村本大輔「村本大輔はなぜテレビから消えたのか?」が「第11回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード」グランプリ受賞でスタッフの粘りが実った姿が「本当に嬉しくて」

村本大輔「村本大輔はなぜテレビから消えたのか?」が「第11回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード」グランプリ受賞でスタッフの粘りが実った姿が「本当に嬉しくて」3

 お笑いコンビ『ウーマンラッシュアワー』の村本大輔(40)が7日、都内で開催された『第11回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード』授賞式に登壇した。

 一般社団法人衛星放送協会が開催。正会員社の各放送局が専門チャンネルならではの強みを生かしたオリジナル番組の制作促進と、その優れた番組をより多くの方に知ってもらうことを目的に2011年に創設。審査基準は、ほかのメディアにはない作品のオリジナリティを中心に判断し、有料・多チャンネル放送の信用と権威を高めたと認められる功績に対して表彰するものとなる。今回は番宣部門、CAB-J部門、編成企画部門、番組部門6ジャンルの最優秀賞を発表するとともに、そのなかかからグランプリを発表する。

 村本は番組部門のドキュメンタリー番組BS12スペシャル『村本大輔はなぜテレビから消えたのか?』でグランプリを受賞。同番組では、原発や沖縄の基地問題などを漫才のネタにし始めた2017年頃からテレビ出演が激減した20年のテレビ出演はたった1本となった村本を密着で追ったもの。彼のお笑いのネタを探し続ける姿や、テレビから消えた理由を関係者に取材。見えてきたのは、テレビの制作現場に漂う空気、そして社会におけるお笑いの役割と可能性を見つめる番組となる。

 まずは最優秀賞の発表の際に、村本は「ここで何しゃべりましょうかね?」と、軽い感じで入り「うまく撮ってもらったんでブスが篠山紀信にとってもらったレベルです。ありがたいことですけど、日向さん(株式会社ドキュメンタリージャパン ディレクターの日向史有氏)の見たいところだけ撮っているんだなって。でも、それがドキュメンタリーですから、日向さんの目線というかだと思っています」と、自身の番組を評価。

 本番組が作られる経緯として、自身のSNSでの発言の影響により、決まりかけていた特別番組が急きょなくなったところから始まったという村本。

 「彼らは諦めずに絶対に撮ってやるといって、流す予定がないのに、僕が個人的にアメリカに行ったら、アメリカに追いかけてきて、福島に行くといったら追いかけてきて、沖縄にも追いかけてきて、流す予定がないのにずっと撮り続けていたんです。You Tubeで流すとなって、You Tubeで流してもすごくいい作品だったのに、アクセス数はすごく少ないんです。それでもどんなときでもずっとあちこちついてきてくれたんです。一生懸命撮影してくれた。そんなところを見ているので、それで賞を獲ったので、すごくなんか、こういう賞を獲るというが本当に嬉しくて。本当になんか……おめでとうございます!普通は諦めますよ!」と、スタッフの頑張りの結果をたたえていた

 番組タイトルについては、「タイトルはそういうことをネタにしてTVの仕事が激減という、この激減という言い方も、真実は自分からTVの仕事をやめていっているだけなのに、そういったことを発言しているのが仕事柄といっているようなイメージを操作しているようなところには違和感を持ちましたけどね」と、意見を話し会場は沸き返るとともに、壇上にいたスタッフもこれには苦笑い。

 村本は止まらず、「だって俺は自分から選んでやめているわけだから、なんでこういった発言をして激減するんだっていう言い方にちょっと違和感はあるし、物語を作るなとは思いました。けど、それはみんな物語を作り合っているわけなので、何もいいません」と、話を切る。

 そんな村本だったが、本番組が作られる経緯のなかにあった、特別番組について「本当はその発言したことで仕事をなくしたテレビ局の存在自体を名指しして言ってやろうと思ったんです。でも、こんなハレノヒにそんな名前は絶対に言いたくない!」と言いつつ、その後名前こそ言わなかったものの、連想させるような発言をして会場を再び沸かせる自身のスタイルを貫いていた。

 その後、グランプリ受賞発表の際にも再登場。「これを見て少しでもみなさんに知って頂けたらいいかなと思います」と語ったり、何か問題が起こっている現地に足を運ぶことへ「僕は新聞とかニュースを見てネタを作ろうとは思わないですね。新聞とかニュースは記者の方々が作った加工品ですから。それよりも自分で生のものを食べて、自分が加工品として料理を作ることを大事にしたいと思って。時事ネタとかってそのときのことみたいな感じでやられますが、当事者からしたら日常のことなので、日常のことは彼らと一緒にしゃべって自分の心に落とし込んでからネタにすると。それだけでも全然お客さんに伝わる笑いの力が全然違っていて。生のものを取り入れると、エネルギーが全然違うんだなってことをよく実感するので、それがいま僕がお笑いをやっている意味であって。テレビから消えたって言いますが、正直テレビに出ている芸人がマイクの前から消えただけというのは申し上げておきたいと。私はずっとネタをやっておりますので」と、語っていた。

 ここで東京五輪に絡めたネタを披露すると話した村本は、五輪で弁当が大量廃棄された問題を取り上げつつ、現政権の菅首相のネタを大量に作ったが、菅義偉首相の退陣表明によって「全部廃棄することになったんです!」と言いつつ、「でも、わかってました。夏の弁当と菅はね、賞味期限が短いってことは」と、オチを付けていた。

 ほか、番組部門の文化・教養番組から『劇場の火を消すな!Bunkamuraシアターコクーン編 松尾スズキプレゼンツ アクリル演劇祭』が最優秀賞を受賞し松尾スズキ(58)も登壇した。

 ※記事内番組画像は(c) BS12 トゥエルビ

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