のん「私をくいとめて」で日本映画批評家大賞で主演女優賞受賞!大九明子監督は監督賞受賞で「演技をすることは私にとって生きる術」【コメント全文】

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 女優・のん(27)が主演し、昨年12月に公開となった映画『私をくいとめて』(監督・脚本:大九明子/配給:日活)。本作が『第30回日本映画批評家大賞』にて、のんが主演女優賞、大九監督が監督賞を受賞したことが10日、発表となった。

 『私をくいとめて』は作家・綿矢りさ氏原作の同名小説を実写映画化したもの。31歳のおひとりさまで脳内に相談役「A」のいる黒田みつ子(のん)が、みつ子は年下の営業マン多田くん(林遣都)に恋をしてしまうという、あと1歩踏み出せないむずがゆい恋模様を描いたロマンス作品となっている。2人のほかにも、結婚しイタリアで暮らすみつ子の親友・皐月には、のんとは朝の連続テレビ小説『あまちゃん』以来の共演となる橋本愛がキャスティングされていたり、脳内相談役「A」の声が俳優・中村倫也が担当していることでも話題となった。

 『日本映画批評家大賞』とは、今年で第30回を迎える、映画批評家だけの目で選んだ映画賞。アメリカでは映画批評家が選ぶ『ニューヨーク映画批評家大賞』『ロサンゼルス映画批評家賞』『全米批評家賞』といった権威ある映画賞があるなかで 日本で純粋に映画評論家だけが集まった映画賞としては唯一の賞となる。1991年に水野晴郎氏が発起人となり、淀川長治氏、小森和子ら、 当時第一線で活躍していた現役の映画批評家たちの提唱により誕生したものとなる。毎年1月1日~12月31日までに公開された作品が当該年度の選考対象作品となっている。

 日本映画批評家大賞側から大九監督の選考理由として「とてもポップな感覚、そして誰も想像し得ないような映像の使い方。大九明子監督はそんな稀有な映像センスを用いて、嫌味になることなく、ただただ新鮮で楽しい映画を生みだしてくれた。これは監督自身による脚本の良さももちろんだが、映画というメディアへの卓越した確かな手腕によるものだろう。第30回の選考会では、大九監督の卓抜したセンスが多くの選考委員に響いた。誰しもの心にある“ダーク”なところを描きながらも、それを弾けるようなポップさで昇華させる。『私をくいとめて』はまさに“今“を感じさせる、クオリティの高い大九監督の代表作になったといえるだろう」と、コメントを。

 一方、のんについては「役者はリアリティがあればそれでいいという訳ではない。リアリティがありつつも、演劇的なところでも芝居を成立させる力を併せ持つ女優、のん。特に今作は少し現実離れした難しい役柄だった。脳内に相談役のAという存在を誕生させてしまった31歳のひとりの女性を、これほど説得力を持って演じ切ったのんの演技力は素晴らしかった。彼女は映画を観るわれわれの心を、スクリーンの向こうで悩む主人公みつ子に同化させ、見事に巻き込んでしまった。さらりと観客の応援を味方につけてしまう、のんの魅力と見事な演技に拍手を贈りたい」と、評している。

 今回の受賞に大九監督は、「監督賞。なんと畏(おそ)れ多い。何かを作りたくて模索して、映画の道にたどり着いて以来私は、映画作りに夢中です。しかし撮りたいものが私の脳内にどれほど湧いたとて、それを形にしてくれるスタッフ、俳優がいなければ、1フレームたりとも作ることができません。私に、映画監督という立場を与えてくれる全スタッフ・俳優、そして何より、私の映画を観てくださるすべてのみなさまに感謝申し上げます。ありがとうございました」と、感謝を。

 のんは、「この度は、素敵な賞をいただき心から嬉しく思います。演技をすることは私にとって生きる術で、これがなかったら自分は何者にもなれずにモヤモヤとした日々を送っていただろうなと確信しています。そんな私が役を演じて賞をいただけるのは、こんなに幸福なことはないっていうくらいに嬉しい。明日からも元気に演技に励めそうです。これからも楽しく、精進して参ります。ありがとうございます」と、女優としての気持ちとともにコメントを寄せた。

 なお、『第30回日本映画批評家大賞』2020年度の授賞式は5月31日を予定している。

 ※記事内画像は(c)2020『私をくいとめて』製作委員会

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