監督と同じポージングをとる（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
歌手・オーイシマサヨシが4月19日にアニメーション『クラメルカガリ』（監督：塚原重義／配給：東京テアトル ツインエンジン）公開記念2週目舞台あいさつに塚原監督とともに登壇し、司会はツインエンジンの企画・プロデューサーの吉田進之助氏が務めた。
塚原監督の長編アニメーション『クラユカバ』のスピンオフ作品で脚本家・成田良悟氏のシナリオ原案で制作されている。炭鉱の町『箱庭』を舞台に、その場所で『地図屋』を営む主人公の少女・カガリ（佐倉綾音）を中心にした群像エンターテインメント。オーイシは、本作のために楽曲『僕らの箱庭』を書き下ろしている。
ステージに小走りでやってきたオーイシ。集まった記者たちのカメラに向けてピースをしたり、ポーズをとったりと、お茶目さ全開でさっそく会場を沸かせるなかイベントをスタート。
跳ねるように小走りに来たオーイシ
『僕らの箱庭』楽曲制作の経緯へ、本作より1年前にできあがっていたという『クラユカバ』を観たあとに「『こういう世界観を描いているけど、オーイシくん曲を書いてみない？』ってオファーを頂いたんです」という流れを。
『クラメルカガリ』の作りかけの映像も渡されたそうで、その映像は全キャラクター塚原監督が声を吹き込んだものだったというオーイシ。初見で「実はなんですけど、塚原監督のお声もあって、カガリは少年だと思っていたんです。だから、仲間たちとの物語なのかな？って」と“解釈違い”が生じていたと告白しつつ、「数回観ているうちに、おやおや、これは……となって、ようやく頭の中のフォルダーが整理できた感じで（苦笑）」と、作品を掴むまで時間がかかったのだとか。
そして取り掛かった楽曲。「観たときに、世界観があまりにも濃い！と、思って。全編61分なんですが、2時間弱くらいの内容の濃さで、すごい濃縮されているなって思ったんです。逆にいえば、ちょっとまばたきすると見逃してしまような、伏線やいいシーンが出てくるんじゃないかなとって思って。そこで、何回も観ていくうちに、いや何回も観たからこそ、映画のパンフレットみたいな主題歌はどうかなって思って。主題歌を聴いてこういう世界観なのかな？というのをもってして映画を観る、それで内容を深く知っていくという方が良いんじゃないかなって思って」と、コンセプトを決めていったそうだ。
そうしてできあがった楽曲へ塚原監督は「なんて爽やかな曲なんだろうって。でも、こんなに爽やかな作品だったかな」と、首を捻ったそう。しかし、スタッフが作り上げた作品の予告編を観たときにその印象は一変。「作品のステージが1つあがったと思って。その予告編をスタッフたちと観たときに、泣くスタッフも1人いたんですよ」と、興奮したのだとか。ここで、吉田プロデューサーから「いえ泣いたのは3人でした」と伝えられ、これにはオーイシも充実の笑みが浮かぶ。
続けて塚原監督は楽曲がエンディングに入った際に、さらに印象が変わったそうで、「曲は元気な曲なのにホロリとするという感じで。歌詞が本編の内容を反芻するようで、主人公たちのことを思い出して」と、バッチリはまっていたといい、オーイシもこれには「嬉しいですねぇ」と、声が漏れる。
さらに、オーイシは映画館以外や自身の楽曲をライブなどで披露することによって、「そこから入り口になって、映画館に足を運んで頂けるようなきっかけになったらいいかなって追い求めたりもしたので、いわゆるこうテーマソングっぽさっていうのかな結構考えて作ってみましたね。エンドロールに流れますが、エンドロールまでの余韻感みたいなのが、すぐに賑やかな主題歌入るとぶった切る感じがしたんです。そこで監督に、主題歌に入る前に余韻分の30秒ぐらい劇伴を入れて頂いていて、それもなんかすごくオツだなと思いながら観させて頂きました」と、やりとりがあったことを明かしていた。
アニメーション『クラメルカガリ』は公開中！
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
小走りに来る
板付くなりピース
ポーズをとる
さらにポーズをとる
さらにさらにポーズをとる
