ライブイベント『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours Finale LoveLive! ~永久 stage~』Day2が6月22日にベルーナドームで開催され高海千歌役の伊波杏樹、桜内梨子役の逢田梨香子、松浦果南役の諏訪ななか、黒澤ダイヤ役の小宮有紗、渡辺曜役の斉藤朱夏、津島善子役の小林愛香、国木田花丸役の高槻かなこ、小原鞠莉役の鈴木愛奈、黒澤ルビィ役の降幡愛が“フィナーレライブ”にふさわしい、エモーショナルなステージを繰り広げた。
『Aqours』(アクア)とは、大人気となったスクールアイドルプロジェクト『ラブライブ!』シリーズで2015年2月にプロジェクトが発表。静岡・沼津市の海辺の町・内浦を舞台としたオールメディアプロジェクト『ラブライブ!サンシャイン!!』としてスタートした。以降、アニメーションPV付シングル、各種ユニットシングルの発売、16年7月からのTVアニメ第1期、17年10月からはTVアニメ第2期、19年1月の劇場作品の上映。18年年末には紅白歌合戦への出場も果たし、22年6月には2度目の東京ドーム公演を敢行して大盛況となった。本ライブは2015年6月30日より活動をスタートさせた『Aqours』の9人最後のワンマンライブにして“フィナーレライブ”と銘打たれた、集大成のものとなっている。
会場のメインステージはサイドのステージも含め横から見ると1隻の船のように見えるように立てられており、客席中央にもう1つ離小島のステージがあるという2ステージ構成。
開演10分前、舞台裏から9人の「Aqours!サーンシャイン!!」の気合を入れる生声が響き、観客たちは拍手で歓迎する。そして開演時間の午後5時、舞台袖からひょっこり顔を出したのは小宮。前日と同じく、腰の高さほどの棒を持って現れると、メインモニター前に設置された砂浜に『Aqours』の文字を描き、見事描き終える。その文字の出来になっとくしたのか、観客たちの方向に振り向いて、人さしに指を口に当てるとその場を後にしようとしつつ、再び2度、3度と、人さし指に口を当て、観客たちと“秘密”を共有した。
直後、沼津の街並みの映像が流れ、静かな波の音をBGMにキャスト1人1人が登場。1人、また1人と増えるたびに、観客たちも思い思いの名前をコールする。全員がそろったところで、楽曲『DREAMY COLOR』からスタートを切る。
パフォーマンス中、斉藤は初っ端からギアが全開に入っているのか大ジャンプを披露する様子も。続く『GEMSTONE “DE-A-I”』でも小林が数多くぴょんぴょんと飛び跳ねていたり、くるりとターンを入れ込むキャストも。アッパーチューンなナンバー『Aqours☆HEROES』ではステージ上に頭の大きさほどのミカンが箱からミカンを手にとって遊びを入れると、4曲目『届かない星だとしても』でもカメラの映らないところでミカンを持ってパフォーマンスするキャストが多く現れ、楽しんでいる様子を窺わせる。
ここでおなじみの自己紹介コーナーへ。逢田はビームを撃つというものが入れ込まれているが、この日も前日同様、逢田のフリに合わせて、本当にレイザー演出が起こり、「会場壊しちゃった」と“大げさコメント”でノリノリな様子を窺わせ「明日がどうなろうと知ったこっちゃない!」と、この後もブレーキなしの全力を誓う。このコメントが、観客たちの心にも火をつけ、より一層の大きな歓声が飛び交うことに。斉藤もこの逢田に当てられたのか、斉藤は「いっぱい!」を5回繰り返す様子も。鈴木は観客たちの勢いがあまりに良すぎて、コール&レスポンスを2回やる予定だったそうだが、1回で大満足の結果となり2回目をやめたと告白することも。
諏訪はあいさつの際にキャストの誰かをハグするのが恒例だったが、この日は左端の小林から順番に全員ハグ……のように見えて斉藤は飛ばし斉藤をしゅんとさせた……かと思いきや、最後に斉藤をハグする溜めを見せ、目の離せない展開を繰り広げた。
“恋アク”の略称でしたしまれている人気曲『恋になりたい AQUARIUM』、キレとキャスト陣のフォーメーションをそろえてのパフォーマンスが小気味いい『Deep Blue』、『Daydream Warrior』、伊波の「私たち、輝きたーーい!!」の掛け声と観客たちの「ワン・ツー サンシャイン!」から始まった会場を燃やし尽くすようなハードロックナンバー『スリリング・ワンウェイ』と続けた。
前日と同じ1年生をフォーカスした幕間映像を挟んでは、1stライブで流れたメンバー紹介のアタック映像が流れだす。その映像の最後に『TV Animation Season2 Special Medley』とTVアニメ2期を曲で追体験できるコーナーへ。衣装替えしたキャスト陣が現れ、コーナーの1曲目はTVアニメ2期オープニング楽曲で“みら僕”の略称でも親しまれている『未来の僕らは知ってるよ』から。
楽曲のイメージを表すようなオレンジと赤のサイリウムのなかで、サビの高音のキーが特徴的な『MY 舞☆TONIGHT』。メンバーの学年ごとにキャストがトロッコ3台に分かれて飛び乗ってのパフォーマンスとなった『MIRACLE WAVE』。3組3様のリアクションで締めくくった『空も心も晴れるから』。曲のイメージにあわせ青のサイリウムの間を3艘の船が進むようにトロッコでめぐりながらの『WATER BLUE NEW WORLD』。伊波が千歌が探していた輝きの答え「私たちの過ごした時間が輝きだったんだ」と、セリフにして伝えてから始まった『WONDERFUL STORIES』。そして客席中央のステージでの『キセキヒカル』。この『キセキヒカル』を披露したタイミングは、ちょうど日が落ち夕闇が会場を包む直前のマジックアワーと呼ばれる時間帯でのものとなり、“キセキ”が入る楽曲にはピッタリの雰囲気満点なステージとなった。
3年生メンバーにフォーカスした再びの幕間映像の後には、2th、4thのベルーナドーム(当時の名称はメットライフドーム)で開催された際にも披露された楽曲『HAPPY PARTY TRAIN』。続く『僕らの海でまた会おう』では、諏訪と鈴木がタイミングをあわせて2人で手を合わせてハートを作ったり、ミカンの小道具にチューするキャストも。こだま、ひかり、のぞみといった新幹線名も入った楽曲『僕らの旅は終わらない』。そして客席中央のステージで披露した『未体験 HORIZON』では、1人ずつが歌い継ぐシーンで、後ろの大モニターに映るメンバーとその担当キャストが一緒にシンクロダンスをしているように見せる、圧巻のカメラワークまで繰り出される。キャスト・スタッフ、そしてメンバーのチームワークが結実したようなステージング。さらに、黄色の蝶の紙吹雪が舞うものとなった。
本編終盤の2年生メンバーにフォーカスした幕間映像の後には、9人のジャンプのタイミングもバッチリあわせた『Brightest Melody』、桜の花のように美しさと儚さが同時に漂う和テイストの『SAKURA-saku KOKORO-saku』。そして、伊波からの「次で最後の曲です。みなさんの心に刻んでください」と呼びかけてから始まった本編ラスト曲『永久hours』。この『永久hours』終盤、伊波は『♪君との時間が愛しい』の歌詞のところで涙声になりつつもしっかり歌い切る様子も。歌い終えた瞬間、大歓声が場内を包み、それに応えるようにキャスト陣も手を大きく振って、舞台を降りた。
【後編(「この9人で最高のスクールアイドル『Aqours』でした」!「永久 stage」最後に指切り約束契る)へ】
この模様は7月6日午後11時59分まで期間限定でアーカイブ配信でも楽しめる(https://www.lovelive-anime.jp/uranohoshi/live/live_detail.php?p=Aqours_Finale#streaming)。
■セットリスト
M1:DREAMY COLOR
M2:GEMSTONE “DE-A-I”
M3:Aqours☆HEROES
M4:届かない星だとしても
MC1
M5:恋になりたい AQUARIUM
M6:Deep Blue
M7:Daydream Warrior
M8:スリリング・ワンウェイ
幕間映像1
M9:未来の僕らは知ってるよ
M10:MY 舞☆TONIGHT
M11:MIRACLE WAVE
M12:空も心も晴れるから
M13:WATER BLUE NEW WORLD
M14:WONDERFUL STORIES
M15:キセキヒカル
幕間映像2
M16:HAPPY PARTY TRAIN
M17:僕らの海でまた会おう
M18:僕らの旅は終わらない
M19:未体験 HORIZON
幕間映像3
M20:Brightest Melody
M21:SAKURA-saku KOKORO-saku
M22:永久 hours
アンコール
EN1:君のこころは輝いてるかい?
MC2
EN2:勇気はどこに?君の胸に!
取材・文:水華舞
※記事内写真は(c)2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!