『大長編 タローマン 万博大爆発』(監督:藤井亮/配給:アスミック・エース)べらぼうジャパンプレミアが8月19日に大阪・吹田の109シネマズ大阪エキスポシティで開催され、タローマン、藤井亮監督が登壇した。
2022年7月に放送され話題を読んだ特撮ドラマ『TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇』(NHK教育)。ドラマは「1970年代に放送された特撮ヒーロー番組」という体裁のもと岡本太郎のことばと作品をモチーフに制作され、岡本太郎(日本を代表する芸術)×特撮(日本を代表するエンタメ)の組み合わせで製作。それが視聴者の心をとらえ、深夜での放送ながら口コミが拡がり、放送されるたびにXのトレンド1位を獲得する大反響となった。続編の制作や関連書籍が増刷を重ねが作品が、ついに、スクリーンに進出することとなった。
映画版の舞台は1970年。万博開催に日本がわきたっていたその時、2025年の未来から万博を消滅させるためにやってきた恐ろしい奇獣が襲いかかってくる。CBG(地球防衛軍)は万博を守るため、タローマンと共に未来へと向かっていく。
本日のイベントの開催地の109シネマズ大阪エキスポシティは、岡本太郎の太陽の塔がある万博記念公園が眼の前と、“聖地”のような場所に。
上映後、司会からチケットは即完で売り切れたことが伝えられ観客たちのテンションがより上がっていくなか開演時間に。藤井監督とともにタローマンも登場……というよりステージには脇目も振らず劇場2階席に向かってダッシュ!観客たちと超至近距離で触れ合ったり、さらにはピンスポットを使って影絵のようにスクリーンに映って遊んだり、その影を藤井監督に重ねたりと、謎のカプセル(中身は空)を配りだしたりと、やりたい放題。藤井監督も「コントロールできないですね」と苦笑いだった。
タローマンが客席でのパフォーマンスをやめそうにないので、タローマンは自由行動のままトークパートへ。藤井監督は作品を作るにあたり「5分で面白いものだったので映画の105分にできるのか……というので、みなさんの感想を聴きたいです」と、心境を。
苦労した部分としては「長くて観てられるけどハチャメチャなものを」という部分だったそう。印象的なシーンとしては「昭和100年を作るというのが大変だったんです。技術的に1970年代の映画にしたかったのであくまで70年代にあった技術を使うかを考えて作りました。爆発シーンも水槽にインクを垂らしたりとか」と特撮的な撮り方も工夫したそう。
そんな本作でもCGは使用しているそう。「背景の合成はしているんです。でも基本的にはアナログで使ったものを合成していくという感じです」と裏話も。さらに、出演者のセリフはあえてリップシンクさせず遅れているように見えるような感じにアフレコをしたり、藤井監督は「昭和顔の人と昭和声を出せる人をキャスティングしました」と話していた。
ほか小ネタとして藤井監督は、「昔の映画はフィルムですが、右上に黒い点が出るん
です。それを再現していて15分に1回くらい黒い点がぽんと出て、そこからアイキャッチがが入るのでそこは楽しんでほしいです」とアピールしていた。
イベントもついに終盤。藤井監督が「有名俳優が出ていないこともあってテレビでも全く流れないんです……」と話していたところ、タローマンが7体のキャラ(風来坊、70年CBG隊長、地底の太陽、サンタワー、未来を視た、未来CBG隊員)を引き連れてやってきて、ステージいっぱいに広がって、それぞれ自分のキャラをアピール。さらには楽曲『爆発だ!タローマン!』をみんなで歌い、踊りだし観客たちの笑顔があふれる一幕が。
その後も、観客も撮影可能な記念撮影タイムなどもあり、最後の最後までイベントを盛り上げ続け、藤井監督から「みなさん映画を楽しんでくれたら嬉しいです。なかなかPRする手段が少ないので口コミで広めて頂けたら嬉しいです。ありがとうございました」と、メッセージを寄せ終演……したかに見えたが、今度はロビーで藤井監督とタローマンがお見送りをするサービス満点演出があり、観客たちを笑顔にし続けていた。
『大長編 タローマン 万博大爆発』は8月22日より全国公開予定!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ