窪田正孝舞台・エヴァへ「Bunkamuraがものすごく無謀な挑戦」

窪田正孝舞台・エヴァへ「Bunkamuraがものすごく無謀な挑戦」3

 俳優・窪田正孝が29日、東京・歌舞伎町にある東急歌舞伎町タワー内の新劇場『THEATER MILANO-Za』で主演舞台COCOON PRODUCTION 2023『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』(構成・演出・振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ)製作発表会見を俳優・石橋静河、板垣瑞生、永田崇人、坂ノ上茜、村田寛奈、宮下今日子、田中哲司、構成・演出・振付 のシディ・ラルビ・シェルカウイ氏とともに開いた。

 同所のこけら落とし公演となる本公演。オリジナルアニメーション発の人気コンテンツ『エヴァンゲリオン』が舞台として繰り広げられる。壊滅的な状況になった地球と生き残った人々。人類再生の“切り札”を発見し、希望に向けて突き進む「エヴァンゲリオン」と搭乗する14歳の少年少女たち。しかし、計画に繋がりを持つ青年・渡守ソウシ(窪田)は、新たな悲劇の扉が開くのを目撃。真相を探るため、ソウシは特務機関の女性・イオリ(石橋)に接触する――。舞台ならではの演出によるオリジナルの物語が展開する。

 本会見が会場初のイベントとなるなか、キャスト陣が登場。起用が決まった時のことへ、窪田は「Bunkamuraがものすごく無謀な挑戦をしたなと思ったんです。けれど、そこに飛び込んでみたいとと思えたのが、役者として体現者として1つのいい意味な呪いというか性というか。好奇心で冒険したくなるような気持ちが先行したのが、この仕事を受けさせてもらった自分の心で感じさせて頂いたことです」と、心情を。

 さらに、窪田は「エヴァという僕も大好きな作品で、すごくこの世界のいまの現状の過去・未来を謳っているような作品の気がしています。いろんな情報がある中で、情報に埋もれすぎて、意思疎通するツールが普及して、アナログのものがなくなっていくなかで、舞台という残存しているお客さまと向き合える瞬間、お互い余白のスペースを持って、この舞台を完成させることができれば新しい生命が生まれればと感じています」と、意気込みを語った。

 役に決まったときにプレッシャーなどを感じた?という質問に、窪田は「1番最初にやりますといったときに、周囲から『碇シンジやるんでしょ』と言われて(笑)。幸薄い役や不幸を背負っている役を演じてきたからでしょうか。『違いますよ!』とはっきり言ってやりました」と、エピソードを。

 作品タイトルへも、「すごく重さを感じますよね。『エヴァンゲリオン』をオリジナルストーリーでやるというかなかで、先にエヴァンゲリオンとタイトルを打つと決めた制作チームにもリスペクトを持ちました。みんなで作って、結果は後からついてくるものだから、工程を楽しんで、世界とシンクロして見る人に何か残せるんじゃないかと思っています」と、意気込みも交えてコメントしていた。

 そして、窪田から「エヴァという作品は知ってしまったら面白さで逃れられないというか。僕たちは人なので舞台というアナログな表現ですが、アナログなものがデジタルを超える時が必ずあると思います。ラルビが座標を示してくれると思います。この作品を観ていただいた方に、救われたり何か生きるきっかけに、言葉では説明しすぎない、エネルギーを受け取ってもらえたら。よろしくお願いします」と、アピールしていた。

 COCOON PRODUCTION 2023『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』東京公演は5月6日から同28日までTHEATER MILANO-Zaにて、長野公演は6月3、4日にまつもと市民芸術館にて、大阪公演は6月10日から同19日まで森ノ宮ピロティホールにて上演予定!

 ■STORY
 人生にかけられた重い枷。そこから目を逸らし生きてきた渡守ソウシ(窪田正孝)。
 贖罪、そして再生のため、彼は世界の秘密を解き放つ――。
 15年前、世界各地に謎の「侵略者」が出没。公式には日本のある集落に巨大隕石が落下し巨大なクレーターが生まれ、そこから「宇宙からの侵略者、使徒」が出現したと発表される。
 使徒に対抗するため、特務機関「メンシュ」最高司令官、叶サネユキ(田中哲司)は部下の桜井エツコ(宮下今日子)とともに四体のエヴァンゲリオンを開発。サネユキは自らの息子トウマ(永田崇人)をパイロットとしてエヴァンゲリオンに搭乗させる。
 さらに、現場指揮官のイオリ(石橋静河)のもと、ヒナタ(坂ノ上茜)、エリ(村田寛奈)、そしてナヲ(板垣瑞生)ら少年少女もパイロットとして秘密裏に配属され、彼らにはその任務の証としてブレスレットが与えられている。
 ある朝。ヒナタ、エリ、ナオが中学校の教室で話をしていると、そこにトウマが現れる。
 トウマは「僕らがやってることのすべては嘘の上に成り立っている」と言ってブレスレットを外し、この世界から消失する――。
 トウマの生死がわからず、それぞれに動揺する人々。
 だが、サネユキは感情をあらわにすることなく、対応策をエツコに指示する。
 15年前、幼い頃に巨大隕石事故で両親と故郷を失ったイオリは、使徒がその惨劇を引き起こしたと信じ、使徒たちを倒すためメンシュに参加。現在は司令官として前線に立っている。
 次々と襲来する使徒、しかしパイロットたちの思いは様々でやがて彼らの思いはすれ違っていく。そしてイオリも自らのパイロットたちへの対応に疑問を持ち悩む。
 イオリの前に大学時代の友人であり、恋人だったソウシ(窪田正孝)が現れる。ソウシはイオリのことを気遣いつつ、エヴァパイロットが通う学校の臨時教師になったことを告げる。
 そして三度目の使徒襲来で起きた意外な出来事を通じて、人々の心は大きく動き始める。
真実が次々と明らかに、そして驚くべき結末へと向かっていく。

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