橋本環奈初日写真
上白石萌音初日写真
舞台『千と千尋の神隠し』（翻案・演出：ジョン・ケアード）ロンドン公演が5月7日（現地時間）よりイギリスのロンドン・コロシアムで上演がスタートした。
宮﨑駿監督が手掛けたアニメーション映画『千と千尋の神隠し』が、東宝創立90周年を記念し、『レ・ミゼラブル』のジョン・ケアード氏演出により2022年に世界初の舞台化。少女・千尋が引っ越し先に向かう途中、トンネルから八百万の神々の世界へ迷い込むところから始まる物語。人間の世界に戻るためにさまざまな出会いを経て、生きる力を呼び醒ましながら奮闘する千尋の姿を描く。初演は主人公の千尋役を橋本＆上白石のW主演で上演したが、2024年版は川栄李奈、福地桃子も加えた4人で3月11日より帝国劇場より全国ツアーがスタートしている。
ロンドン公演はウェストエンド最大級となる約2300席の客席数の劇場ロンドン・コロシアムにて4月30日にプレビュー上演を開始。5月7日午後2時公演は橋本、同日5月7日午後6時公演は上白石が千尋役を演じ初日が開幕となった。
その舞台本編台1幕では、神さま達が油屋を訪れる場面では、グランドサークル（客席内）に設置された提灯が点灯。場内全体が不思議な街となり、ロンドン公演ならではの光景が広がる様子も。番台の薬湯の札が、カオナシによって宙に浮くなど、小さなアクションにも「わぁ」という反応が起きる様子も。その1幕のラストは劇場の天井まで割れんばかりの万雷の拍手と歓声、指笛も鳴るなかで幕を閉じる。
2幕では、床を這う黒いネトネト（タタリ虫）に笑いが起き、それを千尋が踏み潰す。釜爺が「エンガチョ！千！エンガチョ」と言ってエンガチョを切った後、2人が喜び合う場面に歓声が。そして、カーテンコールになるとすぐスタンディングオベーションが起こり、割れんばかりの拍手と歓声、指笛が響く様子を見せていた。
そんな大反響の公演後、橋本、上白石へそれぞれインタビューが行われた。
橋本は「今日が初日なので、初日の反応であったりとか、どういうふうな感じになるんだろうという、ワクワクが大きいんですけどプレビューの段階でも日本人のお客さまと全然違って、いろんなところで笑いが起こったり、ロンドンの方たちのジブリ好（ず）きな気持ちであったり、お酒を飲みながら観ていたり、ポップコーン食べたり、鑑賞スタイルがすごく気楽な部分が、本当に素敵だなと思っています」と、その反応を楽しんでいる様子や、カーテンコールへは、「あの熱狂を感じた時、本当にすごいなと思いました。もちろん日本人の方々の、声には出さないけど、すごく楽しんでくれてる気持ちって、舞台に立っていてすごく伝わるんですね。（ロンドンでも）あれだけあたたかい歓声で迎えられて本当に嬉しいなと思いました」と、あふれるような気持ちを。
上白石は「浴びたことのない熱気を浴びて、しばらくボーっとしてしまうくらいびっくりしました。お客さまたちがとても喜んでくださったのが伝わって来て嬉しかったです」と、感動を伝える。ロンドンの観客たちへは、「思ったことをそのまま出力してくださる感じがします。すごく楽しみに来てくださっているんだな、というのが伝わってきてうれしいです。客席でお酒を飲んだりポップコーンを食べたりなさっているので、全体の空気感が堅苦しくなくてリラックスしています。同時にすごく演劇へのリスペクトがある、素敵な空間だなと思います」と話していた。
ロンドンでの生活へ橋本は、「もうすでにロンドンが大好きです。イギリス自体初めて来るので『どういう街なんだろう』と思っていましたが、来てみて、本当に最高だなと……。街並みもそうですし、つたない英語でも聞いてくれたり、質問を返してくれたりとか、受け入れるという、文化や歴史の背景があると思うんですけどロンドンの方々が優しくてあたたかいんです」と、その様子を語りつつ、「何をとっても良いところしか思い浮かばなくて、絶対また旅行で来るだろうと思うくらい大好きな街」とも。
一方の上白石は「アプリでパッとチケットを取って、演劇を観に行けるのが最高に幸せです。けいこが早く終わった日は当日券を押さえて一人で劇場に行って楽しみました。演劇でアウトプットをして演劇でインプットするという純度の高い生活を送っています。夢のようです」と、充実の日々になっているようだった。
舞台『千と千尋の神隠し』全国ツアーは5月福岡・博多座、5～6月大阪・梅田芸術劇場メインホール、6月札幌・札幌文化芸術劇場 hitaruにて。ロンドン公演は8月24日までロンドン・ウェストエンドにて上演予定！
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