白井晃氏×上田岳弘氏 瀬戸康史&有村架純見守るなか舞台『キュー』トーク!制作経緯から“ある噂の疑惑”まで

白井晃氏×上田岳弘氏 瀬戸康史&有村架純見守るなか舞台『キュー』トーク!制作経緯から“ある噂の疑惑”まで2

(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 舞台『キュー』(演出:白井晃)トークセッションが7月7日に都内で開催され原作者の上田岳弘氏、演出の白井晃氏、主演の瀬戸康史、俳優・有村架純が登壇した。

 上田氏が2019年5月に上梓した長編小説『キュー』(新潮社)が原作。テクノロジーが発達し続ける人間社会の中で、「人間とは何か」「“わたし” とは誰なのか」を問いかける作品。爆投下の記憶を内包する少女と、戦時中を生きた人物の遺伝子を受け継ぐ男の出会いを通して、戦後の日本を生きる私たち人間が、どこから来て、これからどこへ向かうのかという問い(=Question)を、今を生きる我々に投げかける。

 トークセッションは『~稽古0日目:作品を紐解く公開トークセッション~』と題して、瀬戸と有村が聴講するなか上田氏と白井氏がトークするという形で展開となった。

 白井氏は2015年に手掛けた高橋一生や瀬戸らが出演した舞台『マーキュリー・ファー』という作品の製作を通じて、上田氏と出会ったという。「確かに好きな世界観だなって思って」と上田氏の作品を読み漁っている最中に、本作『キュー』が上梓されたそうで、「この世界観をなんとか演劇の舞台で構築できないだろうかって夢を見ました」と、舞台化への経緯を。しかし「ちょうどコロナ禍になってしまい、密になるということで、一度諦めまして」と、断念したものがついに日の目を見ることになったという。

 上田氏は「僕が1番好き勝手に描いたもので、頓挫したこともありましたが、できるのかなと1番驚いていました。9年前より、いまの方が理解頂きやすいかもしれない作品です」と、率直な心境を明かした。

 舞台化に当たり白井氏は「感覚として理屈で理解したというより、たくさんの要素が集合体みたいな形で、読後感に強烈なインパクトが残ったんです。この作品で上田さんが描かれた世界をどうにか舞台としてできないかと。いろんな印象をざっくり頭の中に入れて理解すると言うか理屈を構築して立てて作品を理解するのではなく、抽象絵画のようないろんな要素が入っている。誰の主語か分からないなか進んでいくので、これがたまらなく、快感になっていくんです。それは舞台でもできるぞって気持ちになったんですよね……誰に向かってしゃべっているんだ(笑)」と自分でツッコんで場内を和ませつつ、「演劇は誰が誰に向かって喋っていることがコラージュの中で進んでいくなかで、絶対にできると。“分かった!”というより、“感じた!”でいいと思うんで、持って帰ってもらえればと思うんですよね」と、気持ちを語った。

 有村について白井氏は、「有村さんと昔作品でご一緒したことがあって、こういう形で現実になっているのが嬉しいですし、創作の過程が楽しみです」と話すとともに瀬戸とともに「瀬戸さんと有村さんが参画してくれたってことにもの凄く感謝しているという感じです」と厚い感謝の気持ちを伝えていた。

 ほかにも上演台本も担当する上田氏は「白井さんとのやりとりは刺激になっていて楽しんでおります」と新鮮な気持ちで臨めていると話し白井氏は照れ笑い。なお、原作からよりいまの時代に合わせた設定に替えていることもトークで明かす。その話題の流れて、原作付きの作品を舞台化するにあたり、上田氏が「小説とは違うって言う人いるんですか?」と尋ねると、白井氏は「いると思います……います」と、ぶっちゃけて笑いを誘う。

 さらには上田氏が白井氏の“ある疑惑”についても声をあげることに。それが舞台の千穐楽後にも、演出としてのダメだしをしたというもの。これに白井氏は「噂だけが独り歩きしてるんです」と困り顔。なぜ、そんな噂が立っているのかへ、ある舞台の千穐楽後の打ち上げで、その舞台にかかわった方が自らどうだったか意見を求めたため、白井氏も「もし再演があるなら」という前提で話をし、相手から乞われたためダメ出しをしたという。その話に尾ひれがついているといい、白井氏も「千穐楽後の打ち上げは、ダメだしせずに、きょうはおつかれさまと言いたいですよ」と率直な気持ちを打ち明けていた。

 そして白井氏から「ウェルメイドな作品は、それはそれで面白く興味があるんですけど、感性に訴えられる作品が好きなので、僕はきっと持って帰ってもらえるものになるだろうと。持って帰ってもらえる作品にぜひともしたいなって思っています。小説を読んだ時のインパクトを、増幅して持って帰ってもらいたい」と、意気込みを語っていた。

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

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