松坂桃李「夢は捨てました」と衝撃の挫折体験披露や李相日監督を唸らせたアドリブとは?多部未華子へは「僕が代わりに謝ります」と律儀に頭を下げる

松坂桃李「夢は捨てました」と衝撃の挫折体験披露や李相日監督を唸らせたアドリブとは?多部未華子へは「僕が代わりに謝ります」と律儀に頭を下げる4

 俳優・松坂桃李(33)、広瀬すず(23)、横浜流星(25)、多部未華子(33)が24日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで映画『流浪の月』(監督:李相日/配給:ギャガ)大ヒット御礼舞台あいさつを李監督(48)とともに開いた。

 本作は、2020年本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位日販単行本フィクション部門、トーハン単行本文芸書部門)に輝いた作家・凪良ゆう氏の同名小説が原作。9歳のときに誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗(かない・さらさ)を広瀬が、その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文(さえき・ふみ)を松坂が演じる。

 全国305館の映画館へライブビューイングが行われる中、一般の方からSNSで募集した質問に回答していくことに。まずは、幼い頃やりたかったけど、できなかったことは?という質問が。これに松坂は「子供の頃、最初、漫画家を目指していたんです。漫画の模写とか、景色とかを学習帳とかに描いていて。そのノートを机に溜め込んでいたときに、僕は3人姉弟ですけど、うちの姉に見つかって観られたんです。そのとき姉が『絶望的に下手くそだね』と言われて(苦笑)そのときに、漫画家になる夢は捨てました」と、衝撃の挫折体験を披露することに。

 続けては言い回しや表現が難しかったものはある?との質問。これに文の恋人役・谷あゆみを演じた多部が文が谷へ積極さを見せないことへ「谷は文のことを求めますけど、私としては“何も返してくれない男をどうしたらいいのか分からないよ”と思うのですが、谷さんとしては、献身的に心と心が触れ合えないかと思うんです。でもあんなに何もリアクションしてくれない人だったら、私自身、“なんでなの?”“どうして?”“言いたいことがあるなら言って!”というタイプなのでラストシーンも私1人でしゃべっていて、最後フィルターがかかったような死んだような目で、『はぁ』と言われて谷的にどうしたらいいの!?って。セリフがどうとかいうより、何も返ってこない人とずっと戦う谷さんで、私からしたらなんてことだ!っていう感じて」と熱を込めて話す。

 これに松坂は「松坂自身からしたら、『本当に申し訳ない』というか謝るしかできないというか(苦笑)。谷さんバーっと言って答えるというシーンは谷さんが言う言葉はグサグサ刺さるというか。客観的に松坂として言うと、谷さんとの向き合い方は、本当に申し訳ありません。僕が代わりに謝ります」と、律儀に多部へ頭を下げていた。

 3問目には、アドリブで採用されたシーンは?との質問が。これに李監督は終盤のシーンで「『もうやめてくれ!』という言葉は桃李くんから吐き出した言葉で、すごいものが出てきたなという驚きがありました」と、李監督の想像を超えるものだったよう。

 さらに、李監督は、更紗が亮に暴力を振るわれたあとに、文が更紗をなでるというシーンで「テイクは4、5回めのものが使われていますが、最初は更紗がセリフを言い終わった後に、文が手を添えるという形になっていて。それでも、届き切らないと感じていたときに、桃李くんと僕だけで話をして、セリフが終わらない中でやってみたときに、更紗の方から感情が溢れ出る感じがありました」と、話す。

 これに松坂は、「撮影の順番的にも順撮りに近くて、こちらとしても実感を積み重ねやすかった部分が多かったんです。ですので、文の中で経験している過去にできない記憶みたいな真実みたいなものが、地続きで続いてて。似たようなシチュエーションが巻き起こったときに、自分の中でポッと出てきたものはありましたね」と、監督の撮影手法にお礼をしていた。

 そして松坂から「登場人物たちを通して伝わるものがあると思うと、やれてよかった。チームでやれたと思うと宝物の時間だったなって。作品を通してみなさんの心に何か寄り添うことができたら、触れることができていたら、この作品の感想を広めてもらえれば」と、メッセージを寄せていた。

 映画『流浪(るろう)の月』は全国公開中!

 ※松坂桃李過去記事
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多部が熱弁の間松坂は苦笑いしっぱなしに