歌手で俳優ジュディ・オングが4月10日に東京・シネマート新宿で映画『万博追跡 2K レストア版』(監督:リャオ・シャンション/配給:ハーク)初日舞台あいさつに登壇した。
1970年に上映された作品が56年の時を超えレストアされ上映。その舞台は1970年の大阪万博。台湾パビリオンのコンパニオンに合格した少女が、かつて自分を助けてくれた名も知らぬ台湾の恩人を探すべく駆け回る、音楽、ダンスも楽しめるエンターテインメント作品。
上映前にマイクを持って登壇したジュディは、「もう56年前?その頃の素敵な万博、それから私の若い姿も見ていただけると思うんですけれど、みんな夢を持ってたんですねあの頃。そんなような場面がたくさんあるので、ぜひとも楽しんでいただければと思います」と、さっそくアピール。
本作がレストア上映されると知ったとき、「びっくりしました」とジュディ。いま観てみると、「すごい華やかなファッションなんです。みなさま模様の色とか、とても素敵なお洋服をお召になっておしゃれして万博に行ってたんです」と振り返るとともに、最近のファッションへは、「ダウンジャケットみたいなのが増えてきて、黒とグレーと茶色とベージュしかみなさんお召しにならない。なんか若いのに、もっといい色着ればいいのになと思ってるんです。おしゃれってやっぱ楽しいんですよ。見る方も楽しいし」と、比べてしまうのだそうだ。
当時の撮影は「ゲリラ撮影」と笑うジュディ。「人がいないところじゃないと撮影できないけど、もうぎゅうぎゅう詰めですから。監督が大きい声で用意スタートも言えないから、手で合図を出したりして。演技をしているうちに、周囲の一般人も『ジュディ・オング』だって気づくんですけど、知らん顔して出てってお芝居するの(笑)。同じところで撮影していると人が集まって来ちゃうから、1回撮ったら別の遠いところに行って、それでもとの場所の近くに戻ってきて……そういうふうなことをやりました」と、懐かしげ。
さらに本作は万博のみならず、奈良、京都、北海道も訪れるそう。ジュディはとくに「北海道に突然奈良と同じ服で行くんです。結構寒かったんです。でね、一番困ったのがハイヒール履いてたの。ミニスカでハイヒール履いたまんまで雪の中走ったの。もう足が霜焼けになりましたよ。霜焼けってね足先になるもんでしょう?私生まれて初めて膝が霜焼けになりました」と過酷だったそう。それでも「そうしたら一緒についてきてたうちの母が霜焼けだって言い出して笑いましたね。楽しい思い出ばかり」と、笑みが浮かんでいた。
ちなみに、司会がなぜ北海道で撮影したのかを問うと、「台本がそうなってたんです」と自身でもよくわかってないそうと告白し場内を沸かせたが、「白い雪というのは台湾であんまり見ることがないので、北海道の白い雪というのは夢なんです。だからそれをぜひとも見たいということもあったと思います」と、推測もしていた。
最後にジュディから、「ぜひとも二十歳の私に会いに行ってください。それから、夢を見るということは素晴らしいことなんだなというのを、この映画を観て持ってもらえればと思うんです。今ちょっと(世間の空気が)諦め気味な雰囲気を感じているんですけど、夢を持つのは諦めなくていいんですよ。それをぜひとも、映画を観ながら感じ取っていただきたいとそう思いました」と、前向きに呼びかけていた。
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ


