桐山照史『泣くロミオと怒るジュリエット』5年ぶり「36歳でできるのか」の結果?柄本時生愕然

桐山照史『泣くロミオと怒るジュリエット』5年ぶり「36歳でできるのか」の結果?柄本時生愕然3

 アイドルグループ『WEST.』桐山照史が7月5日に東京・歌舞伎町のTHEATER MILANO-ZaでBunkamura Production 2025『泣くロミオと怒るジュリエット2025』(作・演出:鄭義信)囲み会見と公開ゲネプロを開催した。

 演出家・鄭義信氏が手掛け、桐山主演で2020年2月より上演されたBunkamuraシアターコクーンでシアターコクーン・オンレパートリー2020『泣くロミオと怒るジュリエット』を再演。シェイクスピアの名作『ロミオとジュリエット』を、関西の戦後の港町ヴェローナを舞台にして、桐山演じるロミオと、柄本時生演じるジュリエットが純粋で無垢なラブストーリーを繰り広げた。キャスト・スタッフ、そしてファンの熱い想いを受け、5年のときを経て、2025年版として待望の再演を果たす。

 囲み会見には桐山、柄本、八嶋智人、渡辺いっけい、演出の鄭義信氏が出席。明日7月6日の初日へ向け桐山は「けいこは十二分にやったので、あとは1秒でも早く、新しくなった『泣くロミオと怒るジュリエット』をお届けしたいなと。あとはコロナ禍で止まってしまったので、カンパニー一同ケガなくという気持ちです」と、意気込みを。柄本は「一生懸命本番で観て頂けたら」と話す。

 今回の再演を聞いたときの気持ちとして桐山は「コロナで止まってしまったものを、もう一度やらせて頂けると聞いたときに、嬉しかったんですけど、すぐ時生に連絡したんですよ。5年前のときも体力的にも精神的にも本当に大変な舞台で全力注いでたので、5年経った僕ら36歳の年で本当にできるのかと……というので時生に連絡したんです」と、5年前と同じ熱を燃やせるのかという不安があったよう。柄本も5年前を回顧し「演出意図をずらさないようにするお芝居で、結構大変だったのは覚えてて」とうなずくとともに、「桐くんから連絡もらえたのは嬉しかったし、やろうという気持ちになりましたね」と、オファーを受けた心境も披露した。

 5年前にも出演していた八嶋へも桐山は「『オファーが来たら絶対に出ると言ってください!』とお願いしました」と、頼み込んだそう。八嶋としては「途中でコロナ禍で中止になって大阪での公演も予定していたのですが、大阪が1公演もできなかったんです。関西でお披露目したい」という気持ちがあったそうだ。

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 そんな思いが重なって再演となったが、桐山は「日々、疲れが取れないです」と、懸念通りの結果になってしまったと笑いながら話していた。

 けいこ場の雰囲気の話題へ。桐山は「飾らなくていい環境でけいこさせてもらっていたなと思います」と話しつつ、続けて「これみなさんがなる現象だと思うんですけど、時生くんが1幕終わる頃にはめちゃくちゃ可愛く見えているんですよ。すごい魔法がちゃんとかかるタイプなので、味わってほしいなと思います」と、作品のポイントまで。この桐山のコメントを訝しげに聞いていた報道陣に向けて八嶋からは「涙したこともあると聞いてます」とコメントしだし、キャスト一同が「誰から!?」と思わずツッコんで大盛りあがりと、“飾らなくていい環境”が伝わってくるような一幕もあった。

 ほかにも急に好きになったことは?という質問が。これに八嶋が柄本のエピソードとして「楽屋に携帯電話を置いてて、何してるの?と聞いたら、『オラYouTuberになる』って言ってて、ビックリしましたよ」と暴露。八嶋によると柄本は「ちょこちょこ撮りだめてる」そうだが、今のところ1本も動画が上がっていないそう。この話題に桐山も参戦し、「俺らもYouTubeやってるけど、あんなしゃべらないYouTube誰も観ない。だって、何も喋らない、弁当だけ食べてる。それは格好いい人だけがやるやつで、俺らはやったらあかんねん」とその具体的な内容にも触れると、柄本にとっては衝撃だったようで、愕然としていた。

 一方、鄭氏には前回と今回の違いについて質問が。「前回とスタンスは同じですが、やってることは進化させようと。とくに前回やったメンバーは、前よりもいいものを作りたいという話し合いをして進化させてきました」とポイントを。ただし、鄭氏が「けいこで8割くらいかな」というと桐山が「えーーーーっ!?」と驚きの声を挙げたあと「8割か……」と、絶句していた。

 Bunkamura Production 2025『泣くロミオと怒るジュリエット2025』東京公演は7月6日から7月28日までTHEATER MILANO-Zaにて、大阪公演は8月2日から8月11日まで森ノ宮ピロティホールにて上演予定!

 ■ストーリー
 戦争が終わって五年。工場を擁する港町ヴェローナ。
 工場から出る黒い煙と煤に覆われた鉛色の町。その空気をさらに不穏にしているのは、顔を合わせる度に揉め事を起こす二つの愚連隊“モンタギュー”と“キャピレット”だった。
 “モンタギュー”の元メンバーで、今は更正してカストリ屋台で働く奥手でまじめな青年ロミオ。ロミオの親友で、聡明で理知的なべンヴォーリオと、正反対に喧嘩っ早くいつも問題を起こす張本人のマキューシオ。三人はそれぞれに、今の時代や自分の境遇に悩みや閉塞感を感じていた。そんな日々の憂さ晴らしに三人が出かけたダンスホールで、田舎から出てきたばかりのジュリエットに出会い、ロミオは人生で初めての恋に落ちる。しかしジュリエットはなんと、敵対する“キャピレット”のリーダー・ティボルトの妹だったのだ……!
 そんなことはお構いなしに燃え上がる二人の恋。ロミオは白頭山東洋治療所の店主で父親のような存在のローレンスに相談するが……。
 二人を取り巻く様々な人物と共に、町は大乱闘に巻き込まれていく……。

 ※記事内写真は撮影:細野晋司

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