『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』【前編】公開御礼舞台あいさつが10月19日に東京・グランドシネマサンシャイン 池袋で開催され『TRIGGER』からキャストの八乙女楽役の羽多野渉、九条天役の斉藤壮馬、十龍之介役の佐藤拓也が登壇した。
原作アプリのDL数は700万を超え、その他にもTVアニメ・CD・ライブ・コミカライズなど、アイドルの成長物語を中心に多岐にわたり人々の心を魅了してきた大型メディアミックスプロジェクト『アイドリッシュセブン』(略称:アイナナ)。本作は2018年に放送されたTVアニメ1期の劇場総集編となっており、【後編】が2025年12月5日より全国の劇場にて公開を予定している。
以下、公式レポート部分。
この日登壇したのは、完璧なパフォーマンスを追求するトップアイドルグループ「TRIGGER」より、羽多野 渉(八乙女 楽 役)、斉藤壮馬(九条 天 役)、佐藤拓也(十 龍之介 役)の3名。
映画の余韻が残るステージで、彼らがどんな言葉を届け、どんな表情を見せたのか。本レポートでは、その一部始終をお届けする。
冒頭のあいさつでは、TVアニメ『アイドリッシュセブン』1期の放送から約7年が経過した今、キャスト陣が本作を観終えた率直な感想を語り合った。
斉藤は「細部まで覚えているところもあれば、7年ぶりに見て気づくところもある」と振り返りつつ、自身が大好きな六弥ナギの存在に触れて、「プリーズ、ミュージック」のシーンに抱く思いを披露。「僕たちは声優で、アイドル役を演じている立場だけど、あのセリフから“本物のアイドルって、人の苦しみや辛さを笑顔に変える存在なんだ”と感じさせられた」と胸中を明かし、作品への深い敬意をにじませた。
続けて話題を振られた佐藤は「この当時のTRIGGERを観ていて、俺達こんなにギスギスしていたんだ、と思った」と苦笑。『アイドリッシュセブン』1期のTRIGGERを「初期トリ(初期TRIGGER)」と名付け、「“初期トリ”はずっと喧嘩していた。今は仲良くなって、本当によかった」と、これまでの歩みをしみじみと振り返った。
とはいえ、【前編】ではあまり出演シーンが多くないTRIGGERの3人。羽多野は「僕らが今日3人でここに立って一番伝えたいのは──“【後編】に乞うご期待!”ってことなんですよ」と声を張り上げ、【後編】への期待感を観客に届けた。
話題はそのまま、「SECRET NIGHT」について。佐藤が「先日改めてレコーディングしましたよ」(本楽曲は11月19日発売アイドリッシュセブン 10th Anniversary Album “CARILLON”に収録)と明かすと、会場からは大歓声が巻き起こった。また、劇場総集編のライブシーンで流れた「SECRET NIGHT」については「“Ah”、デカくなかった?」と笑いながら続けると、客席から「最高です!」と熱いレスポンスが飛んだ。
斉藤も「耳テロされました」と頬を染めて迫力を語ると、羽多野は「劇場用ということで音響を作り直しているんです」と裏話を披露。「あれ、こんな感じだったっけ?って、自分たちでも思った」と振り返ると、斉藤さんも「知らない音が聞こえる。こだわりが詰まっている劇場総集編なので、ぜひ何度でも見てほしい」と呼びかけた。
続いて、印象に残ったシーンについての話題に。
羽多野は「和泉兄弟のファンなので、ふたりのやり取りはいつ見ても泣いてしまう。自分たちもステージを経験しているからこそ余計に。これまでパーフェクトにやってきた彼が、ショックで走る姿に思わず“増田!!”って(和泉一織役の)声をかけたくなっちゃう」と振り返ると、斉藤と佐藤からすかさず「それ役者!」とツッコミが入り、会場は笑いに包まれた。
続けて斉藤が「その後に一織が泣くじゃないですか。泣いちゃうよ、そりゃ」と共感を寄せると、羽多野も「そこは観ていてグッときちゃいますよね」と続けた。
また佐藤は、「完璧にマネジメントされたTRIGGERと、これから始まるIDOLiSH7。対比だと思うんですよね」と分析。「それがあったからこそ、IDOLiSH7は“自分たちはこれからだ”と思って踊る。その姿がすごく可愛くて。今の彼らなら、もうあんな小さなキャパの会場には収まりきらないですよね」と成長を実感している様子だった。
さらに斉藤は、「天のように完璧に見える人でも不完全な部分がある。だからこそ、楽と龍が隣で支えてくれる。それに気づいて成長していくのが『アイドリッシュセブン』のシナリオの良さだと思います。役者としても、そうなんだとすごく感じさせてもらっている」と思いを込め、羽多野と佐藤に向かって「おふたりの芝居の安定感が本当にすごい。ありがとうございます」と感謝を伝える場面も。ふたりも笑顔で「お互いさまです」と返し、会場は再び拍手に包まれた。
最後に斉藤は、「だからこそ、TRIGGERは最高で最強のグループだなと思いました」と言葉を結んだ。
トークの熱気が会場を包み込むなか、フォトセッションへ。3人がステージ中央に並び、息ぴったりにTRIGGERポーズを披露すると、客席から「かっこいい!」「かわいい!」と歓声が飛び交った。3人は自身が演じるアイドルさながらに、完璧な笑顔でファンの期待に応えていく。
息の合ったやりとりも随所に見られ、長年ともに歩んできた関係性がにじむ時間となった。
イベントの締めくくりには、キャスト陣からファンへの感謝の言葉が贈られた。
佐藤は「アプリから始まって、アニメになるぞ!となり、みんなでワクワクしながら収録した日々を思い出します。長い時間をアイドルと、スタッフと、そして応援してくださる皆さんと歩んできました。ひとつの思い出がこの総集編として出来上がったということで、感謝の気持ちでいっぱいです。ぜひ、何度でも思い返して、引き続きみんなに愛を注いでください」と語った。
羽多野は「『SECRET NIGHT』を(アイドリッシュセブン 10th Anniversary Album “CARILLON”のために) 久しぶりにレコーディングしたときに、改めて“最高の楽曲を用意してくれていたんだな”と、楽曲チームに感謝しましたし、10年という時を超えても、皆さんに愛され続けているのだと実感できました。総集編を観ていただくというのは、彼らアイドルたちの歩みをアルバムをめくるように思い返すことでもあり、それがまた未来へとつながっていく。そんなふうに応援していただければ、これからの未来でも、たくさんの場面で皆さんにお会いできるのではないかと思います」とこれまでの歩みに感謝を込めた。
最後に斉藤は、「“本気でやる”ということは、すごく苦しくて、すごく大変で……でも、だからこそ、めちゃくちゃ楽しいし、めちゃくちゃ感動するんだなと。どこか僕はそのことを忘れていたのではないかと思うほどに、本気になることと向き合わせてくれる劇場総集編【前編】でした。我々TRIGGERも、これからさらに成長して、もっともっと皆さんに最高のパフォーマンスをお届けできる存在になると約束します。そして『アイドリッシュセブン』という作品も、10周年を経て、まだまだたくさん楽しいことが待っています。これからも、皆さんと一緒に歩ませてください」と力強くコメント。会場には大きな拍手が響き渡った。
『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編 前編』は現在公開中。これまでの軌跡を見つめ直し、“はじまりの物語”をあらためて体感できる本作を、ぜひ劇場で味わってほしい。
※記事内写真は(c)BNEI/アイナナ製作委員会