落語家・笑福亭仁鶴さん（本名・岡本武士さん）が17日、骨髄異形成症候群のため、大阪府内の自宅で亡くなったことが所属の吉本興業から発表された。84歳だった。
仁鶴さんは大阪市生野区出身。1962年、6代目笑福亭松鶴に弟子入りし、翌年、3代目林家染丸師匠からの紹介で弊社に所属。劇場で高座に上がりながら、テレビ、ラジオ、ドラマ、映画、舞台など多彩な才能を各方面で発揮した。深夜ラジオ番組『オーサカ・オールナイト夜明けまでご一緒に』(ラジオ大阪)、 『ABCヤングリクエスト』(朝日放送ラジオ)などでは、現代のラジオ番組の原型を作り上げ、ラジオ番組内で「どんなんかな～」「うれしかるかる」などのギャグを連発し、人気となった。
1985年に始まり、「四角い仁鶴がまぁーるくおさめまっせ～」のセリフで有名な法律バラエティ番組『バラエティー生活笑百科』（NHK大阪）では、30年以上司会を務め、長きにわたり、お茶の間に親しまれまた。70歳を超えてからも精力的に落語の独演会を開催し、晩年になんばグランド花月で披露した『不動坊』は後輩たちが継承する上方落語の代表作にもなっている。
すでに近親者、関係者で葬儀は執り行われ、お別れ会は現在のところ予定はないとしている。