お笑いコンビ『ザ・ぼんち』ぼんちおさむ、里見まさとが8月19日に大阪・吉本興業内で『ザ・ぼんち 芸道55周年記念単独ライブツアー概要発表会見』を開催し、司会はお笑いコンビ『NON STYLE』井上裕介と石田明が務めた。
『ザ・ぼんち』が芸道55周年を記念し、10月26日になんばグランド花月での大阪公演を手始めに単独ライブ『ザ・ぼんち芸道55周年記念単独ライブ ~漫才はとまらないッ~』を開催することを発表。大阪公演のゲストに、メッセンジャー黒田、お笑いコンビ『モンスターエンジン』、『金属バット』、『吉田たち』ほかとなることや、12月14日にルミネtheよしもとで東京公演を予定し、笑福亭鶴瓶、お笑いコンビ『ミキ』、『NON STYLE』の出演。さらに2026年1月末から2月ごろに台湾公演を予定していることがアナウンスされた。
会見では2人の芸へのスタンスについても質問が飛んだ。まさとは「笑ってもらうに越したことはないけど、品はないとあかんと。そこは意識してやってます。『古いなぁ』と言われることでも、自分たちのやり方でどうにでもなると感じています」とのこだわりを。おさむは昔の世代の漫才と今の世代の漫才を比べ「今の人達のレベルは高い。コンビを組んで30年、40年の人もなかななかいませんけど、10年、20年の方たちでも高い」と感じているそう。
その気持ちが自分たちもいまに満足するのではなく「収まっている場合じゃなくて、チャレンジせなあかんなと感じていますね」と駆り立てられるような気持ちもあるそう。そのチャレンジによって「若さが戻ってくるんです」と話したり、舞台に立って自分たちの芸を見てもらったときに「気分が沈んでいる人に10秒、20秒でも笑ってもらいたい」と気持ちを込めているそうだ。
『ザ・ぼんち』といえば『THE SECOND~漫才トーナメント2025~』(フジテレビ系)において、芸歴最年長で最終決戦に進出し、存在感を放った。出演以降、『ザ・ぼんち』にも追い風が吹いているそうで、今回の公演で台湾公演まで行われているのもその勢いがいまだあるからだという。まさとは「アゲンストの時代が長かったですから(笑)。とくに『THE SECOND』ファイナルやらせて頂いた後から、自分たちの先輩からの連絡を頂いたり、一般の方の(SNSなどの)書き込みを見ていても、すごい6分間やったんやと今も思っています」としみじみ話すとともに「会社もすっごい頑張ってくれて、後ろからすごい押してくれているのを、ものすっごい感じていて」と実感を。
さらに『THE SECOND』ファイナルで芸を披露したことでおさむは「70代の同年代からも『元気もらった!』と言われます。定年で仕事してない人が多いんですけど、『俺も、何かしたい!』と」と、希望の星になったそう。まさとも2人の雄姿に涙を流して観ていたという方からの声をもらい「すっごい嬉しかった!」と、感激したそうだ。
そんな2人の姿を見ながら石田は「格好いいですよ、誰よりも。この年で声出して。なんばグランド花月でご一緒することありますけど、つかみは個々かから個々までだからと尺を測ってくれるんですよ。やっぱ凄いなって。それでいて、生で見るとただただ“アホやなー”って思って笑わせてもらえて」と、憧れの視線を送っていた。
こうなると気になってくるのが、次回の『THE SECOND』出演。まさとは「健康で良いネタができれば」とのこと。
続けて、芸道60周年、65周年に向けては?との声も飛んだが、「生きてれば」と、笑うおさむに、まさとは「覚悟だけは数年前からしております。舞台に出て『おじいちゃん2人きついな』とか、笑いがとれなくなったり声量が出なくなったりというときは、芸能をやめるということではないですが、漫才はやめようといつも思ってます」と、心境を口にしていた。
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ