音楽朗読劇「ACCA13区監察課 Regards,」“名コンビ”下野紘、津田健次郎はじめ悠木碧、諏訪部順一らが熱演の一夜

音楽朗読劇「ACCA13区監察課 Regards,」“名コンビ”下野紘、津田健次郎はじめ悠木碧、諏訪部順一らが熱演の一夜15

 朗読音楽劇『ACCA13区監察課 Regards,』(構成・脚本:鈴木智尋)が11月8日、千葉・舞浜アンフィシアターで開かれジーン・オータス役の下野紘、ニーノ役の津田健次郎、ロッタ役/シュネー役の悠木碧、グロッシュラー役の諏訪部順一、リーリウム役の遊佐浩二、パスティス役の緑川光、パイン役の安元洋貴、オウル役の上田燿司らが熱演で魅せる一夜となった。

 『ACCA13区監察課』(あっかじゅうさんくかんさつか)は、漫画家・オノ・ナツメ氏が『月刊ビッグガンガン』で連載していた作品。2017年1月から1クールでアニメ化され、その後、TVシリーズ本編から1年後を舞台にした新作OVAと朗読音楽劇で展開される特別編別編『ACCA13区監察課 Regards』も制作された。本公演は19年10月に台風の影響により全公演中止となり収録のみ行った公演をあらためてファンに届ける、キャスト&スタッフが再結集の生朗読×生演奏による一夜限りの公演となる。

 全国の映画館でのライブビューイングと、インターネットでのライブ配信も実施。多くの観客が、キャストによる生朗読×アーティストとACCAバンドによる生演奏のステージを同時に楽しめる環境のなか、冒頭ではOVA『ACCA13区監察課 Regards』で描かれたACCA新体制1周年記念祭についてのニュース音声が流された。

 ACCAの“今”を見せたところから時間は遡り、ステージにはシュネー役の悠木とアーベント役の上田が登場。アニメでも名シーンのひとつである、シュネーとアーベントの“永遠の別れ”が静かに語られる。そして、シュネーの心情に寄り添うかのように、結城アイラさんの劇中歌『It’s my life』がドラマの余韻を彩る。シュネーと別れたアーベントは、のちにACCA本部監察課課長のオウルとなるが、その変遷は続くシーンのパインとの語らいで描かれていく。1年前のクーデター騒動の裏で、人知れずやりとりがあったオウルとパイン。『Regards』の陰のキーパーソンともいえる2人のドラマを、上田とパイン役の安元が時に軽やかに、時に重みを含んだ芝居で、じっくりと聴かせる。

 一方、その頃のジーンとニーノは――。ジーン役の下野とニーノ役の津田がステージの両サイドに立ち、ACCA本部監察課副課長であるジーンと、“役目”から解放され自由に生きるニーノの変わらぬひとときが語られる。ロッタの様子が気がかりなジーンとの他愛ない会話で、ニーノは3人で動物園へ行った時のことを思い出す。幼いロッタとの可愛らしくもほほ笑ましいやりとり。その中で下野、津田、悠木はそれぞれに、過去の彼らと当時を振り返る今の彼らを巧みに切り替えながら演じていく。

 結城が歌う『ペールムーンがゆれてる』で一旦幕を閉じると、場は再びオウルとパインのシーンへ。2人は在りし日の5長官を思い
出す。ここで、グロッシュラー役の諏訪部、リーリウム役の遊佐、パスティス役の緑川、スペード役の大川透(※声のみの出演)がそろい、そこに安元が加わると、回想で「とある日の5長官会議」が描かれる。個性豊かな彼らの議論は、噛み合うこともあれば、噛み合わないこともあり……。落ち着いた佇まいの中にもわずかな緊張感が含まれたやりとりを、5人のキャストが安定感のある芝居で紡いでいく。

 そんな5長官のエピソードで注目を集めたのは、クーデター騒動以来の再会を果たしたというグロッシュラーとリーリウムのシーンだ。今の2人は、互いにどんな本心を抱いているのか……? その会話を聞き逃すまいと、観客も耳を澄ましているかのような静けさが会場に満ちる。そして、リーリウムが再び口にする、名ゼリフ――。ACCAの中枢にいた男たちのドラマは、最後に『ONE III NOTES』が歌うOVAの主題歌『Our Place』で締めくくられた。

 パインとオウルのエピローグを経て、ステージには再び『ONE III NOTES』が登場。演奏するのは『ACCA13区監察課』のアニメを語る上で欠かせないOPテーマ『Shadow and Truth』。今回、メンバーのFoggy-Dは海外からの映像による参加となったが、エッジの効いたハイテンションなラップで、ボーカルのPON、ベースでACCAの全楽曲を手がける高橋諒とともに熱いパフォーマンスを披露。

 ラストは、いつものバーで落ち合うジーンとニーノの語らい。1周年記念祭も無事に終わり、ジーンはロッタのことを考えつつ、改めて自分自身とも向き合う。これからも思い思いに生きていくであろう2人のやりとりを、キャラクター同様に名コンビとなった下野と津田が、最後まで息の合った芝居で楽しませた。

 終幕後、キャスト一同が再びステージに並び、観客へ向けて今回の公演への思いを。映像収録のみの前回公演ではこうした機会もなかったため、ようやく観客の前で『Regards』を披露できた喜びを、それぞれが口にし終演を迎えた。

 本公演のBlu-ray&DVDは2021年4月27日に発売予定となっている。

 ■演奏スタッフ
 Bandmaster・Bass:高橋 諒
 Guitar:北島優一
 Keyboards:吹野クワガタ
 Saxophone:鈴木 圭
 Violin:吉田宇宙
 Manipulator:青木繁男

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