“リトグリ”の愛称で親しまれている女性ボーカルグループ『Little Glee Monster』が5月16日に東京・Zepp HanedaでZeppツアー『Little Glee Monster Zepp Tour 2026 “全力REAL LIVE”』を開催した。
5月5日から全国5都市で8公演の現体制で初めてのZeppツアー。6月6日の愛知公演までを全力で駆け抜けた。
以下、5月16日公演公式レポート部分。
活動初期のライブハウスツアーを彷彿とさせるものがあってか、当時から応援し続けるガオラー(リトグリファンの総称)には懐かしさはもちろんのこと、現メンバーだからこその新鮮さを与え、近年ファンになったガオラーにとっては近い距離でリトグリのステージを堪能できる貴重な機会となった。本稿では東京2日目にあたる、5月16日 Zepp Haneda公演の模様をお届けする。
1980~90年代の洋楽クラシックロックが流れる中、定刻を過ぎると照明が付いた状態のままでバンドメンバーがステージに登場。すると、フロアからはクラップが自然発生して、リトグリの登場を今か今かと待ち望む。そして暗転と同時に大歓声が湧き起こり、バンドによるイントロダクションがスタート。重々しいロックサウンドが鳴り響く中、会場中が赤い照明で染め上げられると、左右のステージ袖からリトグリの6人が姿を現す。お揃いのライブTシャツに1人ひとり異なるパッチワークが施されたデニム地パンツ姿の6人は、そのまま「夢じゃないならなんなのさ」にて荒々しくライブを開始させ、会場の温度を急上昇させた。
重々しいロックサウンドに乗せて一体感の強いハーモニーを響かせる6人は、いつもよりも狭いステージながらも体を自由に動かしながら歌い踊る。曲間、いつも以上にメンバーそれぞれの煽りが入るのも、この環境でのツアーならではだろう。曲終盤のかれんのロングトーンではフロアから歓喜の声が湧き上がり、ライブは1曲目からクライマックスのような盛り上がりを見せた。
MAYUの煽りに続いて始まった「全力REAL LIFE」では、メンバーが息の合ったハーモニーを響かせる中、オーディエンスは拳を上げて彼女たちの熱演に応える。その流れから、ノリの良いギターリフに導かれるように「MASTERKEY」へと繋げると、会場全体の熱量はさらに高まっていき、結海の「みんな、まだまだいけますか?」を合図に始まった「Summer Days」では、その場にいる者すべてがサンバのごとく跳ねるリズムに身を委ね、ひと足早い常夏気分を満喫した。
4曲立て続けに披露すると、MAYUがフロアに向けて「いやあ、仕上がってますね!」と挨拶。ガオラーの盛り上がり振りを前に、miyouが「MCすることないわ(笑)」と冗談を言うと、続けてMAYUは「このライブはうちらとみんなのツーマン。そっちもステージやからな。100点で満足してたらあかんねん!」とはっぱをかける場面も。その後、ミカが「皆さんの全力を確認してもいいですか? その調子で新しいページ開いちゃいましょう!」と口にすると、ライブは新曲「Pages」にて再開。軽やかな曲調と6人の楽しげなハーモニーで、場が一瞬にして明るくなる。現メンバーにとっての“はじまりのうた”「Join Us!」で再びギアが入ると、アンセム感の強い「For Decades」ではメンバー、ガオラーが一丸となって会場中にシンガロングを響き渡らせた。
今日二度目のMCでは、かれんが「私たち姉組(かれん、MAYU、アサヒ)はデビューしてすぐに、武者修行ツアーといってライブハウスを回ったりしていたので、この6人でもう1回初心に帰ろうという意味もあります」と今ツアーの趣旨について説明。そして、結海の「この6人の歌を、こうして温かく受け止めてくれる皆さんに出会えて、私はすごく幸せだと思います。そんな皆さんと一緒に、これからも咲いていられますように」というメッセージとともに新曲「?輪」が届けられると、会場の空気は一変する。限られた照明の中で、1人ひとりがたっぷり感情を込めて歌を繋いでいくと、没入感の強い環境下とあってか、フロア中にエモーショナルな空気が充満していく。そんな「本ツアーにおけるハイライトのひとつ」と言えるような名演に対し、客席からは惜しみない拍手が送られた。
今ツアーでライブ初披露となった「ひかめくとき」では、妖艶なダンスを交えながら落ち着いたトーンでこの曲を表現。続く「SPIN」ではさらに艶やかな世界が展開され、それまでの“ロックなリトグリ”とは異なる魅力をアピールしていく。さらに、「Get Down」では軽快なステップや息の合ったフォーメーションとともに、ソウルフルなボーカルを響きわたらせていった。
ライブもいよいよ後半戦へ。和やかなトークを挟んだあとは、アサヒがキーボード、結海がアコースティックギター、かれんがエレキギター、miyouがベース、MAYUがパーカッション、そしてミカがカホンと、メンバーのもとに楽器がそれぞれ用意されると、miyouの「大切な1曲を、心を込めて届けたいと思います」を合図にリトグリ6人の演奏による「ちょ待って!」がスタート。ダンスを封印し、演奏しながら歌やハモリを重ねるという、新たな挑戦を披露してみせた。シンプルなバンドアレンジが施された今回の「ちょ待って!」からは、音源とはまた違った魅力が伝わり、6人の攻めの姿勢に対してフロアからは歓喜の声と盛大な拍手が贈られた。
演奏が終了すると、アサヒが「どう?」と不敵な笑みを浮かべ、miyouが「思ったよりよかった? 一番練習したもん(笑)」と続ける。その後、結海の「早いもので、もうラストスパート。ノンストップでいけるか?」という煽りとともに、ライブは「青い風に吹かれて」で終盤戦に突入。コール&レスポンスでさらなる一体感を作り上げる「世界はあなたに笑いかけている」、激しい曲調に合わせてメンバーが自由自在に動き回る「OVER」と、曲を重ねるごとに会場のボルテージは急上昇していく。また、「晴れの舞台」でフロア中のガオラーがタオルを頭上で回して壮観な景色を作り上げると、続く「SAY!!!」でもその勢いは引き継がれ、フロアの熱気は最高潮に到達。さらにダメ押しで、この日二度目の「全力REAL LIFE」が繰り出されると、会場はフィナーレにふさわしい盛り上がりを見せ、約90分におよぶZepp Haneda公演はフィナーレを迎えた。
アンコールがないことを事前にアナウンスしていたこともあり、ステージ上のメンバーもフロアのオーディエンスも余力を残すことなく、1曲1曲に全身全霊で向き合った今回の『Little Glee Monster Zepp Tour 2026 “全力REAL LIVE”』。エンターテイナーぶりが遺憾なく発揮される通常のステージとはひと味違った、ライブアーティストとしての矜持が伝わるパフォーマンスは、リトグリにとってはもちろんのこと、ガオラーにとっても貴重な経験になったことだろう。ここで得た輝きとともに、リトグリは2026年後半戦も全力で突き進むことになる。
(文/西廣智一)
■セットリスト
M1. 夢じゃないならなんなのさ
M2. 全力REAL LIFE
M3. MASTERKEY
M4. Summer Days
M5. Pages
M6. Join Us!
M7. For Decades
M8. 一輪
M9. ひかめくとき
M10. SPIN
M11. Get Down
M12. ちょ待って!
M13. 青い風に吹かれて
M14. 世界はあなたに笑いかけている
M15. OVER
M16. 晴れの舞台
M17. SAY!!!
M18. 全力REAL LIFE
※Photo by キセキミチコ











