東京都・小池都知事 国に【新型コロナウイルス】感染症への対応を緊急要望

東京都 新型コロナコールセンター(一般電話相談)の受付時間を午後10時まで延長【新型コロナウイルス】

 東京都の小池百合子都知事は23日、国に対し、新型コロナウイルス感染症への対応として、「宿泊療養の必要性の明確化」「宿泊療養時に必要な医療従事者の配置」「陰性確認検査の要否に係る考え方の提示」「積極的疫学調査の実施に関する指針の提示」「患者の入退院・宿泊療養等の情報把握」「抗体検査の実施の検討」など、6項目について緊急要望した。

 令和2年4月23日

 厚生労働大臣
 加藤 勝信 殿

  東京都知事
  小池 百合子

 新型コロナウイルス感染症に関する要望について
 昨日、都内で確認された新型コロナウイルス感染症の新たな陽性患者数は132名であり、都内の状況は依然として予断を許さない。
 また、4月16日改正の「基本的対処方針」によれば、都は、特に重点的に感染拡大防止に向けた取組を進めていくべき特定警戒都道府県となった。このような状況を踏まえ、都としては一層の感染拡大防止対策に取り組んでいくが、都だけでは成し得ない事項もあり、国や他道府県とも連携しながら、取り組む必要がある。
 そのため、以下の事項について、要望する。

 〇 宿泊療養の必要性の明確化
 国からの事務連絡においては、宿泊療養及び自宅療養について、それぞれの実施に当たっての留意すべき事項が示されているが、周囲への感染防止の観点から本来どちらの形態を基本とすべきかの考え方が明確にされていない。
 自宅療養においては、他の家族との生活空間を厳密に区分することは実際上は難しく、また、近隣住民への感染を危惧する声もあり、さらに、体調急変時に医療従事者が感染防御を行った上で迅速に対応することが困難となる場合が懸念される。入院治療が必ずしも必要でない軽症者等の病院外での療養については、家庭内感染等を防止する観点から、原則として宿泊施設において療養することを国として示すこと。

 〇 宿泊療養時に必要な医療従事者の配置
 宿泊療養に際しては、療養期間中、対象者の健康観察を実施するとともに、陰性確認検査のための検体採取の実施や対象者の体調急変時の対応のため、医師等の医療従事者の配置が必要である。国として医師、看護師等の配置についての考え方を明確にするとともに、これに基づき地方自治体が医療従事者を配置するに当たっての人材確保を支援すること。

 〇 陰性確認検査の要否に係る考え方の提示
 検査陽性者の入院勧告又は宿泊療養等の健康観察を終了するに当たっては、PCR検査による陰性確認を行うことを原則としつつも、宿泊療養及び自宅療養については、重症者の検査に支障が生じる場合には、14日間の健康観察をもってこれに替えることが可能とされている。しかし、陰性確認を行うことなく、健康観察及びこれに伴う外出自粛要請を終了することを危惧する声もある。陰性確認のためのPCR検査を実施しない場合であっても、14日間、発熱などの症状がないことをもって検査の必要性がないことについて、国として明確な見解を示すこと。

 〇 積極的疫学調査の実施に関する指針の提示
 患者発生数の大幅な増加に伴い、保健所が積極的疫学調査として実施する接触者の把握範囲がこれまでになく広がっており、従来と同様の綿密な調査の実施が困難となってきている。国として、調査の対象とする範囲や確認事項等を限定して実施する場合の考え方や限定的な調査に切り替える時期等について、明確な指針を示すこと。

 〇 患者の入退院・宿泊療養等の情報把握
 患者数の増加に伴い、各都道府県において調整本部を設置し、広域的に患者の受入調整を行うことが必要となっているが、各保健所と連携して入院調整等を行うに際しての情報共有に当たり、現行の感染症発生動向調査システム(NESID)では、患者の入退院情報等が入力項目とされておらず、効率的な情報共有が困難な状況が見られる。
 また、入院治療が必ずしも必要でない軽症者等の宿泊療養、自宅療養が開始されるに当たり、それらの対象者の所在、健康観察終了等の情報の把握が必要となる。
 現在、NESIDシステムにおいて入力事項とされていない、入院後の患者の動向や、宿泊療養及び自宅療養を行う患者の健康観察状況等の情報について、患者情報の把握・整理の実務を担う保健所の負荷についても十分に配慮した上で、統一的なかたちで収集・共有するための仕組みの構築を早急に行うこと。

 〇 抗体検査の実施の検討
 診断治療用ではないものの、国内において抗体検査用のキットが販売承認され、抗体保有状況の調査研究等に活用されることが期待されている。無症候者の罹患状況や抗体保有状況等の把握や比較分析等に資するよう、抗体検査の実施に向けて、早急に検討すること。