『新しい地図』草なぎ剛主演の月10ドラマ『終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-』(カンテレ・フジテレビ系、月曜・午後10時~)が本日10月13日午後10時より放送をスタート。これにあわせて草なぎへインタビューしたやりとりが公開となった。
幼い息子を男手一つで育てるシングルファーザーで、草なぎ演じる遺品整理人の鳥飼樹(とりがい・いつき)が、遺品整理会社の仲間たちとともに、ときに孤独死した方の特殊清掃や遺品整理から、依頼主と直接向き合う生前整理まで、さまざまな事情を抱えた家族に寄り添っていくヒューマンドラマ。遺品に隠された真実を知った登場人物たちは、思わず心を揺さぶられる。また、感動的な人間ドラマの裏では、せつない大人の恋も描かれ、先の展開が気になるオリジナルストーリーとなっている。
以下、インタビューやりとり。
――改めて、鳥飼樹の人物像、魅力を教えてください。
草なぎ:一生懸命なところ、人に寄り添う優しいところが、一番の魅力だと思います。撮影が進むにつれて、より一層、樹の優しさを感じました。もちろん彼には迷いもあるのですが、温かく人間味溢れる素敵なキャラクターだなと、回を重ねるごとに思います。
――第1話で印象に残っているシーン、セリフはありますか?
草なぎ:僕の今までの役柄の中では、比較的セリフが少ないほうだなと思います。ただ、今回の役でいくと、セリフで伝える部分だけでなく、“人の想いを受ける”、そういう“受け取る”ような芝居が多く、印象に残っていますね。“受けの芝居”を求められたというか、“セリフがないときにどう演じるか”。それを試されていたというか、噛みしめた気がします。
そんな中でも、心に残っているセリフは、「昨日まで自分を待っていてくれた人が、明日も待っていてくれるとは限りませんから」というセリフ。日常のあたりまえにある幸せが、実はとても奇跡的なことだと気づかされて、とても好きですね。
――撮影現場で、草なぎさんから発せられる『本番中!』『準備中!』などの掛け声が印象的です。草彅さんならではな気がしますが、座長としての心意気、姿勢からでしょうか?
草なぎ:声を出すと自分が元気になるからです。声の力、言葉の力ってとても大きいと僕は思っていて、単純に掛け声が好きなんですよね。大きな声や挨拶はなにより大事。カラ元気でもいいから、とりあえず言葉を発してみるところから始まる事もきっとあって。行き詰ったときの突破口になり得たり、言葉には謎の力があると思っています。
――日々の撮影を乗り切るリラックス方法、元気と健康の秘訣は?
草なぎ:食事、睡眠、運動はもちろん気を遣っています。ただ大事なのは、心の持ちようだと思います。『5時間しか寝ることができなかったじゃなくて、5時間も寝ることができた』とかね。ポジティブに、良いほう良いほうに考えていることが、元気の秘訣かもしれません。
――現在、TVerで過去作品『僕の生きる道』『神様のベレー帽』『罠の戦争』が配信されていますが、最近ご自身の過去作品で、見られたものはありますか?
草なぎ:『僕の生きる道』を最近見ました。やっぱり、よかったですね。映像がすごく素敵で、テレビドラマのいいところが詰まっているなと感じました。僕の真骨頂でもあるなとも思いました。『僕の生きる道』のヒューマンというか、人間味、人間愛というものが、今でも僕の中に息づいていて、今回の『終幕のロンド』にも通じている。そういったことを感じられて嬉しかったです。
――初回放送当日を向かえた、いまのお気持ち、視聴者へのメッセージをお願いします。
草なぎ:これまでたくさん経験させていただきましたが、このドラマでは、また新しい分野、新しい世界観を視聴者の皆さんにお届けできるのではないかと思っています。ゆったりとしたスロースタートのはずだったのに、回を追うごとに、ドキドキハラハラ。どんどん展開していって、大きなエネルギー、渦に巻き込まれていくという面白さもあります。
超能力者やいわゆる“特別な人”が登場するようなドラマではないですが、身近で自分事であるがゆえに、きっと心に迫るものがある。いま、僕が、みなさんにオススメしたい、こういうドラマを見ていただきたい、と思うドラマです。ぜひ、ご覧ください!
■10月13日放送 第1話あらすじ
5年前に妻を亡くした鳥飼樹(草なぎ剛)は、男手一つで小1の息子を育てるシングルファーザー。磯部豊春(中村雅俊)が社長を務める『Heaven’s messenger』で、遺品整理人として遺品に残された故人の想いを遺族に伝える仕事をしている。
ある日、女性が孤独死した部屋の特殊清掃と遺品整理をすることになった樹は、新入社員の久米ゆずは(八木莉可子)を連れ、遺体痕が残る現場へ。依頼人で10歳のときに捨てられたという故人の息子(吉村界人)は、母親の孤独死を自業自得だと冷たく言い放ち、遺品はすべて処分してほしいと話すが、樹はその部屋で故人の想いが詰まったあるものを見つける。
同じ頃、絵本作家の御厨真琴(中村ゆり)は、大企業・御厨ホールディングスの後継者である夫の利人(要潤)を伴い、自身初となる絵本の出版記念パーティーに出席していた。一見、仲睦まじい夫婦に見える2人だが、多忙な利人は家庭を顧みず、妻が姑から子宝に恵まれないことで嫌味を言われても我関せずと、愛のない結婚生活に真琴の心はすり減る一方だった。
そんななか、生前整理の見積もりのため、清掃会社に勤める鮎川こはる(風吹ジュン)の自宅を訪ねた樹。未婚で産んだ娘が10年前に結婚し、今なお清掃員として働いているこはるだが、最近、余命3カ月の宣告を受けたという。話を聞いた樹は早速部屋を見てまわるが、そこへ事情を知らない娘の真琴が帰ってきて…。