俳優・櫻井海音、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずきが7月12日に東京・丸の内TOEIで映画『【推しの子】-The Final Act-』(監督:スミス/配給:東映)上映後舞台あいさつに登壇した。
1960年9月20日に開業した映画館『丸の内 TOEI』が東映会館の再開発に伴い2025年7月27日に閉館する。これにあわせて、グランドフィナーレを彩る「さよなら 丸の内 TOEI」プロジェクトを展開しており、本イベントはその一環となる。
原作・赤坂アカ氏、作画・横槍メンゴ氏による人気漫画『【推しの子】』。同作をAmazonと東映の共同プロジェクトで実写映像化。伝説的アイドル・アイの子どもとして転生するファンタジックな設定とサスペンス要素、“芸能界”という世界を描いた作品。全8話のドラマシリーズをPrime Videoにて配信。その続きとなる本作が2024年12月20日より全国公開された。櫻井は伝説のアイドル・アイ(齋藤飛鳥)の子どもで主人公のアクア役、齊藤はその妹のルビー役、子役あがりの俳優の有馬かな役を原、才能のあふれる俳優・黒川あかね役を茅島が演じた。
上映後に4人が登壇。櫻井は「65年の歴史を持つ劇場に敬意と感謝を」と切り出したり、原は「公開から半年以上経っても、この作品を愛してくださっているのが嬉しいですし、みなさんと過ごせてハッピーだなと感じています」と笑みを浮かべる。
本作で映画初出演を果たした櫻井としては「本当にプレッシャーで、大きな規模感の作品でアクアという役を演じるのもそうですし、映画初主演でしたので、そこへの緊張感もありました」と、しみじみ。さらに、「いまだから話せますけど」というと、「主演とマネージャーさんからは聞いたのはインする2日前でした。現場での立ち居振る舞いどうしたら良いのかとか考えて作りました」と、無茶振りのような主演発表だったと回想していた。
続く、原は「あんなに濃密で宝物みたいな時間なになるだろうなと思うくらい、濃密な時間を過ごさせて頂きました」と楽しんでいたそうだ。
ルビー、かなの2人はあの演じるMEMちょとともに3人でアイドルグループ『B小町』としても劇中で活動しており、劇中や本当の歌番組にも出演を果たした。齊藤はアイドルグループ『=LOVE』としても活動していたが、それだけに本作出演によってファンから「『またステージに立ってくれているのが嬉しかったよ』と言ってくれる方がいて。嬉しかったです」と感慨深げ。原はといえば歌番組に『B小町』として出演した際に、「あの日の記憶ないんですよ」と、緊張で頭が真っ白だったそうで「走馬灯に出てくるなと感じています」というほどだそうだ。
その『B小町』のパフォーマンスシーンの練習へは午前5時から起床して振り付けを練習するなど過酷を極めたそうだが、原は「デビューライブのシーンはとんでもない回数を撮ったんです。いろんな角度から撮って。それが初めてのアイドル職業体験で楽しくて!私はやるたびに元気になっていくんですけど、なぁちゃん(齊藤)とあのちゃんがどんどん元気なくなっていって」と、楽しげに話したり、齊藤とあのへは「すごく引っ張ってもらったなって。2人が隣りにいてくれるのがとても心強くて」と感謝することも。それだけ熱を入れて『B小町』のことを話したこともあってか齊藤は「最初で最後のライブやりたいね」と、もう一度ライブをしたいと願望を口にし、そのときは櫻井もアクアと同じようにヲタ芸を打つ約束をすることも。
一方、茅島は「黙っていると(他人から)怖いと言われちゃう、笑わないんじゃないかと言われちゃうんです」と撮影序盤のときの周囲からの評価に寂しげ。櫻井は「本当に話しかけづらくて、どうしようと思って」と話していたが、打ち解ける前だった撮影初日に茅島とのキスシーンを撮ったのだそうで、「コミュニケーション大事じゃないですか。全然ダメでした。目も合わないし」と、ご立腹。櫻井は茅島がスンとしているように見えたようで「しゃべりかけたら怒られると思って」と恐る恐るコメントすると茅島は「(櫻井が)しゃべってくれないことに動じてた」と、心境としては逆だったとやりとりしていた。
そして櫻井から「作品を背負って立てていること、何よりも観てくださったみなさん、愛してくださったみなさんのおかげと感じています。本当にありがとうございます」と、あらためて観客に感謝しイベントは終了となっていた。
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ