スクールアイドルグループ『Liella!』の澁谷かのん役・伊達さゆり、唐可可(タンクゥクゥ)役・Liyuu、嵐千砂都役・岬なこ、平安名すみれ役・ペイトン尚未、葉月恋役・青山なぎさが8月10日に東京・有明アリーナでリバイバルライブ『ラブライブ!スーパースター!! Liella! First Generation LoveLive! ~Wonderful Starlines~』東京公演Day2を開催した。
オールメディアで展開しているラブライブ!シリーズのコンテンツで2021年7月よりNHK EテレにてTVアニメが放送され2022年7月に第2期、2024年10月から第3期も放送された『ラブライブ!スーパースター!!』から誕生したスクールアイドルグループ『Liella!』(リエラ)。2022年5月に2期生、2023年6月に3期生が加わり現在11人で活動している。本ライブは1期生の5人で活動をはじめた2021年10月から2022年1月にかけて全国をめぐったライブツアー『ラブライブ!スーパースター!! Liella! First LoveLive! Tour ~Starlines~』をリバイバルした公演で1期生5人が出演。そのタイトル“Starlines”の前に“Wonderful”もプラスされ、7月26日と7月27日に大阪、そして8月9日と8月10日に東京での開催となった。
開演時間直前の影ナレーション。注意事項の読み上げは2期生で鬼塚夏美役の絵森彩が担当。一通り注意事項を読み上げたあとに、夏美として、「先輩たちのステージ思いっきり楽しんでほしいですの」と呼びかけ、観客たちも大歓声で応えた。
そんな影ナレーションが終わった直後、5色のライトがステージを彩り、そこからメンバー紹介のアタック映像が上映。その1曲目は約4年前と同じく『START!! True dreams』から。ステージ2階部分に現れた5人は、ダンスしながら観客たちを出迎えるような笑みを浮かべる。約4年前の初々しさあふれるステージとはまた違った、1つ1つのダンスの振りつけ、歌唱、フォーメーションでのダンスが洗練。その動きの余裕が、優雅な動きにも見えるステージングでスタートを切った。
青山による「いままでの思い全部ぶつけてください!」と気持ちを観客たちに伝えてから始まった2曲目『だから僕らは鳴らすんだ!』。その直後には、5人で「ありがとう!」と、厚い感謝を寄せながら、おなじみの自己紹介コーナーへ。紹介中も、岬が千砂都の描かれたうちわで青山をあおいであげたりと、リラックスした姿を魅せながら進行。リラックスするあまり、なぜか青山と岬の2人と伊達、ペイトン、Liyuuの3人に分かれだし、“これは夢ですか?”“現実です”なるやりとりを繰り広げ、5人の楽屋を覗いているようなシーンで楽しませた。
再びのライブコーナーは、TVアニメ1期の本編映像も交えて、その物語を順番に追体験できるような構成で展開。4曲目『Tiny Stars』では衣装チェンジし、TVアニメ1期第3話のシーンが巨大モニターで上映された後に、かのんと可可によるユニット『クーカー』のシーンとなると、伊達とLiyuuが劇中のクーカーと同じ衣装で姿を登場。映像内のメンバーとシンクロパフォーマンスで目を引く。
第6話『夢見ていた』で披露され6曲目に披露となった『常夏☆サンシャイン』は、この時期にピッタリなサマーソング。劇中の夕景の時間にあわせるように、本ライブがスタートした夕方と時間帯まであったものに。曲のラスト部分の岬による伸びやかな歌唱もバッチリ決め、観客たちも大興奮といった様子で大歓声!そこから恋が『Liella!』に加わっていく映像を交えて、7曲目『瞬きの先へ』では、青山の情緒的なダンスとセンチメンタルな雰囲気に変え、変幻自在なステージを見せた。
ストーリーの追体験だけではなく、ライブをより盛り上げる工夫も。ペイトンセンターの11曲目『ノンフィクション!!』では、パフォーマンス前にペイトンが登場。後方の2階部分にいる岬と青山それぞれに2度話を振って、2人それぞれが2回とも違ったダンスを踊る。さらには、ペイトンが「私も踊りたくなっちゃった」と、岬と青山のところまで階段を上がりダンスショーを見せる形式。そこからの楽曲歌唱となり、キャスト4人の間を階段から降りてきたペイトンの存在感が際立つ演出へとつなげた。
ライブ本編終盤、TVアニメ1期のクライマックスシーンとなる第12話の楽曲『Starlight Prologue』では、ステージライトもキャストのイメージカラーが5つの線として光る。観客たちもペンライトでその線を一致団結して作り出し、キャスト・観客・スタッフが一体となって作り出した光景が広がる。その後のMCでは、この光景に触れるキャストが続出。ペイトンが「『Starlight Prologue』泣きそうになっちゃった」といえば、青山は同楽曲衣装へ「この衣装可愛いよね。テンション上がりすぎちゃって」と興奮。Liyuuは「素敵に照らしてくださってありがとうございます」と、観客たちの見せてくれた光景に感謝。伊達は約4年前のツアーが新型コロナウイルス禍期間中で声出しができないものだったものが、いまは声を出せる状況に「みなさんの声が聴こえて。あのころの私達に教えてあげたい。素敵な未来が見られるよ~って」と、笑みを浮かべる。
そんな感動的な光景をしみじみと話をしていたかと思えば、活動初期のころのレッスン中に岬が誕生日を迎えサプライズバースデーを敢行しようとして青山がクラッカーを落としてしまったことからサプライズがバレてしまった思い出を披露。そのときに“おそろっち”なる単語が飛び出し、ペイトンと青山が盛り上がっていたと2人ジェスチャーをして振り返っていると、伊達、岬、Liyuuがスンとした表情を浮かべて下を向いて観客の笑いを誘う“落差”でも楽しませていた。
そして、5人で手を繋いでからパフォーマンスをスタートさせた楽曲『ユニゾン』でライブ本編を終える。アンコールの合間に流れたミニキャラクターたちによる映像では、2期生、3期生、さらにはとあるゲストのキャラクターも登場してやりとりを繰り広げる様子が。今回のリバイバルライブが“時間遡行できるマシン”により声援がないライブを見た2期生、3期生が、1期生にプレゼントしたというコンセプトが明かされることも。マルガレーテが鬼塚冬鞠を自然に誘って行動したりと3期生同士、仲良くやりとりをするシーンなども入れ込まれていた。
【後編へ】
■セットリスト
M1:START!! True dreams / Liella!
M2:だから僕らは鳴らすんだ! / Liella!
――MC1――
M3:未来予報ハレルヤ! / Liella!
M4:Tiny Stars / 澁谷かのん(CV.伊達さゆり)、唐 可可(CV.Liyuu)
M5:バイバイしちゃえば!? / 嵐 千砂都(CV.岬 なこ)、平安名すみれ(CV.ペイトン尚未)
M6:常夏☆サンシャイン / 澁谷かのん(CV.伊達さゆり)、唐 可可(CV.Liyuu)、嵐 千砂都(CV.岬 なこ)、平安名すみれ(CV.ペイトン尚未)
M7:瞬きの先へ / Liella!
M8:Wish Song / Liella!
M9:Primary / 葉月 恋(CV.青山なぎさ)
M10:Dreaming Energy/ Liella!
M11:ノンフィクション!! / Liella!
M12:Day1 / Liella!
M13:Dream Rainbow / Liella!
M14:私のSymphony ~WaWDVer.~ / Liella!
M15:Starlight Prologue / Liella!
M16:未来は風のように / Liella!
――MC2――
M17:ユニゾン / Liella!
幕間映像
ENC1:Shooting Voice!! / Liella!
ENC2:始まりは君の空 / Liella!
(ソロ楽曲メドレー)
ENC3:みてろ / 平安名すみれ(CV.ペイトン尚未)
ENC4:水色のSunday / 唐 可可(CV.Liyuu)
ENC5:微熱のワルツ / 葉月 恋(CV.青山なぎさ)
――MC3――
ENC5:What a Wonderful Dream!! / Liella!
ENC6:この街でいまキミと / Liella!
文:水華舞
※記事内写真は(C)