阿部サダヲ&上戸彩&玉森裕太「ヴェニスの商人」ざっくり解説

阿部サダヲ&上戸彩&玉森裕太「ヴェニスの商人」ざっくり解説2

 俳優・阿部サダヲ主演で全国公開中の映画『シャイロックの子供たち』(監督:本木克英/配給:松竹)。本作の新たな特別映像が18日、解禁となった。

 累計発行部数50万部を突破の作家・池井戸潤氏による小説『シャイロックの子供たち』(文春文庫)が原作。映画は小説と展開が異なり、独自のキャラクターが登場する完全オリジナルストーリー。池井戸氏が太鼓判を押した脚本である映画版『シャイロックの子供たち』に、2018年に大ヒットを記録した『空飛ぶタイヤ』の本木克英監督はじめメインスタッフが再集結。阿部をはじめ上戸彩、“キスマイ”『Kis-My-Ft2』玉森裕太をはじめ、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、橋爪功、柄本明、佐々木蔵之介らが勢ぞろいしている。作品は東京第一銀行の小さな支店で起きた、現金紛失事件がメガバンクにはびこる、とてつもない不祥事につながっていくという物語となっている。

 公開された映像では、阿部、上戸、玉森が1分間で内容を解説するというもの。解説するのは本作の重要なモチーフとなっており、本編冒頭と終盤にその舞台劇のシーンも登場する『ヴェニスの商人』について。『ヴェニスの商人』は、中世イタリアを舞台に恋と商取引を描いた物語。強欲な金貸しのシャイロックは、商人・アントーニオに対し「心臓の隣の肉1ポンド」を担保にお金を貸す。その時莫大なお金を動かしていたアントーニオは契約を結んでしまうが、投資に失敗し金を返せなくなってしまう。そこでシャイロックが起こしたのが、本作でも劇中劇として登場する「人肉裁判の場」。証文通りとすればシャイロックはアントーニオの「心臓の隣の肉1ポンド」を手にできるが、裁判官は「証文には“血” についての記載がない」とし、「心臓の隣の肉1ポンドを切り取ってもいいが、血を一滴も流してはいけない」という判決を下す。シャイロックは為す術なく、失意のままに法廷を去っていく……という流れ。

阿部サダヲ&上戸彩&玉森裕太「ヴェニスの商人」ざっくり解説1

 ナレーションへの挑戦については「得意じゃないです、恥ずかしいです」という阿部、「苦手です、よくわかんないですやり方が…」という玉森の“苦手派”と、「ナレーションは大好きです」という“得意派”の上戸。初めて手渡された原稿に軽く目を通し……いざ本番スタート!途中、阿部が玉森へ「玉ちゃんしっかり」とのコメントも入ることも。果たして3人のナレーション挑戦は成功したのか!?本人たちの和気藹々とした様子も相まって、楽しく学ぶことができる。

 解説映像内にも登場する、『ヴェニスの商人』舞台劇のシーン(本編)では、登場人物9名の衣装を劇団四季が全面協力。 1977年の初演から計200回以上に渡り同劇団の『ヴェニスの商人』上演で使用した衣装を、本作用に再調整し、撮影を敢行したという。この豪華なコラボレーションについては、原作者の池井戸氏が2017年1月~2021年1月まで、同劇団の月刊会報誌『ラ・アルプ』にて計60回のエッセイを執筆していたという付き合いから実現したそうで、池井戸ファンのみならず、シェイクスピアファン、劇団四季のファンも楽しめる1つの要素として本作に華を添えるものとなった。

 ■『ヴェニスの商人』解説映像
 https://youtu.be/5mEwqHxhpbA