澁谷梓希 i☆Ris卒業前ラストライブで温かなサプライズ演出連発や「この5人とのお別れがすごく、すごくつらい」!芹澤優と超至近距離歌唱なども【メンバーコメントロングめ】

澁谷梓希 i☆Ris卒業前ラストライブで温かなサプライズ演出連発や「この5人とのお別れがすごく、すごくつらい」!芹澤優と超至近距離歌唱なども【メンバーコメントロングめ】5

 声優&アイドルグループ『i☆Ris』の“ずっちゃん”こと澁谷梓希が28日、神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで開催されたライブイベント『i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~』で6人体制として最後のパフォーマンスを披露した。

 『i☆Ris(アイリス)』とは声優とアイドルの活動の両立を目指すことをコンセプトに、エイベックス・グループと81プロデュース共同オーディションで2012年に選ばれた山北早紀、芹澤優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢、澁谷の6人で結成。2014年からはTVアニメ『プリパラ』の主要キャストをメンバー全員が務め、初の日本武道館公演も成功させている。澁谷は3月31日でグループを卒業することを今年1月に発表しており6人体制最後のライブとなる。

 3曲歌い終えた後のMCでは山北からこのタイミングでのライブとなったことへ、「イレギュラーで澁谷さんが旅に出られるということで」と後ろ髪を引かれるような思いを吐露。そのままおなじみの自己紹介コーナーに突入したが、澁谷は「最後の自己紹介噛んだらどうしよう」と、自分でハードルをあげつつ、自分の名前を言い忘れていまうというご愛嬌があり「もうだめだ(苦笑)」とも。

 さらに澁谷は、1曲目の『Color』で歌唱部分を失敗してしまったという話や、若井の手を取るという振り付けを忘れてしまったと告白し、「緊張してないと思ったんだけど」と、思った以上に緊張していたと自身でも驚いたのだとか。そこで澁谷が「1曲目から、もう1回最初からやる?デビューシングルに悔いが残ってるからね」と言い出すと、これにメンバーたちは乗っかりまくり、芹澤が「おいおまえら~!」と、急いで止める一幕もあった。

 6曲目の澁谷&若井&山北の“澁若山”による扇子を持ってパフォーマンスする『扇子・オブ・ワンダー☆』の間奏では、澁谷は「澁若山は本日で解散です。今後は若山としてやっていただきます」と、バトンを託す一幕もあったが、調子にのってしゃべりまくる山北&若井に「そもそもガールという年齢ではない」と冷静なツッコミや「みんな、ありがとうございました!楽しかった!」と“澁若山”の卒業を告げ曲終わりには澁谷から「完!」と、しめくくった。

 10曲目の『キラリ』からは澁谷の卒業へ向けた構成に。会場の大モニターに澁谷をメインにしたオフショットやデビュー当時の写真などが次々公開され、若井が「サプライズでーす!」と説明すると、これに澁谷は「やばい!」「ちょっとやめてくれー!」「うわー!!」と、その場にへたり込んでしまったり、澁谷が歌詞を少し変え「写真に残せてる思い出もここにあるよ!」と、うまくまとめたり、芹澤の歌唱パートで澁谷が超至近距離まで近寄るパフォーマンスも。

 続くスローテンポのメッセージソング『卒業式』の歌い出しでは、澁谷が左隣の若井とぎゅっと手を握ったり、澁谷が右隣の芹澤に再び近づいたりと、楽しげなやりとり。曲の終盤には“門出”と“優しい思い出”を花言葉に持つメンバー1人1人のカラーの造花のスイートピーがプレゼントされ、6人でギュッと寄り添うように横一列に並んで歌唱し澁谷は「こうして『i☆Ris』として約10年間活動できて本当に、本当に幸せでした。みんなもありがとう!」と、しめくくった。

 そして泣き崩れるファンがいるなか、メンバー1人1人から澁谷に向けて気持ちをスピーチしだした。(メンバーがそれぞれ澁谷のことを“ず”と呼んでいたのでそれに準拠したものになります)

 久保田は、1年ぶりの有観客でのライブへの思いとともに、「最後なのに“ず”が卒業する実感がまだ湧かなくて。いなくなってから、あっ、自己紹介最後だと思うのかな。左隣に人がいるの最後なのかと思って。MC中も私が話を聞いてなかったりするからサポートしてくれたりして。昨年12月くらいに『澁谷がやめることになりました』と伝えられたときに、『i☆Ris』って卒業って言う概念があるんだって思って。私の中では、続けるか、解散するしかないんだろうなって思っていて、これからもずっとそれが続いていくんだろうと思っていたんです。それで当たり前じゃないことを伝えられて、そういうこともあるのかって。“ず”が辞めることに対して、“ず”の人生は“ず”の人生だし。『i☆Ris』としての活動は3月31日までだけど、一緒にラジオはやっているのでこれからもいままで通りよろしくおねがいしますというところで。“ず”がやめると聞いたときに、『i☆Risを続ける?やめる?』って聞かれたんです。けど、アイドル・久保田未夢としてはここでやめたくないなと思って。みんなとの思い出が、1年前の記憶で終わってしまうのは嫌だなと思って。人数が偶数から奇数に変わるから、大変な道のりかもしれないけど、私はまだまだ『i☆Ris』のみゆたんを続けたいと思っているので、この5人の未来を温かく見守ってくれると嬉しいです」。

 若井は、「いなくなって気づく大切さというか実感がまだなくて。もしかしたら、いなくなってから気づくということもあって、私も『i☆Ris』をやめるという選択肢がなかったから。9年やってきて、いろんな考え方とか価値観が変わる中、人生があるし、ずっちゃんが新たな人生を選ぶ決断をしたのはすごいと思います。シンプルに『頑張れ!』、『応援してる!』って思うんだよね。『i☆Ris』のなかって、学校ではなく、友達関係でもないし、家族でもないから、言葉で言い表すのは難しいけど『戦友』。これからはちょと違うフィールドだけど頑張っていこうって」とエールを送るとともに「『i☆Risどうする?』と言われたときにはここで終われないという気持ちにはなったんです。『i☆Ris』でまだまだ上を目指していきたいです。もっともっと大きな景色を見せていきたいなと思います。まだまだ全力で頑張ります!わかちーでした」。

 茜屋は本ライブで、「結構ペース配分考えていたんですけど、頭の3曲で飛ばしちゃって本当にみんなに会いたかったんだと思っていました」と、観客たちへ気持ちを伝えつつ、澁谷の話へ。「私は結構ネガティブなんです。『i☆Ris』を始めたころもどうしたらいいかわからんくて、そんなときにずっちゃんが話を聴いてくれて、私が体調を崩しそうなときにもお世話になって。ずっちゃんのご家族からもツアーで使えるスリッパをありがとうございます!友希ちゃんが言っていたように、1人で歩くという決断をしたのが格好いいなと思って。ずっちゃんはオリジナルで何かを生み出している姿が素敵だなと思って。卒業してからも、別現場でもあったら話をしましょう!それと『i☆Ris』として上をまだまだ目指していきたいと思っています。ずっちゃんも頑張ってください!」。

 芹澤は、「澁谷梓希さんとは(活動1年目のときに)唯一大喧嘩したことのある芹澤優です」と切り出すと、「あのときはごめんね。謝るの忘れてたんで、いま謝っておきます。8年意地っ張ってみた」と、少し芝居がかった感じで伝えると澁谷も乗っかり、「こちらこそごめんね。仲直りしようね」と、お互い背中を合わせるような感じで言葉を紡ぎ出す瞬間が。

 さらに芹澤は、「よく取材で、あなたにとって『i☆Ris』はと聞かれることがあるんです。家族も友達も甘えられるし、『i☆Ris』って絶妙な存在で『i☆Ris』はずっと『i☆Ris』だなって思うんです。とてつもなく気まずい日もあるんですよ。きょうとかライブはなんて愛おしいんだ、この5人っていう日もあるんです……」と話しているところに、澁谷&若井&久保田が後ろで“すきぴ”と指ハートを作ってみせ、それを見た芹澤は笑顔になりつつ、「そんな存在なんです。だから、『i☆Ris』と同じものはないです。きょうで“ず”は辞めちゃうけど、大親友になると思わないですけど連絡をしなくても仕事をしていても、シワシワのおばあちゃんになっても『i☆Ris』という特別な存在だ!お前は特別だ!!これからも私のことも、『i☆Ris』のことも“ず”のことも大切にしてもらえると嬉しいです」。

 山北は、「きょう泣かない卒業式ですね」と感じたことを伝えつつ、「ずっちゃんが辞めると5人で聞いたときに、みんな大人な反応で受け入れてて。でも私は、辞めんな!ふざけんな!おまえ、いつまでも6人でやると言ってただろと。家に帰って泣いて、翌日プリパラのライブのリハーサルのときに、ご飯食べながら泣いて」と明かすと、メンバーから「やっぱりリーダーだな」との声が飛ぶ。

 続けて、山北は「頼めば辞めないと思って(澁谷と2人での)ご飯をソーシャルディスタンスを保ってセッティングしたの。お酒の力を借りないとできなかったから、バーでお話して。号泣して、やめないでという感じだったのね……」といい澁谷は「怖かったよ(苦笑)。泣きながら『ずっちゃんがいないi☆Risは考えられない!!!』と言われて」と、当時のことを振り返る。これに山北は「重たい愛だからさ(苦笑)。普通に私はそう思って、みんなが受け入れているが2人で腹を割ってしゃべったことで、その後から、吹っ切れて」と、受け入れたという。

 今後の『i☆Ris』のことも考えたという山北は、「オタクのことを思うと、6人の『i☆Ris』が9年目で5人になるとしぼんでいくんじゃないかと感じると思うんです。そう思う方は絶対にいるし、自分もその気持ちはわかるから。でも、ずっちゃんが10年目で卒業するとなったことに、もっともっと続けてやろうという気持ちが湧いてきたの。『i☆Ris』抜けるんじゃなかったなというくらい売れてやろうという気になったんです。ずっちゃんの人生はずっちゃんの人生だから。私も私の人生を後悔したくないから『i☆Ris』に残ります。今年30歳ですけど、一生アイドルでいてやろうと思いました。さきさまと5人になった『i☆Ris』の応援よろしくお願いします。『i☆Ris』はまだまだ勢いづいて頑張りますから」というと、残るメンバー4人も大きくうなずきながら聞き入っていた。

 そして、澁谷。「絶対喋れないの分かってたから、手紙書いてきたの」と、手紙を広げるなか、バラードソングのような楽曲が流れだす。「ファンの人を前にして、ライブステージを届けられることを感謝しています。1月21日に卒業を発表してからこの日を迎えて、今日が終わるとあと3日となってしまいました。2014年のライブで『i☆Ris』を辞めたいと思ったことがあったと語ったことがありました。いま考えると、自分自身が努力というものが逃げていて、当たり前に頑張るということが全然できなかったんです。それゆえのワガママの発言になったと思います。あれから7年経って、確定事項として『i☆Ris』を卒業します。2014年に『i☆Ris』を辞めなくてよかったなと思うことばかりです。何より、あの日以降、自分がとっても成長できたと思います。数年前に当時のマネージャーさんに会い『i☆Ris』に私が選ばれた理由を尋ねました。歌でもビジュアルでもなくキャラで選びましたと言われて、聞いたときは正直理解に苦しみました。でも、9年経つとキャラが立つというか、キャラが立ちすぎている状態になりました。運営さんの凄さを感じました。こうして選んでくださって、キャラを止めずに適当に接してくれるメンバー、好きに生きてくれと言ってくれるファンの方、本当にありがとうございます。4月からは一人ぼっちです。会うたびに雑に話しかけてたけど、さきさま、優ちゃん、ひみたん、わかちー、みゆたん……この5人とのお別れがすごく、すごくつらいです。卒業を発表してから、そんな言葉は言たくなかったけど絶対に会いたくなっちゃうなと思う。卒業しても雑にLINEします」。

 これに、「分かりました」「了解です」のメンバーからの声が返りつつ、「春から始まるツアーは歌詞割で5人には、多大なるご迷惑をおかけしますが、ツアー駆け抜けてください。楽しみにしています。それと、この場を作ってくれたみなさん、放送配信をみてくださっているみなさん、『i☆Ris』をずっと応援してくださるみなさんと出会えて、本当に嬉しかったです。私は『i☆Ris』のイエローとして活動できて、本当に本当に幸せでした。どの時間をとっても大切なメモリアルです。みんなの心の中にイエローの光が灯りますよう。お元気で、i☆Ris澁谷梓希」と、結んだ。

 ラストナンバーは、この状況を表すような楽曲『Memorial』に。歌唱前に、「6人での歌詞割もこれで最後だから」と、6人で円陣を組み、顔を近づける5人に澁谷は「さみしいよ。本当に寂しい」と、本音が漏れたり目を見開いている芹澤に「ガンつけてるの?」と問うと「見つめてるの」と返されたりしつつ円陣の掛け声を披露。『Memorial』を歌いながら、メンバーが澁谷にハグをしていくというエモーショナルな展開に。

 最後は澁谷がステージを端から端まで動いて観客に手を振り5人のところに戻ると、5人が楽曲『Color』をアカペラで歌唱するサプライズを見せるとともに澁谷に内緒でしたためていたメッセージをモニター越しに披露。以下全文。

 メンバーと出会って早9年
 たくさんの“優”しさに包まれながら
 今日という日を迎えました
 6人でのi☆Risは最後になるけど
 新しい道に旅立つ親愛なる友へ この言葉を贈ります
 「今まで一緒に見てきた夢と、この景色を忘れないで」
 新たな希望を胸に
 それぞれのstoriezを

 このメッセージの早は緑、優は水色、日は紫、友は赤、夢はオレンジ、希はイエローに、『storiez』は虹色に染められているという、まさに“虹”を意味する『i☆Ris』らしさあふれるものとなっていた。

 最後に舞台を降りる前に澁谷から「約9年間長いようであっという間の『i☆Ris』人生でした。きょうまで、『i☆Ris』の澁谷梓希を応援してくださったみなさま。またどこか、どこかで会いましょう!またねー!」とあいさつしつつ、幕が降りきる最後の最後まで「ありがとうございました!澁谷梓希と5人の『i☆Ris』もよろしくね!」と、声をあげつづけるなか終演を迎えていた。

 なお、本ライブのBlu-ray&DVDが7月7日に発売されることも発表。特典映像にはリハーサル映像に加え、感動のライブ当日の裏側の映像が長尺で収録された大ボリュームOff Shot&Documentary Movieを収録することや、初回生産限定盤には、メンバーのソロアングル映像に加え、当日のセットリストからセレクトされたライブ音源CDも収録されるとしている。

 ■セットリスト
 M1:Color(Debut Single 「Color」収録曲)
 M2:§Rainbow(テレビアニメ『プリティーリズム・・レインボーライブ』EDテーマ)
 M3:ドリームパレード(テレビアニメ『プリパラ』2nd season OPテーマ)
 M4:ありえんほどフィーバー(18thシングル『アルティメット☆MAGIC』収録曲)
 M5:Believe in/山北早紀&澁谷梓希 (1stアルバム『We are i☆Ris!!!』収録曲)
 M6:扇子・オブ・ワンダー☆/山北早紀&若井友希&澁谷梓希(3rdアルバム『WONDERFUL PALETTE』収録曲)
 M7:プリパラメドレー
 ・Ready Smile!!
 ・ミラクル☆パラダイス
 ・ブライトファンタジー
 ・Shining Star
 ・Make it!
 M8:Realize!(テレビアニメ「プリパラ」第3クールOPテーマ)
 M9:Goin’on(テレビアニメ「プリパラ」 2nd season 第4クールOPテーマ)
 M10:キラリ(11thシングル「Goin’on」収録曲)
 M11:卒業式(16thシングル「Changing point」収録曲)
 M12:Memorial(テレビアニメ「アイドルタイムプリパラ」第4クールOPテーマ)

 ※i☆Ris過去記事
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