俳優で歌手・福山雅治が8月9日に東京・丸の内ピカデリーで映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』(監督:新城毅彦/配給:松竹)公開記念舞台あいさつにサプライズ登場。俳優・福原遥、細田佳央太、出口夏希、豊嶋花、井之脇海、原作者の汐見夏衛、新城毅彦監督とともにトークを繰り広げた。
現代から1945年にタイムスリップした女子高生の百合と、特攻隊員として空に消えた彰の切ない恋が描かれた映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の続編。福山は前作に続いて新曲で主題歌『邂逅』(かいこう)を提供していることから駆けつけることとなった。
福山登壇前に、楽曲についてトークとなり、福原は「この作品にも寄り添ってくださって百合を演じていて、あの曲を聞くと百合の感情そのままに表現してくださっていて。この作品には福山さんの曲がなくてはならない存在だと思っていて。本当に感謝ですね」といい、細田も「本当に素敵な楽曲ですし、すごく丁寧に寄り添って作られている曲であそこまで寄り添うってなると、難産だったんじゃと思っています」と思い浮かべるなか、福山の登壇が告げられ一同驚く様子を見せることに。
福山はステージに現れ、観客たちから愛称の“ましゃー!”の大歓声が飛ぶ。キャスト陣の際にも歓声が飛んでいたということもあり「僕にも言ってくれるんですね」と笑みが浮かぶ。
作品に曲を提供して「『邂逅』というタイトルの曲で参加させて頂きました。今回の楽曲は、僕も50代後半になってきて、芸能活動を始めて今年36年ほどやってると、人生には“これは運命なんだ”とか“これはもう出会うべくして出会った”と、出会い、人なんだなと思うことがあるんです。人生の中にはそういう運命を感じたり、奇跡を感じたりっていうことは小説や、ドラマや、映画の世界だけではなく、みなさんあると思うんです。今回の作品でも僕の中にそれはありまして、前作から引き続き導かれたというところもあるでしょうし、出会うべくして出会えた作品、なのかなというふうに思って、楽曲を書き下ろさせていただきました」と、自身との強い結びつきを感じているという。
新城監督は、そんな思いが込められた福山の楽曲に「前作から続いて作品のことを、本当に愛して、よく分かってくださってるなって感じをすごく受けたんです。撮影していて迷ったりとか、どうしたらいいんだろうかとか悩んだときに、どっかで支えてくれるというか、ちゃんと気づかせてくれるみたいなことが多々あって、非常に感謝しています。本当にありがとうございました」と、作品本編にまで影響を及ぼすほどの楽曲の力強さを窺わせた。
作品を観賞したという福山。その感想を朗々と語りだした。
「前作もそうなんですけど、今作もまた運命であり“昔から決まってたのかな”なんて思うことでもあるんですけど、長崎出身の僕にとって今日8月9日1945年8月9日11時2分という時間は、自分が今ここに立っていること、この世に生まれたこと、生きていることを非常に深く考えさせられる1日でございます。僕のふるさと長崎に、稲佐山という山がありまして、僕の父は昭和7年の生まれで、当時13歳でした。その稲佐山という山には稜線が2つほどあって、その稜線の向こうに祖母と一緒に暮らしてたものですから、直接的な上空で炸裂した原子爆弾の被害というのを受けることはなかった。ですが、多くの方が、あの、犠牲になられたので、幸いにしてと言うのも、言葉は軽いかもしれませんが、僕の父や祖母は直接的な被害は免れた。そして僕は、1969年、この世に生を受けまして、エンターテインメントの仕事をさせていただくようになった。僕自身はこの仕事をやっていく、この表現という活動をしている中でやらなければいけないことの1つだなというふうにずっと思っていました。社会課題とエンターテインメントの接続、高い次元での融合。メッセージ性だけではなく、感動や、興奮を届けていく。それを自分なりにずっと模索していた中で、いくつかのプログラミングをしてきたんですが、前作の『あの花』と出会えたこというのは、僕がずっと探していたことの1つの到達点だったと思っております。これも本当に、運命なんだなというふうに感じて、ここに繋がってきたこともそういうふうに、感じているんです。プレッシャーはもちろんありましたけれども、これは自分がエンターテインメントをやる人間として、長崎出身の人間として、やるべき、取り組むべき大きな仕事なんだなと思って取り組ませていただきました」。
そんな真面目な話のほかにも、出口が舞台裏で福原と本日、福山が“サプライズ登壇あるのでは?”と雑談していたそうだが「あ、当たっちゃった」とニコニコ。福山はそんな出口へ「割と一緒にお仕事してますよね。まだこれくらいの頃から」と腰より少し上の子供くらいの高さに手を提げたが、「さすがに小さすぎたか」と、肩の近くくらいまで手を挙げて楽しむ様子を見せていた。
そして最後に福山から「乗り越えていくことということが今回の作品を拝見させて頂いて思いました。どうしようもないことだったり、苦しいこと。“超えられないかなこれ?”ってこと。忘れられない傷や悲しみ、それは誰しもの心にあると思います。最後は一人で乗り終えないといけないというところはありますが、自分の心のなかに忘れるでもなく捨てるでもなく心に宿しながら、一緒に時々荷物を持ってもらえるような人と出会えること、そうして乗り越えていくのが人生なのかなと思ってだからまさに人生の映画なんだなと感じています。みなさんの心の中にきっと思いっていることもあると思いますが、忘れられないような悲しいこと苦しいこと、こうやって人っていうのは前に一歩乗り越えていくんだなということを感じてもらえるような作品になると嬉しいと思っております」と、メッセージを寄せていた。
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ











