俳優・柄本佑主演で渡辺謙、『なにわ男子』長尾謙杜、瀬戸康史、滝藤賢一、山口馬木也、愛希れいか、イモトアヤコ、冨家ノリマサ、野村周平、高橋和也、正名僕蔵、本田博太郎、石橋蓮司、沢口靖子、北村一輝共演の2026年2月27日公開予定の映画『木挽町のあだ討ち』(監督・脚本:源孝志/配給:東映)。本作の新場面写真10枚以上が12月29日に公開となった。
作家・永井紗耶子氏の同名小説が原作。“仇(あだ)討ち”をめぐる時代劇ミステリー作品。見事に成し遂げられ、美談にもなった仇討ちの裏に隠された秘密が暴かれていく。仇討ち事件の真相を追う田舎侍・加瀬総一郎役を柄本。芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる立作者・篠田金治役を渡辺。主人を殺した男・作兵衛に北村がキャスティングされている。
公開された場面写真には、仇討ち事件の真相を知るため江戸・森田座を訪れた田舎侍・加瀬総一郎(柄本佑)の姿をはじめ、芝居小屋の立作者・篠田金治(渡辺謙)が見せる重く含みのある佇まい、そしてすべての発端となった、白装束姿の菊之助(長尾謙杜)と作兵衛(北村一輝)が睨み合い、菊之助が大刀を華麗に振り上げたり、作兵衛と必死の形相で揉み合う仇討ちの瞬間が切り取られている。
父の仇を討つため、刀を振り上げる菊之助の覚悟に満ちた姿。一方で、清左衛門を手にかけ、その息子・菊之助によって仇討ちされることになる無法者で博徒の大男・作兵衛の存在もまた、単なる“悪”として片付けられない影を物語に落としている。雪の夜に起きたあの仇討ちは、本当に語られてきた通りの出来事だったのか――。
さらに森田座の個性豊かな面々が一堂に会し、総一郎が話を聞く場面からは、芝居小屋という場所に集った人々が、それぞれに事情と秘密を抱えて生きていることが滲み出る。類稀なる人たらしぶりで、木戸芸者・一八(瀬戸康史)から話を聞き出していく総一郎や、涙を流す菊之助、歌舞伎の舞台に立つ金治の姿など、仇討ちという出来事の裏側で、それぞれが背負ってきた人生や感情の断片も写し出されている。
そうした人々の証言をつなぎ合わせ、観る者を真相へと導いていく存在が、主人公・加瀬総一郎。原作では多くを語られない人物だった総一郎は、映画では、森田座に集う曲者揃いの人々と対峙しながら、その都度距離感を変えていく語り部的な役割を担っている。総一郎を演じた柄本も、「(総一郎は)原作の中ではそこまで描かれていない人物ではあるんですけど、とにかく謙さんはじめ、曲者揃いの方々と対峙するところがあって。それぞれの個性がでかすぎて、それぞれ違う映画を撮っているんじゃないかと思うぐらいでした」と語り、「癖の強い方々と相対して、とっても楽しくやらせていただきました」と振り返っている。
(C)2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 (C)2023 永井紗耶子/新潮社












