八代目尾上菊五郎 映画「国宝」吉沢亮、横浜流星名前挙げ「懸命に歌舞伎に対して向き合ってくださった」

八代目・尾上菊五郎 映画「国宝」吉沢亮、横浜流星名前挙げ「懸命に歌舞伎に対して向き合ってくださった」1

(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 『令和八年度(公社)全国公立文化施設協会主催「松竹大歌舞伎」尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎襲名披露』製作発表記者会見が3月17日に都内ホテルで開催。尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎が映画『国宝』のことに触れる一幕があった。

 昨年5月の歌舞伎座を手始めに主要劇場で始まった尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎襲名。7月7日から7月31日までの期間に全国19会場を巡り巡業の千秋楽を迎える。その演目は『雨の五郎』『藤娘』の舞踊2本立てで始まり、ご当地の方々に襲名のごあいさつを申し上げる『口上』をはさみ、続いて音羽屋ゆかりの世話物の名作『魚屋宗五郎』を楽しめる。出演は八代目尾上菊五郎、片岡愛之助、坂東彦三郎、嵐橘三郎、中村雀右衛門となる。

 映画『国宝』は作家・吉田修一氏の長編小説が原作。任侠の息子の主人公・立花喜久雄(吉沢亮)が歌舞伎役者となり、ライバルと切磋琢磨して芸に人生を捧げる物語。作品は大反響を呼び、2026年3月時点で興行収入200億円を突破している。

 そんな作品が昨年から上映されていることに、「映画の影響もございまして歌舞伎とはどういうものかという注目も頂いた1年だったと思います。客席にも今までご覧になられた方も含めて外国の方も多くお見受けいたしますし年齢層の若い方も多くいらしていただいている1年でございました。これを継続して歌舞伎の魅力を引き続きお伝えできるように精進してまいりたいというふうに思っております」と影響があったという。

 今回の演目には『国宝』内でも披露される『藤娘』も入っている。このことへ、菊五郎は「『国宝』でも二人藤娘がかかってましたね。それを意識したというわけではなかったんです」とのこと。続けて菊五郎は『藤娘』へ「祖父が本当に大事にしておりまして、当たり役として何度も何度も演じて祖父の藤娘が私の目指すところでございます。本当に可憐で祖父も年をいってからもその藤の精を勤めておりましたが、その年齢を感じさせないと言いますか、年齢を感じさせないその藤の精の可愛らしさにどうしたら近づけるのかと、今でも考えるところでございます」と、しみじみ。

 なお、映画『国宝』の終盤には『鷺娘』(さぎむすめ)という演目があるが、こちらについては「昨年12月は『鷺娘』をさせていただきましたが、去年の『鷺娘』はかなり「国宝」を意識して勤めておりました」とも話していた。

 また、映画『国宝』については映画化前にオーディブルで読んでいたという菊五郎。それをふまえて映画を見た際に、「喜久雄を中心に役者としてどう生きるのかということを映像美の素晴らしさとあわせて感じました。今までは役者が舞台を見てる視点ですとか、新たな視点も加えられて非常に興味深く見させて頂きましたし、吉沢亮さんと横浜流星さんが懸命に歌舞伎に対して向き合ってくださったっていうのが画面を通して感じていたことでございます」と、感想を寄せていた。

 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ