプロセスで生成AIを活用していると答えた企業は16%、今後3年以内に導入予定と答えた企業は80%でした。アーリーアダプターは、ディール機会の洗い出しやデューデリジェンスのデータ評価などM&Aの初期プロセスの効率化に生成AIを活用しています。これらの企業の85%は、生成AIのパフォーマンスは期待通りまたは期待を上回っていると回答し、78%は従業員の負荷を減らし生産性を改善できたと答えています。同時に、データの正確性、プライバシー、サイバーセキュリティ関連のリスクが主な懸念点だと指摘し、生成AIをM&Aに活用する際の課題として挙げています。生成AIを最大限活用するためには、競争優位性に繋がる効率化の機会を特定し、早い段階でその領域に投資することが肝要です。生成AIを適切な用途に早期に導入することが、正しい活用の定着と、将来大きな成果を創出するための基盤となります。

Global M&A Report 2024では、14の業界別、日本を含む4地域でのトレンドを解説しています。

●日本

ベイン東京オフィスのパートナーである大原 崇は次のようにコメントしています。

「2023年はグローバル全体でのM&A活動が縮小する中、日本における取引額は前年比23%増の1,230億ドルと主要国の中ではいち早い回復トレンドを示し、足元でも非常に活発なディール環境となっています。プライベート・エクイティのディール件数及び取引額は歴史的な高水準にあり、2023年の後半にかけて、事業会社によるディールも大きく拡大しています。事業会社のディール拡大の背景には、企業価値向上にむけてM&Aを含む大胆な投資に目を向ける企業が増えていることがあります。日本企業、とくに複数事業を抱えるコングロマリットにとっては、収益性・競争力に欠ける非コア事業の売却、M&Aを通じたコア事業の強化は極めて重要な経営アジェンダです。手元のキャッシュが積みあがる中、また、「PBR1倍」を合言葉とした、政府・規制当局のプレッシャー、アクティビストファンドが先導する「正しく投資しないなら還元せよ」という資本市場からの圧力が強まる中で、M&Aにより積極的に取り組む企業が増えてきています。一方、M&Aの価値を最大化する上では、経験を積み、その経験を正しく組織知にしていく工夫が重要です。」

本稿では、日本企業のあるべき取り組みについてもご紹介しています。

【ベイン・アンド・カンパニーについて】

ベイン・アンド・カンパニーは、未来を切り開き、変革を起こそうとしている世界のビジネス・リーダーを支援しているコンサルティングファームです。1973年の創設以来、クライアントの成功をベインの成功指標とし、世界40か国65都市のネットワークを展開しています。クライアントが厳しい競争環境の中でも成長し続け、クライアントと共通の目標に向かって「結果」を出せるように支援しています。私たちは持続可能で優れた結果をより早く提供するために、様々な業界や経営テーマにおける知識を統合し、外部の厳選されたデジタル企業等とも提携しながらクライアントごとにカスタマイズしたコンサルティング活動を行っています。また、教育、人種問題、社会正義、経済発展、環境などの世界が抱える緊急課題に取り組んでいる非営利団体に対し、プロボノコンサルティングサービスを提供することで社会に貢献しています。

商号 : ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド

所在地: 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー37階

URL  : https://www.bain.co.jp

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