天海祐希「緊急取調室」9年間の想い！「胸を張って1番いいキントリを」

　俳優・天海祐希、田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、大倉孝二、『ドランクドラゴン』塚地武雄、でんでん、小日向文世が15日、東京国際フォーラムホールCで劇場版『緊急取調室 THE FINAL』（監督：常廣丈太／配給：東宝）緊急取調べ会見を常廣丈太監督とともに開催した。

　2014年1月より4シーズンにわたって愛され“キントリ”の略称でも親しまれているドラマ『緊急取調室』（テレビ朝日系）。可視化された特別取調室で厄介な被疑者と対峙する、捜査一課の取調べ専門チーム・緊急事案対応取調班の活躍を描いている。天海は叩き上げの刑事・真壁有希子として曲者ぞろいのベテラン取調官たちをまとめあげ、事件の裏にある真実に迫っていく姿が人気を博している。そんなキントリが本作をもってシリーズ完結を迎えることとなり、最後の戦いは内閣総理大臣とのバトルを繰り広げる。

　完成披露試写会を前にキントリおなじみのメンバーによる会見を開催。天海は会見で「9年間」という言葉で切り出し、作品への思い入れを窺わせるとともに、本作オファーがあった際に、天海は「なんとなく映画になったらいいねという話が何年も前からあって、実際に形になるんだということに驚いています。私も含めて、地味なおじさんたちばかりで映画になるんだろうか……（苦笑）。って、話していたので、不思議な気持ちです」と、現在の心境を。

　田中も「映画が最後となると、ちょっと寂しさが勝るといいますか、嬉しさと寂しさが入り混じっています」と後ろ髪を引かれるような気持ちと話したり、小日向は「9年ドラマをやって来て映画なので、まず監督の顔が思い浮かびました」と、それぞれいろんな思いがよぎったよう。

　速水も、「悲しい気持ちもありましたけど、嬉しい気持ちもあって。9年かご一緒させて頂けて、スーパーで買物をしていて、奥様方から『続編はやらないんですか？』と言われることがあったんです」というと、劇中で“もつなべ”コンビを組んでいた鈴木から「どこ？」と振られ、速水は「スーパーマーケットでアイドルなので」と楽しげに話して、やりとりを繰り広げた。

　完結に寂しさを口にするキャストが多い会見に。そんななか、天海は、「私が終わると決めたわけではないですが、いい形で残したいという気持ちがあるんです。いい形で残るのが今なんだろうなというのと。寂しくないといえば、嘘ですけど、私も寂しいですと言ってもどうなのと思っていて」と、胸中とともに「胸を張って1番いいキントリを観てくださいと言いたいです」と、前を向いていた。

　話題がキャスト同士の関係性のことへ。天海からキャスト陣の印象へ、「親戚のおじさんたちという感じがしています。すごく近い存在という感じで会わない期間でもつながっている感じがします。会いたいなと思ったら集合をかけて一緒に御飯を食べています」と、いい関係性を築いているそう。逆に天海について田中は「日本全国みなさんがご存知なように真っ直ぐで、嘘が嫌いで友達というか頼りになる先輩です。人生の岐路で誰に相談するんだろうと思ったら、重大な決断のときには天海さんに相談すると思います」といえば、小日向は「チームの中で圧倒的なボスです。佐々木小次郎の生まれ変わりのような気がしています。背中に刀が見えるくらいなんです」と独特のたとえをして、天海を苦笑いさせていた。