佐藤健「第45回 日本アカデミー賞」優秀主演男優賞受賞で登壇で第一声から東日本大震災の爪痕に触れ「この現状をたくさんの方々に知って頂きたいという気持ちで臨ませて頂きました」

 俳優・佐藤健(32)が11日、東京・品川の品川プリンスホテル 新高輪で開催された『第45回 日本アカデミー賞』授賞式に主演作『護られなかった者たちへ』(監督:瀬々敬久/配給:松竹)優秀主演男優賞を受賞したことから登壇した。

 『護られなかった者たちへ』は、『このミステリーがすごい!』受賞作家・中山七里氏の傑作小説を映画化。東日本大震災から10年目の仙台で起きた不可解な連続殺人事件を軸に、その裏に隠された切なくも衝撃の真実を描く、生活保護制度に潜む矛盾や問題点を炙り出した感動のヒューマン・ミステリー。過去に起こした放火事件で服役し、出所したばかりだが今度は連続殺人事件の容疑者として追われてしまう主人公・利根泰久役に佐藤、彼を追う刑事・笘篠(とましの)役を阿部寛、笘篠の部下・蓮田智彦役を林遣都、仙台市若葉区保健福祉センターの職員・円山幹子役に清原果耶がキャスティングされた。

 トークでは佐藤は、まず、ロケ地・宮城県の東日本大震災の爪痕のことから触れ、「やはり震災から時間が経っていて、災害は形を変えて、さまざまな形でわれわれの生活を侵食していて、そういったことを僕は原作で教えられたので、この現状をたくさんの方々に知って頂きたいという気持ちで臨ませて頂きました」と、真摯に気持ちを伝え、この話にインタビュアーを務める長澤まさみは言葉を失って聞き入るほど。

 そんな長澤は佐藤について、自身と佐藤が2015年に韓国・釜山の映画祭に参加した際に、佐藤のことを褒めていたといい、「韓国の俳優さんから身体能力の高さを絶賛されていて、どの役を演じていても、自分を更新していらっしゃるなって」と海外での評価を伝えると、佐藤は「良いコメントで刺さりました」と、笑みが浮かんだ。

 阿部との共演へ、2010年公開の『劇場版トリック 霊能力者バトルロイヤル』以来という佐藤は「『トリック』という映画も好きだし、阿部さんも大好きで、どうしても出たいと、出させて頂いたんです。今回成長した姿を見せることができると頑張りました」と、振り返る。阿部は佐藤へ「『遠慮しないでください』という現場の居方がすごく気持ちよくて。変な言い方ですが、すごく成長されたなって」と、返し、佐藤は「大変光栄です。ありがとございます」と、噛みしめるように語った。

 ほかにも、劇中で泥水に押し付けられるシーンへ、「監督は現場で穏やかで、声を荒らげられる方ではないのですが、泥水のシーンで押さえつける俳優の方が遠慮してくださったんです。そのときに、監督の唯一大きい声が飛んで、『もっと沈めろ!!もっと行け!!』とおっしゃってて。僕からも事前に俳優の方に沈めてもらうように話していましたが、それ以上に監督が迫力がありました」と、印象的な1シーンになったようだった。

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