宮野真守ムロツヨシ懇願の“道連れ”で赤ちゃんになったら「抱っこされたい」に場内爆笑！自分の中に“芳根京子”意識演技や多部未華子へは「素晴らしい」と称賛

　映画『ボス・ベイビーファミリー・ミッション』（監督：トム・マクグラス／配給：東宝東和／ギャガ）吹替版完成披露試写会が18日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開かれボス・ベイビー役のムロツヨシ、ボス・ベイビーの兄ティム役の宮野真守、ティムの長女タビサ役の芳根京子、ボス・レディ役の多部未華子が登壇した。

　全世界で600億円超の興行収入で、2018年に公開された日本では興行収入34億円超の『ボス・ベイビー』続編。前作から25年後、ボス・ベイビーは見た目も中身も“エリートビジネスマン”になっていたが、ベイビー社からやってきたボス・レディの指令により、再び赤ちゃん姿に戻り、兄ティムと一緒に“おっさん赤ちゃん”が世界を救うミッションに挑むこととなる。

　4人とも黒スーツに黒サングラス姿で登場。サングラスを4人で声を合わせて外してポージングをとり、ムロは「みんなで考えてやりました」と、ニッコリで、これには場内も拍手に沸いた。

　アフレコについて、ムロは「宮野さんに感謝しているんです」というと宮野はビックリ。これにムロは「最初の吹き替え順で宮野さんが声を入れてくれていたので、掛け合いが作れました」と、演技をしやすかったとお礼すると2人で頭を下げ合う一幕も。

　多部もアフレコで宮野の声を聴いて、「声優さんって体を使うお仕事だなって、全身を使って録りました」と感じ入っていたが、それを受けて宮野は「実感しながらじゃないとその状況の声って出ないんです。それで、この作品って、吹き替えの中で難しいこのセリフ量で、これに合わせていくのはなかなかできないので、素晴らしいなと思います」と多部の声優ぶりを褒めていた。

　そして宮野。「前回はナレーションに近い役でストーリーテラーみたいでしたけど今作はこんなに出てきてくれて」と、出番も多かったことに喜んだことや、演技プランとして「大人のときと声の高低差は気にしないでと言われたんですが、芳根ちゃんは忘れないでほしいなとは言われました。おっさんいなりすぎるといけないので、僕の中に芳根京子がいましね。そんなことを意識しながら演じるのが楽しかったです。僕が芳根さんのを引き継ぎ柄やるのがチーム感があってよかったです」と、芳根を意識した演技が気に入っていたようだった。

　作品の見どころの話になるとムロは同日に受けた取材でティムのことがクローズアップされたと話し、「ボス・ベイビーということが主役ですから！」と、叫んだり宮野は、「愛の話なので感動する部分も多いですけど赤ちゃん返りして、つまみあってるシーンは面白いです。あの年齢のけんかは、結果つねるというところに行くんですよ」とオススメしていた。

　続けて作品にかけて自身のギャップを感じている部分は？との質問が。宮野は、「泳げないんです。全然泳げないんです。プールでもブイのないところは歩けないんです」と話したり、「声とか自分の声が好きじゃないとか。声優に向いてるとか思ってなかったです」と告白。これにムロが「そんないい声してるのに？」と水を向けると、宮野は急にイケボとなり「ありがとうございます」と、お礼する一幕もありつつ、「人が好きなので、自分で楽しく話しちゃうから逆に見えないのかもしれないです」と、結論づけていた。

　さらに、大人になったキャラクターが赤ちゃん返りして潜入捜査するという作品の設定にかけて、いまの意識のまま赤ちゃんに戻れるなら何がしたい？という問いかけも。宮野は「小学校で主張する方でしたけど、カリスマに憧れていたので、誰かから声をかけられることをずっと待っていたんです。そうしたら誰からも声をかけられなくて1人で帰ることが多くて。小学校のときに友達欲しいな」と、寂しかったとも。

　ムロは「取材をお受けすると同じような質問が来たことがあって、そのとき最初に言っちゃったのはこの年になってですけど、抱っこされたい……」と、恥ずかしげ。というのも「これが文章になって『抱っこされたい』だけじゃ……となってしまって。『抱っこされたい』だけを抜かないで！『抱っこされたい』だけ抜かないで！！」と、報道陣に筆を止めるよう懇願。

　とはいえ、抱っこはされたいのかと追加での声が飛ぶとムロは「感情のままに全部超えに全部出してみたい」と、赤ちゃんのように感情を泣き叫ぶことで出したいと真意を話す。さらに、宮野が赤ちゃんのときにしたかったことを話さなかったことを踏まえて、ムロが「もし赤ちゃんになったら『抱っこされたい』って言ってよ。そうしたら俺だけが言ったわけじゃなくシェアされるから」と、お願いしだし、宮野も乗っかる形で「抱っこされたいです」と、“道連れ”にされた感たっぷりのコメントのやりとりで場内を沸かせた。

　最後にムロから、「2021年最後に観るにはいい内容になっています。家族を思ったり、救いの手を差し伸べたり、人って誰かと誰かがいるからできることってあるんだよなとかって感じる映画になっています」と、アピールし、降壇間際までトークを続けてイベントを盛り上げ続ける姿を見せていた。

　映画『ボス・ベイビーファミリー・ミッション』は12月17日より全国公開予定！