“キンプリ”の愛称で親しまれているアイドルグループ『King & Prince』髙橋海人が11月13日に東京・TOHOシネマズ新宿で映画『君の顔では泣けない』(監督:坂下雄一郎/配給:ハピネットファントム・スタジオ)公開記念舞台あいさつに俳優・芳根京子、林裕太、坂下雄一郎監督とともに登壇した。
作家・君嶋彼方氏が2021年9月に上梓したデビュー作『君の顔では泣けない』。第12回「小説 野性時代 新人賞」を受賞し、発売前重版をかかった人気作となる。物語の始まりは、高校1年生の夏。プールに一緒に落ちたことがきっかけで、心と体が入れ替わってしまった坂平陸(さかひら・りく)と水村まなみ。これは何かの間違い、と元に戻ることを信じその方法を模索し奔走する。しかし、誰にも言えない秘密を抱えた陸とまなみは、15年経っても元には戻らなかった。進学、初恋、就職、結婚、出産、親との別れ……人生の転機を入れ替わったまま経験していくふたり。しかし30歳の夏、まなみは「元に戻る方法がわかったかも」と陸に告げる……。
上映前に全国196館で生中継がされるなか、キャスト陣が登壇。髙橋は「入ってきてすぐポップコーンの匂いがして。上映前っていうワクワク感が伝わってきてニヤニヤしちゃいました」と、鋭い観察眼を披露しつつ、「足を運んでみてくださることを嬉しく思っています。自分も大好きな作品なります」と、来てくれた方へお礼。
現在の心境へ、「監督、芳根ちゃん、裕太くんを含め、撮影期間は長いわけではなかったんですけど、苦楽をともにした仲間といまここに立っていて、エモーショナルな気持ちになりますね。上映前のワクワクした気持ちを見ながら嬉しい気持ちでいっぱいです」と話す髙橋。ただしその、髙橋の高揚感を林と芳根は“警戒”していたようで、万が一上映前のイベントなのに髙橋がネタバレしたら林と芳根が身を挺して防ぐという“密約”があったという。そこで、変なネタバレをしないよう「しっとり」やるように2人から釘を刺される様子が。
芳根と髙橋に撮影期間や宣伝期間を通じてお互いの印象について質問。芳根について髙橋は「番組とかを見ていると明るくてハッピーなオーラが多くて表現の引き出しも多くて。実際にお会いしてみると、いい意味でそのままで、楽しくてハッピーでおふざけ女子で……。でも、現場に入ると超プロフェッショナルなんです。脇役として支えたいなと思ったんですけど、気づいたら、芳根ちゃんが持っているエネルギーに引っ張られて、楽しい時間を過ごせたなと思いました。本当に格好良かったです」と話すとともに、「同世代の肩に背中を見せられるというのが衝撃で、自分も主演を任されたら、明るく楽しく現場を引っ張れたらと思いました」と、お手本にもなったそうだ。
原作者の君嶋彼方氏からのメッセージもサプライズで寄せられる中、最後に髙橋から「人生で選択する分岐点っていくつもあると思うんですけど、それを自分の体で決めていけることって幸せなんだなって。それまで自分が歩んだ道がすごく素敵なものだったんだと、肯定できる作品に出会って胸がいっぱいになりました。受け取り方とかは人それぞれだと思います。けれど観て頂いた方が、前向きな気持ちで劇場を出て、考えて頂ければ嬉しいなと思います」と、想いを伝えた。
その後主演の芳根からも思いのこもったスピーチがされたが、芳根が涙しそうになったのを見てとると、ポケットから青色のハンカチをさっと取り出し、差し出す様子も。結果、芳根が涙をこぼすことはなかったが、林と髙橋は一瞬ハンカチで涙をぬぐうことも。ただし、その出したハンカチをしまうタイミングを失ってしまったといい、芳根のスピーチが終わるまでぎゅっと握りしめたり、ハンカチを旗のようにフリフリしたりする姿を見せていた。
映画『君の顔では泣けない』は全国公開中!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ

