堂本剛ストレンジャー・シングス製作総指揮へインタビュー!“始まり”と“終わり”

堂本剛ストレンジャー・シングス製作総指揮へインタビュー!“始まり”と“終わり”1

 アーティスト『.ENDRECHERI.』堂本剛がNetflixシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界5』のショーランナー(制作総指揮者)を務めるマット&ロス・ダファーへインタビューをする模様が12月16日に公開となった。

 『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シリーズとは、1980年代の小さな町ホーキンスで起こった“少年ウィルの失踪事件”をきっかけに不可解な出来事が頻発、ちょっと冴えない少年少女たちが解決に立ち向かう全世界大ヒットのミステリー・アドベンチャー作品となっている。現在「5」が配信されており、12月26日にフィナーレの第8話の配信を予定している。堂本といえば、本作とのコラボレーションアイテムも発表するなど、“ストシン愛”の深いことで知られている。

 以下、公式レポート部分。

 映像では、本作への“いきすぎた愛”を示す堂本が、世界中が注目している最終章での展開について尋ねると、マットは「結末のシーンはずっと思い描いていたもので、7年ほどあたためました。道しるべがあったおかげでブレなかったんです。シーズン5の内容は当初の予定とは違いますが、最後20分間は思い描いていた通りです」と告白。その回答に対して、堂本は拍手とともに驚きの声を上げ、「思い描いていても物作りでは、その通りにできないことの方が多いと思いますが、『これだ!』という結末が揺るがなかったということですよね」とクリエイターらしい感想を述べると、ロス・ダファーは「作品の人気が出るに連れていろんな意見を耳にし、周囲からの期待も感じました。でも、ある段階で全てを遮断し、信頼できる仲間との空間に身を置く。そうすることで信念を貫けます」と、長年構想を練ってきた結末を思い通りに表現できた理由を明かした。

 自身の創作活動では、“始まり”と“終わり”をテーマにメッセージングを組み立てることが多いという堂本。そのアプローチ法を聞いたマットは、「僕らのやり方も似ています。最終シーズンでは、終わりから描き始めました。最後を固めてから最初に戻って物語を展開していったんです」と共感を示すと、ロスは「最も重視したのが、物語をどう着地させるかです。それはシーズン1でも同じで、そこから積み上げていき方向性が見えると、新たな可能性が生まれます。最初と最後が決まれば中間部分は自由に創作できて、その間の物語が(結末へと自然に)導いてくれます。シリーズだからこそ物語に変化を加え、登場人物に方向性を委ねられました」と制作秘話を打ち明けた。

 さらに、お風呂に入っている際にインスピレーションが湧くという堂本に対して、ロスとマットはそれぞれ、「僕らは散歩が好きです。本作の核となるアイデアは、近所を散歩中にひらめきました。動いている時やシャワー中、運転中など脳が“無の領域”に入るとアイデアが生まれます」、「それと脚本を書くときは音楽が欠かせません。2人とも音楽をかけます。主に歌詞のないインスト曲です。そのときの気分に合わせて」と語り、クリエイター同士ならではのやりとりを展開した。

 「友人と今後のストーリー展開を想像するだけでちょっと泣けてきちゃうくらいこの作品に感情移入しちゃってるんで、『最終話が見られないかも』ってずっと本気で思っているんですけど、最終話を見る方法だけ教えてもらっていいですか?」と堂本が茶目っ気のある相談をダファー兄弟に投げかけると、マットは「ウソじゃなく感情を揺さぶられる内容です。書くのも撮るのもつらかった。ともに作品を作った10年は、子役にとっては人生の半分です。家族同然なので別れはつらかったです。撮影の最終日にどの役者も最後のシーンを撮影していましたが、毎回感情が込み上げて皆泣いていました。作品とともに成長してきたファンなら、最終話は悲しいはずなのでティッシュの用意をしてください。話すだけで泣けてくるなんて心配です」と、最後の撮影でのエピソードを披露しつつ、最終話を見るうえでの必須アイテムをレクチャーした。

 インタビューの後半では、かねてより日本への深い愛情を伺わせているダファー兄弟に、堂本から「好きな日本料理は?」という質問が飛び出すと、マットが「寿司です!ダントツです」と勢いよく返答。その回答にロスもすかさず同意すると、堂本は「時間があったら、めっちゃ食べてほしいお寿司があるので、お店だけ教えときましょうか?」と提案。2人は「ぜひとも!」も満面の笑みを浮かべた。

 ファン待望の最終章がいよいよスタートしたが、「シーズン5を楽しみにしている日本のファンは本当にたくさんいらっしゃるので、その方々に最後にメッセージをいただきたいと思います」という堂本からの要望にロスは、「日本の文化はこの作品に大きく影響していて欠かせない要素です。今回来日して実感したことは、日本に多くのファンがいたことです。本当に光栄に感じるし、夢みたいだけど完璧です。最終シーズンを楽しんで。結末で泣きすぎないで」と、堂本の悩みを引用しながらファンに向けてコメントすると、マットは「僕からも(このシリーズを)観てくれた皆さんに心から感謝します。ロスが言うように、日本から最も影響を受けました。(本作は)80年代のアメリカの文化と日本のポップカルチャーが作った作品です。(僕にとって)日本のビデオゲームやアニメ、漫画は人生の一部で、この作品のDNAに組み込まれています」と日本カルチャーへの愛を惜しみなく披露した。

 先日開催されたファンフェスタでは、マットが堂本と本作とのコラボレーションアイテムを着用して、ファンの前に姿を現したことでも話題に。世界をまたにかけて活躍するこの2組のクリエイターの出会いは、彼らの今後の創作活動にどのような影響を与え合うのか。