オーイシマサヨシ誕生日にオンラインワンマンライブ開催で「一番最初に思い浮かんだのがみんなの顔」!赤字覚悟の1000円開催の結果とは?【公式ライブレポ】

オーイシマサヨシ誕生日にオンラインワンマンライブ開催で「一番最初に思い浮かんだのがみんなの顔」!赤字覚悟の1000円開催の結果とは?【公式ライブレポ】7

 アニソンシンガー・オーイシマサヨシが5日、オンラインワンマンライブ「世界が君を必要とする時が来たんだ」を開催した。「とにかくみんなに参加してほしい」という本人の強い希望のもと、視聴チケットは赤字覚悟の1000円で決行。結果的に1万4000人以上がライブに参加して、彼のエンターテイナーとしての底力とともに、Twitterの世界トレンド1位の瞬間を味わった。

 ライブ決定の直後から「ファンと一緒にライブという物語を、伝説をつくりたい」と語っていたオーイシマサヨシ。その実現に向けて今回は、ステージに巨大なLEDディスプレイを設置。ハッシュタグ「#オーイシ1000円」でつぶやかれたツイートが、リアルタイムで表示されるシステムを、この日のために1から制作した。

 本番当日、オーイシマサヨシのみんなを楽しませたいという思いは、ステージに上がる前から始まっていた。キンカンの広告宣伝課長としてのショートドラマ風映像を挟んで、ステージに登場したオーイシは驚きの早着替えを披露。スパンコールがまぶしいジャケット姿で「世界が君を必要とする時が来たんだ」をパフォーマンスする。ライブタイトルでもあるヒーローを歌った1曲でライブがスタートした。

 ステージのLEDディスプレイにはすぐさま膨大なコメントが異常なまでのスピードで流れていく。開始から10分も経たないうちに、きらびやかなダンサーを引き連れた2曲目が始まった頃には「#オーイシ1000円」はTwitterの日本トレンド1位に。配信でありながらギター・ベース・ドラム・キーボード・トランペット・サックス・トロンボーンというフルバンド編成で行われる歌唱・演奏に「これで1000円なの!?」「安すぎる!」といったコメントが相次いだ。

 「(ツイートをリアルタイムで反映する)機能を使ってみんなとコール&レスポンスしたい」。そう語ると同時に、次の曲に向けたコール&レスポンスのレクチャーも忘れない。みんなに参加してほしいからこそ、初めての人も置いていかない。「一緒にやりたい」という気持ちを随所に感じられるMCを挟んで披露したのは「MANKAI☆開花宣言」。文字通り、視聴者から満開のコメントを後ろに背負いながら歌い切った。

 間髪入れずに披露された「学園天国」では再びダンサー4人と共演。続いてオーイシのダンスが印象的な「オトモダチフィルム」、アダルトな雰囲気漂う「楽園都市」などを披露。それぞれの曲に合わせてVJやダンサーの衣装が変わり、楽曲を一層盛り上げる。「枕男子」では、歌詞に合わせて照明を落とす演出も。その後ライトアップされたステージには、なぜかオーイシマサヨシに似たスタッフが登場するという遊び心で視聴者を楽しませた。

 「オンラインワンマンライブの内容を考えるとき、一番最初に思い浮かんだのがみんなの顔」「みんなのコメントを浴びながら歌いたい」とMCで語ったオーイシ。一方で、1000円という価格に対しては当初、周囲から反対の声もあったという。結果的に横浜アリーナレベルの1万4000人以上が集まり、赤字覚悟だったはずのライブが黒字に転じたことも明かされた。

 今回「(自分が)ヒーローみたいに見えるか?」と考えて組んだというセットリスト。1曲目の「世界が君を必要とする時が来たんだ」をはじめ、その後披露された「英雄の歌」「Hands」などを通じて、ヒーロー・オーイシマサヨシとしての姿を強烈に印象づけた。

 「英雄(ヒーロー)にして救世主」といったコメントも相次ぎ、ライブ中盤を過ぎたあたりで「#オーイシ1000円」はついに世界トレンド1位に。自身初だという快挙の知らせを聞いて感激するオーイシからは「俺にとってはみんながヒーローやったわ!ありがとうございます!」とエモーショナルな言葉も飛び出す。熱くてかっこいい一面で視聴者を魅了したかと思えば、次の瞬間には「キンカンのうた2020」のコミカルなダンスで見る者を笑顔にする。

 本人と視聴者の楽しさが最高潮に達した終盤には、オーイシマサヨシとしてのデビュー曲にして代名詞「君じゃなきゃダメみたい」をここぞというタイミングで披露。イントロのギターリフが流れただけでコメントが一気に増加したのは言うまでもない

 アニソンシンガーとしてのデビューから6年。これまで「40歳になったらやめようと思っていた」と語ってきたオーイシだが、この日で41歳。MCで改めて感謝を伝えていると、どこからともなく誕生日を祝う歌声が。

 「ハッピーバースデークソ眼鏡?♪」と歌いながら登場したのは、ユニット・OxTの盟友であり所属事務所の社長でもある音楽家・Tom-H@ck。自ら「地獄が見える歌声」と評したTom-H@ckは、ほとんど披露することはないという貴重な歌唱とケーキでオーイシの誕生日を祝福した。

 この2人が揃ったならば……と誰もが感じた瞬間、オーイシは「俺たちの“同盟”について歌わせてもらいます」と一言。OxTが手がけた『SSSS.GRIDMAN』のOP主題歌「UNION」でクライマックスへと突入した。

 コロナ禍で少なからず閉塞感が漂う今、「君を退屈から救いに来たんだ!」と歌う曲にどれだけの人間が救われたのか。そう思えるほど多幸感にあふれた「UNION」を経て、隣でギターを奏でるTom-H@ckと共になだれ込んだラストは最後の仕上げと言わんばかりの「ようこそジャパリパークへ」でフィニッシュ。

 「最後涙ぐんじゃった」「みんなのおかげで、人生で一番幸せな誕生日になりました!」と、文字通り“世界1位”の誕生日をつくり上げてくれた視聴者に感謝を述べ、幸せな時間は幕を閉じた。

 今回のオンラインワンマンライブ「世界が君を必要とする時が来たんだ」は1月11日(月・祝)までZAIKOでアーカイブを配信中。MCでは、ツイートをリアルタイムで表示させるためにTwitterに支払った金額や、放送禁止用語についての会議など、ここでしか見られない裏側と本音も明かされているので、オーイシマサヨシがどれだけの覚悟でライブに臨み、成し遂げたのか、その目で確かめてほしい。

 恩田雄太(KAI-YOU)

 ■出演
 オーイシマサヨシ
 Guitar:奈良悠樹 Bass:工藤嶺 Drums:髭白健 Keyboard:岸田勇気
 Trumpet:Atsuki(FIRE HORNS)Saxophone:Juny-a(FIRE HORNS)Trombone:Tocchi(FIRE HORNS)
 Dancers:北條未季 赤迫美恵 島岡史織 林ひなこ VJ:大目貴之

 ※記事内写真は「撮影:大参久人」

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