アイドルグループ『Aぇ! group』末澤誠也が9月8日に東京・日生劇場でミュージカル『三銃士』(演出:フィリップ・マッキンリー)初日前会見に俳優・坂本昌行、屋比久知奈、上口耕平、原田優一、上山竜治、シルビア・グラブ、今井清隆、フィリップ・マッキンリー氏とともに登場した。
19世紀フランスの作家アレクサンドル・デュマの不朽の名作『三銃士』。スリリングなストーリー性から、ブロードウェイやフランス、オランダなど、世界各国でミュージカル化されている。本作は、2004年にチェコで製作され、2009年に韓国で脚本や楽曲を大幅にリニューアルされ、再演が繰り返されている人気作品となっている。末澤は、憧れの銃士を目指すダルタニャン役として出演。『三銃士』のリーダー格であるアトス(坂本)とは、亡き父を通して絆を深めていくという役どころ。
記念撮影が終わり会見直前には音声録音スタッフたちが慌ただしくセッティングを始める。末澤はそこに並んだICレコーダーを指さしで数えだしたが、その手を坂本がピシっと打って、たしなめシュンとしてしまう一幕が。続けて坂本が「幼稚園児じゃないんだから」とぼそりとつぶやくと、末澤は吹き出すように笑い、これがフィリップ氏にも訳されフィリップ氏も笑顔と、会見前から雰囲気の良さを感じさせる一幕が。
会見では役の説明をすると2022年のフィリップ氏演出の『THE BOY FROM OZ』以来2年ぶりに坂本と共演ということで「坂本くんともフィリップとも2度目で、毎日たのしい稽古でしたが、ただハードで。なんとか初日までやってきたので、千穐楽まで全力で走り切りたいと思います」と、意気込む。
ではと、坂本に2年前から末澤はどう変化?との声が飛んだが、ここで坂本は末澤の頭の上に手をやりながら「そんな変わってないですよ」と、とぼける。これに末澤が「身長の話じゃないんですよ!おそらく一ミリも変わってないです」と即時ツッコミを入れ、そのツッコミの速度が「彼の成長です。ええ、速くなりました(笑)」と、楽しげ。
さらには、末澤が「『THE BOY FROM OZ』のときより距離も近くなって、休憩のときもお話させて頂いたり。坂本くんとご一緒することで勉強になりました。場の作り方も上手いと思うんです。いいところでクスっと笑えるボケをくれはって……」と、見習うところが多いと話していたところ、坂本が「“クスっ”でしたか」とわざと肩を落とすと末澤は「大・爆笑でした!嘘です、ごめんなさい、間違いました!!大爆笑でした!けいこ場が!!けいこ場が揺れてました。揺れるくらいの笑いでした」と釈明の反応こそ早かったが、まだまだ坂本の手のひらの上といった様子だった。
そんな後輩を温かくイジっていた坂本だが、末澤へ「前回難しい役に挑戦してくれていて、その頑張りをフィルさん(フィリップ氏)が見てくれていて」と、目を細めるとともに本作へも「なかなか大変な役だと思います。体も動かさないといけないし、描かれていない部分もあるのでそこを考えながら成長していくのが難しいけいこだと思いますけど、誠也なりに乗り越えていったんじゃないかなと思いますし、初日からより良くなっていくと思います」と期待を寄せるとともに「性格でしょうね。真面目だし負けず嫌い。そういうところが出ていて、難しい役ほどそれを乗り越えようと頑張っているので成長著しいと感じています」と、目を細める。
具体的に坂本からアドバイスも受けたといい「直接的にこうしろということではなくて、こういうやり方もあるから1回やってみたらどう?と頂いて」という末澤。けいこがオフの日に坂本と食事にも行ったそうだが、そのときの話を通じて坂本は末澤が頑張れる理由を聞いたといい「そこで初めて深い話と、いままでの経緯みたいなことを話していて。こういうことがあるから、いまの誠也はあるんだなって聴けて。だから、けいこ場で頑張れているんだろうって。なるほどねと思って。だったらより、自分が経験したものを誠也に渡して成長してもらえたら嬉しいなと思いながらになりました」という思いに駆られたそう。
その坂本の思い入れの多いコメントの直後に「そういう機会を設けてもらっていかがでしたか?」と記者が末澤に尋ねたが「めちゃくちゃ美味しかったです!美味しいしゃぶしゃぶで2時間30分くらい話をさせて頂いて!」と、食の話が出てきて坂本を笑わせていた、「勉強になったことがいっぱいあります」といい、具体的に挙げてもらおうとすると、「いっぱいありますよ!ねぇ?」と坂本の方を向き坂本は「なんで俺?ここは“これです”とかじゃないの?」と投げ返す。なお、末澤はその勉強になった部分は「秘密にしたいです」と話していた。
ミュージカル『三銃士』東京公演は9月8日から9月28日まで日生劇場にて、広島公演は10月4日から10月6日まで広島文化学園HBGホールにて、大阪公演は10月18日から10月27日までSkyシアターMBSにて上演予定!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ