アイドルグループ『SixTONES』森本慎太郎が11月29日に東京・丸の内ピカデリーで映画『正体』(監督:藤井道人/配給:松竹)公開初日舞台あいさつに俳優・横浜流星、吉岡里帆、山田杏奈、山田孝之、藤井監督とともに登場した。
小説家・染井為人氏の同名作が原作のサスペンスエンタテイメント。日本中を震撼させた殺人事件の容疑者として逮捕され死刑判決を受けた主人公・鏑木(横浜)が脱走し、変装と潜伏を繰り返しながら「5つの顔を持つ逃亡犯」として、日本中を駆け巡り343日間におよぶ逃走劇を繰り広げるというもの。
上映後に登壇した森本は、「みなさん観た後ですもんね。でしたら、あそこはああだったなという思いを持ちながら、もう1回観てください。そうしたらまた受け取り方が変わります。この映画のすごい力を感じ取って頂けたら嬉しいです」と、2回目以降の方へも向けたメッセージから切り出しつつ「ここからいろいろと広がっていくことが楽しみです」と、初日への思いを。
森本が演じるのは、日本各地で逃亡を続ける鏑木(横浜)が大阪に潜伏中に出会い、やがて友人となる野々村和也役。大阪の工事現場で日雇い労働者として働く和也が職場の宿舎の浴場で鏑木と出会うこととなる。
印象的なシーンの話題となり、「観終わった後の帰り道で、いろいろ考えました、信じるってなんだろうとか、自分の置かれている現状とか。今までの人生をバーって遡っていろんなことを考えました。それまでそこまでまで考えるような作品っていうのはそんなに出会ってこなかったので、新しい出会いに感謝だと思いました」と、自身のこれまでになかった体験をしたそう。それを踏まえて森本は何層にも重なるような人物への深みを感じているそうだ。
さらに、吉岡が鏑木と和也がお酒を酌み交わすシーンが「18歳で青春を奪われた鏑木が、初めてお酒を飲むというのでいい映画だなってシンプルに思いました」と森本を称えると「シンプルに嬉しい!やったー!!って」とガッツポーズを見せていたが、演じている当時は、「僕自身、毎日毎日これで大丈夫なのかなとかすごい不安でモヤモヤもあって。すごい支えてくれたっていう記憶はあるんですけど、狙ってやったというより藤井監督に導いてもらったという感じが強いです」と、振り返っていた。
作品にちなんで、撮影や宣伝活動を通してキャストの“別の顔”を見たエピソードを問われ森本は横浜を「めっちゃおしゃべりですよね」と話す。和也と鏑木の距離がある関係性上、撮影の「合間には本当に無口だったんです。あんまり喋らないんです。ミステリアスな雰囲気があるし、本当におふざけができない人なんだって思っていたんです」という印象だったそうだが、撮影が終わってここ最近の宣伝活動やイベントなどで共演の際には「裏側ですごい笑顔を見ます(笑)。俺のことイジるよね」と言いつつ、イジられることが嬉しそうな様子も見せる。これに横浜も「こういう関係性(の役)じゃなかったら、食事とかも行きたかったんだよ」と、伝えて2人でほほ笑みあっていた。
映画『正体』は公開中!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ