舞台『ヘブンバーンズレッド』公開ゲネプロが10月31日に東京ドームシティ シアターGロッソで開催され第31A部隊メンバーである茅森月歌役の結那、和泉ユキ役の中野あいみ、逢川めぐみ役の込山榛香、東城つかさ役の星波、朝倉可憐役の太田夢莉、國見タマ役の早川渚紗、そして、第31B部隊 部隊長 蒼井えりか役の河内美里らが熱演で魅せた。
『ヘブンバーンズレッド』は、『AIR』『CLANNAD』『リトルバスターズ!』『Angel Beats!』など数々の名作を世に送り出してきたゲームメーカー・Keyが『消滅都市』などを開発してきたライトフライヤースタジオとタッグを組んで制作。ゲームシナリオライターで音楽プロデューサーの麻枝准氏が手掛けた15年ぶりの完全新作ゲームとして「最後の希望を託された少女たちの物語」を描くドラマチックRPGの実写舞台化となっている。作品は音楽が大切なキーワードの1つとなっており、主人公たちによるバンド「She is Legend」のライブは重要な要素の1つということで、舞台では映像での演出や当て振りではなく、キャストたちによる生演奏が決定している。
(記者会見レポート:舞台『ヘブンバーンズレッド』記者会見!結那「千秋楽まで全力で走ります」)
■以下、公式ゲネプロレポート部分。
物語は、謎の生命体「キャンサー」に支配された地球を舞台に、最後の希望として結成されたセラフ部隊に所属する少女たちの戦いを軸に展開する。
日常と戦場が入り混じる中で、彼女たちがどのように互いの絆を深め、失われつつある世界で“希望”を抱き続けるのかが丁寧に描かれている。舞台ならではの表現で描かれるセラフによるバトルシーンは、緊張感と迫力を併せ持ち、見た目以上に“本気”で戦っていることが伝わってくる。笑いとドラマが同居するのは、キャストたちの演技力の賜物だ。
また、本作の見どころの一つは、戦場だけでなく日常の会話劇においてもキャラクターたちの個性が存分に発揮されている点だ。茅森月歌の元気で前向きなリーダー気質、和泉ユキのクールで芯のある優しさ、蒼井えりかの儚くも知的な空気感、そしてセラフ部隊の仲間たちそれぞれが持つ個性的な魅力。どの少女も“自分なりの戦う理由”や“希望の形”を抱えており、それがぶつかり合い、重なり合うことで絆が深まっていく様子が描かれる。キャストたちの繊細な表情の変化、目線の使い方、間の取り方など、舞台ならではの「生の演技」に引き込まれる瞬間が何度もあった。
後半に進むにつれ、戦いは激しさを増し、生の舞台だからこそダイレクトに伝わる熱量がそこにはある。
是非その瞬間は生で目撃していただきたい。
本作の目玉の一つはキャスト自身による生演奏・生歌唱のライブであることは間違い無いだろう。舞台という枠を飛び越えた“観客参加型のスペシャルライブ”が始まり、会場全体が一体となる。このシーンは、本作ならではの体験と言えるだろう。戦場では激しい戦闘を見せる彼女達が、歌では真っ直ぐな想いをぶつける姿に胸を打たれた。ライブシーンは、まるで物語の世界の中に入り込んだかのような臨場感があった。
ライブが終わった後、最後に心に残るのは“希望”の尊さだったのではないだろうか。
衣装や舞台セットの再現度も非常に高く、原作ファンから舞台ファンまで満足できるクオリティとなっていた。全体を通して、キャスト陣の息の合った芝居と、それぞれの少女たちが抱く信念や魅力がぶつかり合う物語、そして観客と一体となって盛り上がるライブシーンが見事に融合し、ゲームとは違うキャラクターやストーリーとの出会い、心に残る一瞬一瞬で満たされる感覚は、2.5次元舞台の枠を超えたエンターテイメントへと昇華していた。
そんな時間をくれたこの舞台を、ぜひ多くの人に体感してほしい。
舞台『ヘブンバーンズレッド』プレビュー公演は10月31日に、本公演は11月1日から11月9日まで東京ドームシティ シアターGロッソにて上演!
※記事内写真は
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(c)舞台『ヘブンバーンズレッド』製作委員会










