2025年4月13日から10月13日までの期間に大阪・夢洲で開催され約2550万人が来場した『2025 大阪・関西万博』(以下、大阪・関西万博)。
その大阪・関西万博において、大阪ヘルスケアパビリオ内に展示され注目を浴びた『ミライ人間洗濯機』が大阪・淀川区の株式会社サイエンス(以下、サイエンス)内に展示されており、本サイトスタッフはその取材のため2月某日に体験してみた。
『ミライ人間洗濯機』は『2025 大阪・関西万博』の大阪ヘルスケアパビリオン内に展示するためサイエンスが約1億円を投じて制作。吉村洋文大阪府知事が第一号として体験し、会期中、入浴体験希望者が殺到するなか1277人が体験した。
しかしながら『ミライ人間洗濯機』を体験できなかったという方も多くいたかもしれない。そこで、サイエンスでは大阪ヘルスケアパビリオ内に宇宙シャワーブースを出展。そこで宇宙シャワーにも活用されるファインバブル(※)という極小の水と空気の気泡を活用したミラブルテクノロジーの洗浄体験を提供。ミラブルテクノロジーは『ミライ人間洗濯機』のシャワーにも活用されており、手のみの体験ではあるが『ミライ人間洗濯機』と同じ洗浄体験ができ、現地で手が驚くほどスベスベになったという方もいたのではないだろうか。
『ミライ人間洗濯機』を展示したところ、反響は高く、大阪・関西万博開幕翌日にはアメリカの方から「購入したい」と申し出る方が現れたというほどだったのだとか。その後も多くの方々から販売価格や導入の相談が相次いだという。そこで、展示終了後も全国で体験できるよう販売を決定。『ミライ人間洗濯機』が生活に身近なものとして1歩近づく結果となった。
サイエンスのショールームは外側がガラス張りになっている。このため『ミライ人間洗濯機』が外からでもある程度眺めることができる。ちなみに、こちらに展示してあるものは『2025 大阪・関西万博』大阪ヘルスケアパビリオン内で展示されていたものとのことだ。
『ミライ人間洗濯機』を体験前に、まずはサイエンスの取締役 経営企画本部 企画広報部 部長の前倉祐子氏と経営企画本部 企画広報部 係長の栗田ひかり氏から説明が。
前倉取締役からは、サイエンスのビジョンとして、ファインバブルの技術で社会課題の解決を目指している会社であることや、『ミライ人間洗濯機』もその技術利用の一環で生まれたと話す。、家庭用のシャワーヘッド販売はもちろんのこと、火災現場で活動した消防士の防火衣等に付着する有害物質や煤(すす)を洗い流すために開発した機器も、自治体への導入が進んでおり、社会課題の解決に貢献しているという。
『ミライ人間洗濯機』のコンセプトとして身体はもちろんのこと、ココロも自動で洗浄できるところまでを目指している。栗田氏によると、ココロの部分は大阪大学と4、5年前から共同で開発した、背中から心電波形を測るいわゆるセンシングをして、心電・強度・自律神経を測定分析。それを『ミライ人間洗濯機』内に映し出される映像で可視化するというもの。このセンシングにより、水流の強さをAIが操作。肌触りの気持ちよさも調節しているのだそうだ。
たとえば緊張している方にはリラックスをさせるような映像を。逆に冷静な方へは興奮を誘うような映像が流れ、交感神経と副交感神経をスイッチングするようにしている。なお、洗浄中に上映される没入感たっぷりの3つの映像が用意されているが、この映像は全部サイエンスが1から制作したものだそうで、人間洗濯機にかける思いの一端が窺える。この映像は『ミライ人間洗濯機』での体験を通してでしか観ることはできないといい、これも制作費の1億円に含まれているのだそうだ。
理解がより深まったところで、いよいよ体験へ。
『ミライ人間洗濯機』内に入り内蓋が閉じられると、足元から温水が腰より少し上までじわじわと満ちてくる。個人的には、まるでアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズで主人公たちが汎用人型決戦兵器のエヴァンゲリオンに乗り込むために入るエントリープラグ内に満ちる液体のL.C.Lや、『ドラゴンボール』シリーズの治療カプセルのメディカルマシーンに入っているような気分になった。
湯船には白いお湯が満ちていく。この白さの粒がマイクロバブルだそうで、プラスの電荷をもつ皮脂や汚れに、マイナスの電荷をもつマイクロバブルが吸着・浮上・分離して洗浄していく。プールでの強いシャワーのようなものを想像していたが、体感としては、体に水流が強く当たって汚れが落ちるというより、ジワーッと体に染み入るような優しい水流が身体を包んでくれるという感覚だ。
内部で流れる映像は、本サイトスタッフの精神状態が少し興奮気味という判定だったからか、リラックスができるような花畑と壮大な景色が上映。それを眺めている間に、洗浄が終了しているといった具合だった。
全行程は約15分。肌がツルツルで生まれ変わったような気分になった。栗田氏に、ほかに体験された方からの感想を伺うと、排水の際に「宇宙から帰ってきたような気分だった」とコメントした方もいたそうだ。
すでに、大阪の一部ホテルに導入され、東京・池袋のヤマダデンキ『LABI池袋本店』では展示となり今年3月からは体験もできるという『ミライ人間洗濯機』。現時点では購入するとした場合、栗田氏から「水道設備もそれぞれ違っているので一概には言えませんが、高級外車1台分くらいでしょうか」と話していたのが印象的だった。
また、サイエンスでは『ミライ人間洗濯機社会実装版』(高齢者施設用)も制作。こちらも展開予定としている。
※「ファインバブル」
日常目にする泡よりもずっと小さく、直径が100μm(=0.1mm)より小さな泡のこと。「ファインバブル」のうち直径100μm未満で1μm(=0.001mm)以上の泡を「マイクロバブル」、それより小さい直径1μm未満の泡を「ウルトラファインバブル」と区別され、ISOで定義されている。
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ


































