有村架純 主演「ちひろさん」へ「救われるような作品」

有村架純 主演「ちひろさん」へ「救われるような作品」3

 俳優・有村架純、豊嶋花、嶋田鉄太、vanが5日、都内でNETFLIX映画『ちひろさん』(監督:今泉力哉)完成披露舞台あいさつを今泉監督とともに開いた。

 元風俗嬢の主人公・ちひろ(有村)。とある海辺の町の小さなお弁当屋さんで働きながら、心に傷や悩みを抱えて上手く生きることができない人々と交流。彼女の言葉や行動がそれぞれの生き方に影響を与えていく、心のままに生きることの大切さ、そして孤独と向き合うことの尊さを描き、心が浄化されるまさに現代に生きる私たちの処方箋となっている。

 公開も間近に迫り、有村からは「ようやくみなさんに観て頂くということで、すごく良かったなと思います。みなさんにとっても『ちひろさん』という存在が背中を押してくれたり、何かを肯定してくれる存在になればと思います」と、気持ちを伝える。続く、嶋田が声を目いっぱいに張って「こーんにーちわー!」と、お笑いコンビ『錦鯉』のネタを出せば、有村も「うるせえよ!(笑)」と乗っかってツッコんで、場内は一気に和やかムードに包まれた。

 作品の話が来たときのことへ、有村は、「原作の本を読ませて頂いて、その世界が大好きになったんです。自分が演じるかもしれないということを忘れて、沼にハマっていって」と、原作に魅了されたという。そこで我に返り「自分が演じるとなるとハードルが高いなと思ったんです。でも、今泉さん、スタッフの方々がどうしてこの作品を届けたいのかというのに興味があって。孤独をテーマにしている作品で、いまのこの年齢で社会に対して生きづらいと思っている方に届けたい作品だと思って、その役目を担えるならと思って」と、オファーを受けたそうだ。

 とはいえ、有村は「自分自身のキャラクターとはかけ離れていたので、そこのギャップをどうしたら埋められるかというのは課題でした」と、苦労も窺わせるコメントも。そんななか役作りをしたこともあり、撮影後も「自分が100%ちひろさんに近づけたかというと私自身全く手応えがなくて。いまでもちひろさんという女性像が掴みどころがなく、“ちひろ”と呼ぶことができず、役と自分との距離感が初めてで。私もこれでいいんだろうかと思ったんですが、ちひろさんはちひろさんなんだろうなって。どれだけ同じ時間を過ごしても同じ距離感なんだろうなって最後まで演じていて思いました」と、感じたことを伝えていた。

有村架純 主演「ちひろさん」へ「救われるような作品」2

花束をプレゼントされた有村

 一方、豊嶋は有村と共演してみて、「女優さんとして憧れでしたけど、女性としても憧れになりました」とより好きになったとも。嶋田は撮影中も撮影後でも有村が変わらず好感を抱いたとも伝えていた。

 イベント終盤には、2月13日に有村が30歳の誕生日を迎えることからサプライズバースデーが敢行。嶋田から花束を手渡され、笑顔を浮かべ「早く30代を迎えたかったのでようやくという気持ちと、振り返ると、この10年ものすごいスピードでいろいろな景色を見ることができたなと思って、ありがたい10年でした。戻ってこない20代に思いを馳せながら30代を過ごしたいと思います」と、30代への抱負を。さらに、「より質のいい作品を届けるために、みなさんとディスカッションしながら、柔軟な心を持って、作品を届けられたらと思います」と、意気込みも伝えていた。

 そして、有村から作品を通して「孤独という部分に対して決してネガティブに思っていなくて。孤独というと寂しい人なのかなとか、イコールでつながってくる言葉が思い浮かびがちです。けれど、1人の時間を愛するって、すごく素晴らしいことだと思いますし、『ちひろさん』と出会って、孤独ということにポジティブに捉えられるようになったらいいなと思います」と、作品へのメッセージを伝えつつ、「『ちひろさん』という作品を見て、人との距離間に悩まれている方が、ちひろさんという女性に出会ったことで、救われるような作品になっていると思います。私もちひろさんのように孤独を愛せる女性になれるように30代を過ごしていければ」と、メッセージを寄せていた。

 NETFLIX映画『ちひろさん』は23日より全国公開予定!

 ※有村架純過去記事
 ・菅田将暉 仲野太賀と日本アカデミー賞授賞式でのやりとりに「ただの友達同士でしゃべる場所じゃないんだよ」と思わずツッコミ!有村架純の超小声の「おもろいな」など暴露
 ・北村匠海、志尊淳、役所広司、有村架純ら「GQ MEN OF THE YEAR 2021」受賞発表
 ・有村架純「るろうに剣心」も「太陽の子」も「難しさを考える時間が楽しい」!「第13回TAMA映画賞」に最優秀女優賞を受賞で30代は「演じる役の幅を増やしたい」

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