綾野剛 主演作映画「武曲 MUKOKU」初日で俳優として真摯な思い吐露!「自分の役にかわいそうと思ったの初めてなんです」

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「武曲 MUKOKU」初日が開催!

 俳優・綾野剛(35)、村上虹郎(20)が3日、東京・新宿武蔵野館で映画『武曲 MUKOKU』(監督:熊切和嘉/配給:キノフィルムズ)初日舞台あいさつを熊切監督(42)とともに開いた。

 映画『海炭市叙景』や『私の男』などの文学を実写映画化し、その作品の持つ雰囲気を最大限に引き出すことで知られている熊切監督の最新作。作家・藤沢周氏の同名作が原作で、ある事情から剣を棄てた男・研吾(綾野)と、一度死ぬような体験をして剣に出会った少年・融(村上)の対決する宿命などが、心情とともに描かれる。

 メガネ姿で上着を羽織るような形で登場した綾野。新宿武蔵野館という舞台から観客の距離が近い劇場ということで、「いいっすね武蔵野館」と、思わず笑みがこぼれるなか「朝からこんな地獄のような映画を選んで頂いて、感謝です。観終わった後で余韻が大事な映画なんで、出しゃばってきて申し訳ないなと」と、軽口を叩きながらスタート。

 本作の主演ということだが、綾野は熊切組に参加できたのが心から嬉しかったようで「5年前に『夏の終り』に出演させて頂いたときは、熊切組に入れるということで地に足がついてなくて心残りがあって。熊切さんは『必ずまたやろうね』とおっしゃってくださっていたんで、その言葉を信じながらきょうまでやってきて本当に良かったなと思います。主役として現場に立っていますが、熊切さんに自分の身を委ねて、鮮度の高い状態で現場に入るとしか決めていなかったので、いち『武曲』の一員という意識の方が強かったと思います」と、下準備を語る。

 そんな熊切監督について村上が、「現場で1番武士のような格好をして、カメラ横にいてくれて『いいっすね』と言ってくれてました」と証言すると、綾野も「カットがかからず『いいっすね』と言われるんですけど、『これOKなの!?』って分からないときがあるんです(笑)。でも、あのいいっすねと言われると本当にホッとするというか嬉しいですよね」と、手応えを感じるものだったそうだ。

 役作りへは、綾野は「原作がいいからここまでたどり着けたというのは感謝です。僕、自分の役にかわいそうと思ったの初めてなんです。それで、ここまで生きているなというのを実感しながら、役を生きていることが初めてに近いぐらい、体内に入ってくる役だったので、それに侵食されてもいいやと思うくらいでした。フィジカル面だけは相当高い位置でアスリート並の体力だったので、どれだけ飲み込まれてもいい状態を常に作っていました」と、役とのシンクロが高かったと漏らし「今後の自分たちの役者人生の糧になるような感じです」と、手応えを語った。

 見どころの1つである台風の中での対決シーンは3日間をかけて撮影。これに綾野は「疲弊していく姿もちゃんと映してくれるので、ひたすら疲弊していけばいいと思いながらでした。それに、本当に体を作っていたので肉体的には疲れてなくて、どんどん楽しくて仕方なくなってきて『早く殺してやるからかかってこい』という思いが強くなって……」と、内心テンションは高かったよう。村上はアフレコでもその気持ちが持続していたというエピソードを話し笑わせた。

 作品にかけ、最近何か戦ったものはないかと質問が挙がると、綾野は、「非常に不毛なんですけど、自分と向き合うということをやめてしまうと、自分は役者としてやっていけないんだなとあらためて思いました。己と向き合って戦っていくという作業をしていかないと、ある種、肉体的にも精神的にも、自分と向き合ってない作品って、お客様に届かないと思います。それに、どんなジャンルの作品でも自分とまずは向き合った上で踏襲しているので、そういう意味でも、いまの自分の立ち位置というか、パブリック・イメージも含めて、自分が立っているこの瞬間、自分とちゃんと戦えているかというのをきちんと確認して実感して戦わせていかなきゃいけない。そうしたものをよりよい形でみなさんに解き放つということをしていかなきゃいけないなということをあらためてしていかないといけないなと思います」と、自分の中にある深い俳優論を披露していた。

 最後に綾野から「破滅か救いかということですが、愛に渇望した男たちが地獄に魅せられて、その中で、光を手繰り寄せる作品だと思います。この作品を観たときに、みなさんの中に1つ小さな光は見つけられたのだろうかという思いがあります。現場にいるときは地獄のようで、相当は重い作品になるだろうなと予想しかできませんでした。だからできあがったときに熊切さんの愛とか融のみずみずしさとかが映っていて、確かな希望が、確かな光が、それを求めた人間たちがちゃんとそこにいました。何かを求めることはあらためて大事だと思っています。みなさんの中にも、求めるものがこうしてきちんと形になったときに、また僕達がこうやって立てられるような姿勢で向き合えたらと思います。どんな作品で違っても僕達はまた戻ってきますのでよろしくお願いします」と、スピーチし拍手を受ける中その場を後にした。

 映画『武曲 MUKOKU』は3日より全国公開中!

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綾野剛

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村上虹郎

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熊切和嘉監督

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