第1声から場内を爆笑に包む堂本（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
俳優・堂本光一、井上芳雄が6月3日に東京・ベルサール羽田でミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』（脚本・演出：ジョン・ケアード）ARENA LIVE製作発表会見に俳優・音月桂、上白石萌音、島田歌穂、宮川浩、大澄賢也、脚本・演出担当のジョン・ケアード氏、日本語脚本・歌詞担当の今井麻緒子氏とともに登壇した。
シェイクスピア最後の作品として知られる『二人の貴公子』をジョン・ケアード氏の脚本・演出により、2018年7・8月に帝国劇場で世界初初演した作品。堂本光一、井上芳雄と帝国劇場のラインアップのトップスターな2人がタッグを組んでいる。2020年夏にメインキャスト7人が出演したミュージカル『ナイツ･テイル』in シンフォニックコンサート、2021年に再演されたミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』が4年の歳月を経て『ナイツ・テイル -騎士物語-』 ARENA LIVEとして上演となる。会場の東京ガーデンシアターに張りだし舞台を設け、毎公演6000人超の観客を前にかつてないスケールで届け、12回公演で7万5000人超の動員を予定している。
会場内には300人を超えるオーディエンスが集結するなかでの会見に。堂本は、羽田空港に直結するベルサール羽田での会見ということで第一声から「芳雄くん地方行くのかなっていうのがあるので」と、『ナイツ・テイル』を通じて親交を深めている井上をいきなりイジって、相変わらずの気の置けない仲を窺わせて観客たちをほほ笑みに包んでスタート。
今回の公演へ堂本は「帝国劇場が一旦閉館して、帝国劇場から始まった作品ですし、この作品を通じてまた、4年後、5年後、6年後か分かりませんが、繋いでいくという意味もあると思うんです。そうした形でできることも嬉しく思います。今回1公演6000人規模で入るところでやらせて頂くということですが、正直、僕らもどういう形になるかわかっていない部分があるんです。そんななかでも、またジョンについていけることが嬉しく思いますし、自分自身驚くこと、悩むこともあるかもしれませんが、そういう環境に入れることをとても楽しみにしています」と、胸の内を語った。
『ナイツ・テイル』の魅力としては大きく2つあるという堂本。1つは、「やればやるほどいろんな発見がある。ずっと発見し続けられる作品なんです。シェイクスピアのものをそのままだと上演できないと思いますけど、ジョンがそこを逆手にとって、いかに名誉とかにこだわることが今の時代において滑稽に見えるというか。それを男2人が真剣にやることでクスッと笑える形になっているというバランスがよく描かれていると思うんです。初演のときは自分たちも読み取れなかった部分ではあるんですけど、真剣にやることでお客さんが笑うんです」とストーリーとしての魅力で、もう1つは「真剣にやってみると観客のみなさんが“なんでそこで笑うんですか！？”というところもあったり、そういうやりながら気付かされることがあって面白いなって」と、演劇としての魅力なのだそうだ。
会見では舞台装置を担当する松井るみ氏から届いたステージのイメージ図を公開。公演時間は休憩なしの2時間20分～2時間30分ほどを予定していることをアナウンス。しかも、ジョンによると「役者たちには舞台に立ち続けていただこうと思っています」と出ずっぱりを予告し、キャスト一同戦々恐々で井上は「まさか本編全部やるってことはないですよね」と、青い顔を浮かべる様子も。堂本は大変さを予想してか「どれだけのセリフを覚えるのか……」と声が漏れていたが、この状況に思い出すものがあったようで、「初演のときにステージ上で居続けるということを言っていて、それをみんなで大反対したんです」と、エピソードを披露。その話をした後に、堂本が恐る恐る「殺陣もやる？」と問いかけると、ジョンからは肯定の言葉が漏れ「まいったなぁ」と、苦笑いだった。
東京ガーデンシアターへは「僕もガーデンシアターは初めて立たせて頂きますが、どういう感じでというのは、立ってみないと分かりません。でも、比べられるものじゃないかなと思っています」と、会場に対しての気負いはないよう。それでも、「自分たちのしているライブステージとは違いますし、『ナイツ・テイル』で出ると手を振ることはあるのかな？俺ライブでほとんど手は振らないですけど」と話すことも。これに井上が反応し「僕はたくさんの人に見てもらいたいと思ってやってきてますので、僕は手を振るかもしれない（笑）。振ったら振り返してほいなと思います」と、対照的にアピールしていた。
イベント終盤には囲み会見も開催。記者から『ナイツ・テイル』の作品へ楽しみにしていることを問われた堂本は、「すでにいま楽しいから考えてなかった！初演のときは本当に緊張していたんです。芳雄くんと初めてだったということもあるし、世界初演だし、見えないこともありすぎて。その中でカンパニーの素敵な雰囲気とともに乗り越えてきた何かを楽しみにしているというより、こうして一緒に場に立てることが嬉しいという状況です」と、胸を弾ませる様子を見せる。
また、本作には堂本主演の『SHOCK』シリーズで長年ともに舞台に立ち続けた石川直氏と日野一輝氏がそれぞれ太鼓担当で参加も発表されている。この話題を振られ「直さんで不思議なのがルーディメンタルドラマーであって和太鼓奏者じゃないんです。でも、それを把握しながらも出演を決められた形だと思うんですけど、『SHOCK』以外の場所ですから、どういう形になるのかなって思っています」と、期待をしているよう。
この話に紐づいて、堂本は思い出すことがあったようで「初演のときにオープニングで大太鼓を叩くことが構想にあったんです。それが実はなくなって」と振り返る。井上は「太鼓の練習やりましたよね」と、練習までしていたと懐かしげ。馬に乗る練習もしたといい、堂本も「初演のときに、いろいろやったんですよ」と思い返していた。
そして堂本から「昨年にこの企画のお話を聞いてどんな感じになるのかなとワクワクしています」と、公演に向けて気持ちを語っていた。
ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』は8月2日から8月10日まで東京ガーデンシアターにて全12回で上演予定！なお、チケット一般発売は7月6日からを予定している。
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
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