上田麗奈「日本沈没2020 劇場編集版」へ通り過ぎていたこと「あらためて見つめ直すきっかけになった」!話に集中しすぎて照れ笑いや“弟”村中知から気遣いエピソード【上田コメントロング】

上田麗奈「日本沈没2020 劇場編集版」へ通り過ぎていたこと「あらためて見つめ直すきっかけになった」!話に集中しすぎて照れ笑いや“弟”村中知から気遣いエピソード【上田コメントロング】5

 アニメーション『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』(監督:湯浅政明/配給:エイベックス・ピクチャーズ)舞台あいさつが15日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開かれ武藤歩役・上田麗奈、武藤剛役・村中知、カイト役・小野賢章、湯浅監督が登壇した。

 日本SF界の小松左京の大ヒット小説『日本沈没』初アニメ化。『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーのうた』などで世界的な評価を受けた湯浅監督による作品で2019年にNetflixで全10話で配信された作品が湯浅監督の手で約2時間半に編集されている。2020年現在の日本を舞台に、未曾有の事態をごく普通の家族の目線で描いている。主人公・歩たち武藤家と近隣の2人を合わせた6人が東京からの脱出を始めるが、刻々と沈みゆく日本列島は、容赦なく彼らを追い詰めて、幾多の生と死、出会いと別れの果てに、生き残った彼等が見る“未来”とは。

 まずは、湯浅監督から本作とNetflix版の違いについて語られることがあり話をもらったときに、自身と日本という国がどういう関係であるのかということを見つめ直したといい、「自分にとって居場所ってどこなんだろうと考えるきっかけになりました。作品もみなさんにそういったことを考えて頂けるきっかけになればいいなと思って。そこで結構“引っ掛け”をたくさん作りながら、惑わす感じでみなさんに考えてもらう感じでNetflix版を作ったんです。でも、みんな惑わされてしまう感じがしたので劇場版だと、惑わす部分を少し減らして割とすんなり観られて、生な感じで観て頂けたらなと思って作っています。まったく説明とかはしない作品ですが、想像して頂けると答えは用意しているので、これはこうだからこうなんじゃないかなと、観終わった後に想像して頂けるとと思っています」と、話す。

 これを“うんうん”と一言一言うなずきながら聞いていた上田。「この作品に携わって本当にいままで考えているようで、考えていなかったこと気づかずに通り過ぎてしまっていたことをあらためて見つめ直すきっかけになったなと思って。それでいて、いまの状態・年齢で観た私からはこう見えるというのと、もしかしたら10年後、20年後観たらまた違った感想を抱くのかもしれないなと思ったというのがあるんです。そういった感想をいち視聴者として感じました」と、まずは感想を。

 話に集中しすぎるあまり、司会が投げかけた「映画版を観ての感想?」という質問を忘れてしまいもう一度尋ねて「あー、ありがとうございます(笑)」と、照れ笑いをしつつ、「連続で毎話観ていくのと、私的には違和感が全然なくて。たくさんカットした部分もあっただろうし、ここなくなったんだろうなと気づいた部分もあるんです。でも、1本観たときにこの作品を観たときの感想をあらためて感じることができたから、たぶん本当に違和感なくみなさんも観て頂けるんじゃないかなって」と、アピール。

 さらに、上田は、「あとは音楽がちょっとずつ変わっているといか、調整し直していると伺ったんですが、それもあって気持ちいいところで音楽が入ってくることもあったり音に対するこだわりも感じて、みなさんにもいい環境の中で味わって頂きたいなと思います。すごく素敵なんです」と、音周りも強化されたと話す。これに湯浅監督も音楽担当の方に話をして調整してもらったといい、全部直したというくらいの勢いだったという裏話も明かされた。

 キャラクターの話へ。歩というキャラクターへ上田は「本当に素直な子で、ショックを受けたらちゃんとショックを受けて、ちゃんと怒りに変わっていく。それは、自己防衛もたぶんあると思いますけど、守るというより怒りも多かったので、傍から見たら子供だなと思ったところもあるし、共感しづらい部分もあったと思うんですけど、とにかく素直で純粋で、普通の女の子なので、そのあたりを自分も一生懸命自分もできるように頑張りながら、ちょっとずつ変わっていく歩に、私もついてけるように意識しました。すごく大変でした」と、苦労があったという。

 すると歩の弟の剛を演じた村中がアフレコスタジオ内での上田のことを語りだし「お姉ちゃんで姉弟なので、隣に座らせて頂いてコミュニケーションをとったりとかしていたんですけど、いまはそっとしておこうという時が結構ありました。集中もしていたし、(上田)本人も結構思い悩んでやっていらっしゃったので、ほかの人とこっそりしゃべっておこうかなって」と、気遣っていたといい、これに上田も「ありがとうございます!」と、お礼していた。

 作品にかけて、突然避難することになった場合何を持っていくかという質問も。湯浅監督、村中、小野と答えていくなかトリとなってしまった上田へ小野が「感動的な話をね」と、プレッシャーをかけるなか、上田は、「私は持っていきたいのはどうすれば……と悩んでいたんですが、家に猫ちゃんが2匹いて、その子たちを連れて行きながらちゃんとご飯とかお水とかをどうしたらいいんだろうって……」と、切り出すと湯浅監督が「また好感度が上がりそうなことを」と、茶々を入れる。しかし、上田にとってはこの話は切実だったようで、「本当にその気持ちが強くて猫ちゃん用の災害グッズもいっぱい常備はしているんです。でもどのくらいの量でとか考えてしまったり、2人(匹)かかえてどうしようみたいな。もしかしたら、どうしようもない状況になったら、3人で一緒に死ぬしかないなって。最後まで一緒にいることしかできない」と、思わず猫を人として数えるほどの家族愛を披露。これに小野が「逆に猫の方がサバイバル能力が高いかもですよ。『強く生きるの!』っていう感じで」と言い出し、上田も「逆に私と一緒に居ないほうがいいのかも(苦笑)。いろんな可能性があってまだ決められないです」と、さらに考えの深みにハマっているようだった。

 そして上田から「この作品を観て、私は大事にしていたいなと思っているものをちゃんと大事にできていたかなとか、自分とも、周りの人とも、環境とも、向き合っていたかなとすごく考えさせられました。歩がラップ中に言っていた『ここにいる人が』……」と言いかけたところで、「あーネタバレになっちゃう!(苦笑)」と、危うくネタバレしそうになり一旦止めると、あらためて声の調子を一段上げネタバレに気をつけながら、「ラップがあるのでそのなかに出てくるセリフも印象的なんです。みんながそれぞれ前をちゃんと向いて生きていくなかで、私達が感じられるものというのが必ずあるはずなので、楽しんでというか素敵な作品なのでしっかり見届けて頂きたいなと思います」と、メッセージを寄せていた。

 『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』は公開中!なお湯浅監督、音楽を担当した牛尾憲輔氏、ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーによる“イヤホンで聴く副音声付き上映”となる『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』超解説副音声上映も実施中!

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