俳優・長澤まさみ、永瀬正敏が10月23日に東京・TOHOシネマズ新宿で映画『おーい、応為』(監督:大森立嗣/配給:東京テアトル・ヨアケ)公開御礼舞台あいさつを大森立嗣監督とともに開いた。
江戸時代が舞台。絵師・葛飾北斎(永瀬)と、彼の娘であり弟子でもあった葛飾応為(長澤)。「美人画では父を凌ぐ」と言われた才を持ち北斎の右腕として、そして数少ない女性の絵師として、人生を描きぬいた。茶も入れられず、針仕事もできないが、親ゆずりの画才と豪胆さで、男社会を駆け抜けていった先駆的な女性アーティスト・葛飾応為が、最後にたどり着いた幸せを描く。“キンプリ”の愛称で親しまれるアイドルグループ『King & Prince』髙橋海人が北斎の門下生であり応為とは気心知れた友人としてともに絵の腕を磨く絵師・渓斎英泉(善次郎)役で出演している。
10月17日に公開された本作。さっそく鑑賞した方から反響も届いているそうで、長澤は「感想文が送られてきます。映画を楽しんでくれていたというのと、応為に興味を惹かれたということで魅力に気づいたというか、応為のことを知ってみたいと思った方とか。親子の物語に感動したとか、結構たくさん感想を頂いています」と、好感触だそう。大森監督も、長澤さんと永瀬くんがすごいと。あと海人くん!それは僕にとって嬉しいことです」と、俳優陣が評価されることが嬉しいそうだ。
長澤は応為について自身が調べた範囲のこともあわせて、「都市伝説が伝わるような感じであるので、なんかこうきっと幸せに暮らしていたでしょうし、やりたいことをやっていたと思います。誰かに見てもらうこと、知ってもらうことだけが幸せではないという価値観を持って、描き続けることの満足を得ていたのかなって思います」と想像を広げていた。
司会からは本作を鑑賞して亡き父とのことを重ねて観たという方もおり、それを聴いて長澤は「多方面の感じ方があって、自分というものができていくんだなと感じています」と感じていることを話したり、北斎と応為の関係性には「言いたいことを言い合っているけど、お互いを認め合って、尊敬して成り立っている関係しているんだなって。そこから自分のこれからどう生きていきたいか、自分というものが作られていくと思うんです。幸せっていうのは、まず身の回りにあるものから得られるものが多いのではないかと思っています」と話していた。
最後にあらためて1人ずつあいさつへ。大森監督が「海人がいないのが『おーい、海人』って感じです」というと、永瀬もそのフレーズが気に入ったのか「『おーい、海人って感じです」と言って笑いを誘いつつ、北斎と応為の「2人の日常を楽しんでください」と話す。長澤は大森監督と永瀬のフレーズに乗らずに、「映画館で味わうことしかできない、親子の日常を楽しんでもらえれば」と、あいさつを終え……ずに「『おーい、海人』を映画館で楽しんでください」と、茶目っけたっぷりな様子とともに、髙橋の3人からの愛されぶりを窺わせていた。
映画『おーい、応為』は公開中!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ