ミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険」長谷川寧氏の演出プランは?「総合芸術として」

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 ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』(演出・振付:長谷川寧)製作発表記者会見が16日、都内ホテルで開催され俳優・松下優也、有澤樟太郎、宮野真守、清水美依紗、YOUNG DAIS、東山義久、廣瀬友祐、別所哲也、演出の長谷川寧氏が出席。そのなかで長谷川氏が現時点での演出プランを口にすることがあった。

 漫画家・荒木飛呂彦氏のシリーズ累計発行部数1億2000万部を誇る人気コミックシリーズ『ジョジョの奇妙な冒険』のミュージカル作品。本作では、すべての始まりとなる『第1部 ファントムブラッド』をベースとしたもので、初の舞台化。19世紀末のイギリスを舞台に、主人公ジョナサン・ジョースター(ジョジョ)と運命的な出会いを果たすディオ・ブランドーを中心に、〈謎の石仮面〉をめぐる熱き戦いと奇妙な因縁を描く。

 長谷川氏はまずジョジョという題材へ「面白そうだなって感じています。私は、ミュージカル畑の者ではないので、新しいミュージカルを作っていこうと思っています。フィジカルもタフになると思いますが、ここにいる方々ならできると思っています」と、キャスト陣への信頼を寄せる。

 さらにどんな演出をするのか訪ねられた長谷川氏は、「振付をいま作っています。もともと私が言葉のない作品なども作ってきた中で、いまミュージカルをやるにあたって、いろんなジャンルをやってきたので、ミクスチャーして総合芸術として届けられたらと思っています」という。

 長谷川氏の演出の一例として、本日の衣装にも触れることとなり、「スタッフ陣とかも普通の舞台では居ないようなスタッフもいます。きょう着ている衣装も、別ジャンルの人たちに集まってもらったのでこうした衣装になっています。各ジャンルの人が集まっているので、足並みをそろえるのは大変だったりすることもありますが、面白いものが集まってきているので、いろんなものの化学反応が起こると思います」という。

 フィジカル面に関しては「歌とダンスがシームレスにつながっていくと思います。ジョジョはフィジカルなイメージが強いのではないか。パフォーマンスとして新しい表現になればいいなって」とのことだった。

 「原作は『少年ジャンプ』でやってきたので少年向けのように思われるかもしれません。ですが、いま改めて読んでみると分かることがあって、現代で社会的格差が生まれる中で、19世紀・産業革命時のロンドンで上がっていく人と、ディオみたいに貧民街で暮らす人がいる。そういう状況が、身近に感じてもらえるようになってくるのではないかと思います。2.5次元の舞台で、再現にフォーカスを当てる方もいると思いますが、僕は(2019年公開の)映画『ジョーカー』とか人間味に落とし込んで、そういう人間味がある作品をと思っています。“生々しい”という言い方だと語弊があるかもしれませんが、ファンタジーの中にあるどこかリアルさを持ち帰ってほしいと思います」と、作品に込めた思いも伝えていた。

 ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』東京公演は2024年2月6日から同28日まで帝国劇場にて、北海道公演は札幌文化芸術劇場 hitaruにて2024年3月26日から同30日まで、兵庫公演は兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホールにて2024年4月9日から同14日まで上演予定!

 ※17日より公開の本公演PV
 https://youtu.be/Ak98ilSlK10

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長谷川寧氏