（撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ）
ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』（脚本・演出：ジョン・ケアード）囲み会見が12月11日に東京・日比谷のシアタークリエで開催されジャーヴィス・ペンドルトン役の井上芳雄、ジルーシャ・アボット役の坂本真綾と上白石萌音が初日へ向け意気込みを語った。
2012年の初演以来、2013年、2014年、2017年、2020年、2022年と、再演を重ね、多くの人々に愛されているミュージカル作品。知的で紳士ながら一風変わった若き慈善家・ジャーヴィス・ペンドルトンと、孤児でありながら溌剌として聡明なジルーシャ・アボットとの心温まる恋の物語を描いている。
初演からジャーヴィスを演じる井上としては、「大好きな作品なので、いつのタイミングでも演じられることが嬉しいです！」と話すととも「ジルーシャも（Wキャストで）2人いるので豪華というかぜい沢な気持ちです」と、ニッコリ。
同じく初演よりジルーシャ役を演じる坂本。「5年ぶりなので、初演のような新しい気持ちで向き合えています。萌音ちゃんと一緒にステージに立つことができないのですが、心の友がもう一人増えたようで心強いです」という。一方、2022年に参加した上白石は坂本の大ファンなのだそうで、「今のお言葉を聞いて幸せな気持ちでいっぱいです！真綾さんのジルーシャに会われるのは久しぶりだと思うので、素晴らしい作品を素晴らしい形でお届けできればと思っています」と、心境を語った。
5年ぶりにジルーシャを演じることとなり坂本は、「初演が12年前で、ずっとやってきたものだし、周りの方も『関係ないよ』と言ってくれる人もいますが」と切り出すと、「年齢を重ねて18歳に見えるのかな？」と、ジルーシャの年齢と自身の実年齢を比べだす。これに上白石は食い気味に「見えます！」と言い出し、井上も「変わってないなぁって。不思議なクスリでも飲まれているのでは（笑）」と言い出し、3人で和気あいあいと笑う様子も。
上白石は坂本の大ファンという話題も振られたが、坂本は「毎日愛を伝えて頂いています」といい、具体的にどんな言葉なのかへ、上白石は「戻ってきてくださってありがとうございますと伝えてます」とのこと。そんな上白石の言葉に坂本は「5年ぶりなので不安な中でけいこをしていたのですが、けいこでも1つのシーンを終えるごとに、『素敵でした！』と褒めてくださって。萌音ちゃんがいなかったらステージに立てないくらいです」と、“相思相愛”といった様子だったが、井上は「俺の立場は……」と置いてけぼりにされたような気分にもなるよう。
また、坂本と上白石は最近交換日記を始めたという。これは坂本によると、「本番が始まると会えなくなるので一言伝えているんです」といい上白石は「日々の楽しみです。（公演が終わったら）持って帰りたいです」と笑みがこぼれる。すると再び井上は「知らなかった」と、絶句して肩を落としてた。
上白石の坂本へのあふれる思いの話は続き、「真綾さんが日々たくさん考えていることや、心に考えて生み出されていることが素敵なんです。すぐ真似したくなるのをこらえるのが大変でした」と“信奉”ぶりを窺わせていたが、井上がぼそりと「幕が開いたら真似すると言ってましたよ」と暴露し、上白石は照れ笑いを浮かべていた。
そして井上から、「とにかく一人でも多くの方に観てもらいたいので、心を込めてお届けします。今回は3人でお届けできるのが嬉しいです」と、メッセージを寄せていたミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』は12月12日から2026年1月2日までシアタークリエにて上演予定！
■ストーリー
孤児院に暮らす18歳の少女ジルーシャ・アボット（坂本真綾／上白石萌音）は、ある夜、「大学への進学と勉学を保証する」という思いもよらない手紙を受け取る。条件は、月に一度手紙を書くこと。
手紙の送り主は、その夜に見た車のヘッドライトに照らされる足長蜘蛛“ダディ・ロング・レッグズ”のような影。影でしか見たことのない相手だったが、ジルーシャは心を躍らせ手紙を送り続けた。影の正体であるジャーヴィス・ペンドルトン（井上芳雄）もまた、知性ある手紙を送ってくれる彼女に惹かれていくのに時間はかからなかった。
そして、ついにジャーヴィスは、影の正体であることを隠してジルーシャの前に現れる――
取材・撮影：水華舞 （C）エッジライン／ニュースラウンジ
