歌舞伎俳優・坂東玉三郎が1月22日に都内ホテルで『坂東玉三郎 特別公演』取材会を開催し俳優・進藤学が同席した。
玉三郎が4月8日から4月23日まで新橋演舞場で『坂東玉三郎 特別公演』を上演する。4つの演目があり、玉三郎から来場者へあいさつを申し上げる『口上』(こうじょう)。2つ目は琴・三味線・胡弓の3つの楽器を玉三郎自身が演奏する『三曲糸の調べ』(さんきょくいとのしらべ)。3つ目は昭和59(1984)年に新橋演舞場・中日劇場で上演され話題となった作品を新たな映像作品として撮り下ろした『夢二慕情』(ゆめじぼじょう)の上映。4つ目は、画家・竹久夢二の代表作に数えられる名画を基に、作曲家・唯是震一氏が発表した組曲『長崎十二景』の音楽と舞踊が渾然一体となった舞踊劇『長崎十二景』(ながさきじゅうにけい)となる。
本公演は新橋演舞場でのものとなるが、玉三郎にとって新橋演舞場は30年ぶりの舞台という。そのことについて質問がされると玉三郎は「理由はないんです。本当に理由がなくて」とのことで、「お声がけいただいて、『久しぶりに演舞場でやってくれないか』ということだったんです」と説明。
『長崎十二景』の思い出へは、「初演は九州なんです。巡業で回っていて。ちゃんとした劇場というか、固定の劇場でやったのは、サンシャイン劇場だったんです。あのころ、もう亡くなられました僕の友達の竹邑類さんっていう、振り付け家・演出家がいて。類と一緒に『何かできない?』ということで、沖縄の公演もあったりとかして」と懐かしげ。
今回『長崎十二景』上演することになった経緯としては、かつて歌舞伎座(新橋演舞場)で上演していたものの「『歌舞伎座の出し物にはちょっと似合わないでしょう』ということで、とうとう歌舞伎座に出し物として上演するということができなかったんです。それから、もう30年近く経ってしまったんでしょうか。やらないつもりでいたんですけど、ちょうど去年、(大阪)松竹座の公演で『松竹座の大きさだったら長崎十二景を今回やりましょうか』ということで」と久々に上演。そのことにより「『夢二慕情』もやりたかったんですけど、それは映像にして、そうすれば口上もできるし、ということで考えたんです。今回、演舞場さんからお声がけいただいて、東京の久しぶりの公演ですから、みなさんに何かいろいろなバリエーションとして考えて見ていただけるようにということで、『三曲糸の調べ』を考えました」と、本公演の演目を組み立てる足がかりにもなったようだった。
一方、同席した進藤は『長崎十二景』で、玉三郎演じる美しき女性との逢瀬を過ごす男を演じる。今回の出演へ「私としましては坂東玉三郎さんとご一緒できることがおそれ多くて。玉三郎さんとお会いできる人って、もう本当に一握りだと思うので。この機会を存分に楽しみながら、一生懸命けいこに励んで、板の上に立ちたいと思っております」と意気込んだ。
そして玉三郎から「いろんな種類の演目が並びました。私はこの年ですので『長崎十二景』やるには、小細工は別としても作っていかなきゃいけない。ただ、(進藤という)すごい真っ直ぐな方が来てくださったので、そういう意味で、ただ寄り添っていればいい気がしています。いろんなものを楽しんでいただくために最大限は尽くします、自分の中で。ぜひご来場くださいますようお願いします」と、メッセージを寄せていた。
文:水華舞
※写真は松竹提供





