横山裕 2021年2月「マシーン日記」主演で約3年半ぶりにシアターコクーンに登場!「積み重ねてきたほかの経験を強みに挑みたい」と意気込みも

横山裕 2021年2月「マシーン日記」主演で約3年半ぶりにシアターコクーンに登場!「積み重ねてきたほかの経験を強みに挑みたい」と意気込みも1

 アイドルグループ『関ジャニ∞』の横山裕(39)が2021年2月3日より東京・Bunkamura シアターコクーンで上演がスタートするCOCOON PRODUCTION 2021『マシーン日記』(演出:大根仁)を主演することが22日、発表となった。

 松尾スズキが、“今”をときめく話題のクリエイターたちを自ら指名し、過去の松尾作品を“新演出”で甦らせるシリーズで、本作はその第2弾(今年5月に上演を予定していた第1弾『母を逃がす』は新型コロナウイルス感染症の影響に伴い公演中止)。1996年に書き下ろしザ・スズナリで初演、翌年・翌々年に再演され全国ツアーも開催、01年、13年にも再演されパリ公演も上演された作品となっている。

 横山は松尾作品初参加にして、約3年半ぶりにシアターコクーンに登場。演じるのは、町工場に隣接したプレハブ小屋に、右足を鎖でつながれ監禁されている電気修理工のミチオ。ほか、共演は俳優・大倉孝二、女優・森川葵、秋山菜津子が出演となり、おかしくも切ない男女の愛憎劇を繰り広げる。

 今回の出演へ、横山は、「シアターコクーンにまた呼んでいただいたことが嬉しい半面、やっぱり怖さもあります。『マシーン日記』……すごいです。ぶっ飛んでる。松尾さんのこの作品から、人を惹きつけるエネルギーをとても感じています。数々の映像を手掛けられてきた大根さんが、演出家として舞台でどう攻めるのか楽しみです。また、出演者4人だけのけいこは、濃密な時間になると思いますし、キャリアも年代も違う4人がそれを経ることで生まれるものにも期待しています」と、化学反応を楽しみにしているよう。

 さらに横山は「僕は演劇畑の人間ではないですが、積み重ねてきたほかの経験を強みにこの作品に挑みたいです。整然としたところに、異物が飛び込んできたとき、パニックのようになるのが面白かったりするじゃないですか?そんな予測不可能な感じになれたらと前向きに捉えています。そして、この状況下で観に来てくださるお客様に『来てよかった』と思っていただけるように頑張ります」と、意気込んでいる。

 COCOON PRODUCTION 2021『マシーン日記』東京公演は2021年2月3日から同27日までBunkamuraシアターコクーンにて、京都公演は2021年3月5日から同15日までロームシアター京都メインホールにて上演予定!

 ■STORY
 小さな町工場・ツジヨシ兄弟電業を経営するアキトシ(大倉孝二)は、妻サチコ(森川)とともに自らの工場で働いていた。工場に隣接するプレハブ小屋に住む弟のミチオ(横山)は、壊れた機械を見ると直さずにはいられない電気修理工。ミチオは訳あってアキトシに監禁されており、小屋と右足を鎖でつながれていた。一方のサチコには、かつてミチオに強姦された過去があり、未だ不倫関係にあった。
 そんな中、工場に新しいパート従業員としてサチコの中学時代の担任で体育教師であったケイコ(秋山)がやって来る。数学的思考でものごとを考え、極度の機械フェチでもあるケイコは、壊れた携帯電話を直してもらったことをきっかけにミチオと結ばれ、「あんたのマシーンになる」と服従を誓う。小さな町工場を舞台に、男女4人の情念渦巻く愛憎劇が始まる……。

 ■ほかキャスト・スタッフコメント
 ○作:松尾スズキ(まつお・すずき)
 今回の『マシーン日記』は、演出をお願いした大根くんが「これがいい」と選んだ演目です。キャストが4人だし、わかりやすいからですかね。彼はこの作品をドラマ化してくれたことがあるので、この芝居に流れる狂気みたいなものは、身体に落とし込んであると期待しています。横山さんの色気、大倉さんのギャグセン、秋山さんの説得力!あとは、森川さんが舞台でのたうちまわる姿が楽しみです。出だしの部分は再演するたび変わるので、アレンジを頭を悩ませているところです。
 ぜひ、演劇を、生の舞台を、楽しんでいただければと思います。

 ○演出:大根仁(おおね・ひとし)
 長く仕事を続けていて、いまだに肩の凝りが取れない仕事っていうのがあるんですが、『マシーン日記』のドラマ版はその筆頭というか。松尾さんの頭の中に入る作業は本当に過酷なことでした。今回お声がけいただいて、一度解体して再構築した経験のあるこの作品だったらできるんじゃないかと思いました。
 ミチオ役に選んだ横山さんはドラマの仕事で初めて会ったのが16歳くらいの時で、最近のドラマを見ていて「芝居がいいな、仕事したいな」って引っかかっていたんです。ナイロン100℃での初舞台から見ていてすごく好きな大倉くん、絶対の安心材料である旧知の秋山さん、そして惹かれて目が離せなくなってしまうような佇まいの森川さんという4人。コクーンでやるには世界観が小さいかなとも思ったんですが、直感的にセンターステージでやったらすごく面白そうってなりました。難しい戯曲だとは思うんですが、なるべく噛み砕いて新しく作るつもりなので、楽しみにしていただきたいです。

 ○大倉孝二(おおくら・こうじ)
 僕は松尾作品が今まで未経験で、この先もないと思っていたので、お声がけいただいてすごくありがたいです。名作ですし、4人芝居のこんなにエネルギーの高いものを……と、冷静になると急に怖くなってしまいますが、まだ深く考えないようにしています。全幅の信頼を寄せている秋山菜津子さん、はじめてご一緒する横山裕さんと森川葵さんと4人でどんなけいこ場になるか楽しみです。演出の大根さんとは若い頃に何度か仕事をさせていただいていて、久しぶりで何も成長していないことがばれてしまうのが怖いですね(笑)。シアターコクーンでやらせてもらえるんだと考えると緊張します、やっぱり憧れの劇場ですから。

 ○森川葵(もりかわ・あおい)
 脚本を読んでいると、日常の何かが壊れてしまったようなハードな内容に、どんどん気持ちが沈んでいくようだったのが、映像で見たときにはすごく面白くて。笑えない内容なのに、人が動いて演じているのを見ると、なんでこんなに笑えるんだろう……。その不思議な感じを自分も体験してみたいと思って参加を決めました。自分が今までやってきた仕事とは比べ物にならないくらいの大きな分厚い壁だと思います。でも、挑戦することで何かこう自分の未来に対する希望が見えたら、すごく楽しいだろうなって。大根さんとキャストのみなさんと作り上げる、新しい『マシーン日記』がどんなものになるのか、楽しみにして観に来ていただけたらと思います。

 ○秋山菜津子(あきやま・なつこ)
 松尾さんが片桐はいりさんのために書かれた『マシーン日記』が、年月を経て私のところに来るとは思いませんでした。私は松尾さんの女性の描き方がとても好きで。演じていて「もしかしたらこういうところ、自分の深い闇みたいなものを見られてるのかな」といったことを感じたりします。今回演出をされる大根さんは、舞台もやられていますが、映像が主体でやられている監督ですから、違う角度の作品ができそうな気がしています。今はお芝居をやるほうも観るほうも、どんな仕事もみんな大変な世の中ですが、コクーンでの時間を一緒に共有してもらえたら嬉しいです。演劇に限らず、芸術はこういう状況だからこそ、とても必要なことだと思います。無事に上演してみなさまにお会いしたいですね。