“セクゾ”ことアイドルグループ『Sexy Zone』の佐藤勝利が9日、東京・渋谷のPARCO劇場で主演舞台『モンスター・コールズ』（演出：サリー・クックソン）初日前会見を俳優・山内圭哉、演出のサリー・クックソン氏、原作のパトリック・ネス氏とともに開催した。
ネス氏のベストセラーが原作。2016年には映画化（邦題「怪物はささやく」）され、18年には国のオールド・ヴィック・シアターで舞台版が初演、22年にはイギリス・ロンドン、ブリストル、アメリカ・ワシントンと各地で上演された。佐藤は、孤独と絶望に苛まれる13歳の少年・コナー役で主演。コナーの家に現れる謎めいたモンスター役に山内圭哉。末期ガンを患っている母親役に瀬奈じゅん。コナーと離れて暮らす父親役に葛山信吾。母親の入院中にコナーの面倒を見ることになる祖母役には、銀粉蝶がキャスティングされている。
不気味な笑みを浮かべる佐藤
会見前には本編の序盤の数シーンを公開。そのなかで佐藤は無表情の演技をしていたかと思えば、次の瞬間に身も凍るような不気味な笑顔を浮かべていたりする様子も。さらには、吊りあげられながらの演技も披露し、こだわった舞台装置もあいまって雰囲気満点な仕上がりを見せた。
その後、会見前に記念撮影へ。佐藤は隣りにいた演出家のサリー氏にさり気なく何度もカメラマンから飛んでいるリクエストなどを教える姿を見せ、関係も良好な様子を見せながらの撮影となった。
マイクを渡そうとするサリー氏にヘッドセットをつけているから大丈夫と説明する佐藤
そして会見へ。本来、2020年に上演予定だったが新型コロナウイルス禍となってしまいスタッフの来日ができなくなってしまったことから延期しついに日の目を見ることとなったという経緯がある。それだけに、佐藤も第一声から「制作が決まってから約4年経ちました。コロナがありイギリスのチームが来ることができない状態になりました。やむを得ず、いつできるかと思いながら、その日を待ち望んでいました」と、上演を明日に控え胸いっぱいといった様子。
そのけいこは今年1月初旬から開始されたそうだが、佐藤にとって初めての海外スタッフとの制作となり、「僕たちとしても、いろいろな違いを感じながら、その違いに面白さがありましたし、チャレンジングなことをさせて頂いていると感じました。すごくたくさんのことを学びながらでした」と、得るものが多かったという。なかでも、「1番大きいくこういう違いがあるんだと感じたのは、スタッフのみなさんがアーティスト性を重要視してくださっていたと感じたんです。一緒に作るのが楽しくて。なかなか計画通り行かなかったこともあると思いますが、それだけではなく、あらためて舞台は芸術の1つなんだなって感じ取れました。僕も一生懸命アートの一部になれるようにコナーという役を生きれたらと思います」と、モチベーションのアップにつながったようだった。
舞台のタイトルにちなんでモンスターに出会ったような怖い思いをしたことは？という質問が。佐藤は「劇場には出るっていうじゃないですか」とさまざまな劇場で都市伝説のようにいわれる“視える”ものについて語ることとなり、「帝国劇場に立っているときに“視える”先輩が居てそういう話をしていたんです。『白い女性がいる時たまにあるよ』って。僕は“視える”タイプではないし信じるタイプではないですけど、それを聴いて本番になったときに、ベッドの上に乗って宙を飛ぶ演出のときに、なんか白いものが見えて、目線があった気がしたんです。右目で見たんですけど、そうしたら右側が動かなくなった経験があって」と告白。これには山内も「ガチで怖いやつやん！」とツッコんでいたが佐藤は「あれなんだったんだろうって思いますが、帝国劇場は良い劇場です。たぶん、想像力のなかにモンスターがいたのではと思っています」と、しっかりフォローも忘れなかった。
そして佐藤から「体験したことがない演劇体験ができる作品だと思います。いろんな想像力も働かせられるような、すごくワクワクする作品になっていると思います。ものすごく美しい物語で作品の中でたくさん物語という言葉が出てきますが、観に来てくだる方と、日本の『モンスター・コールズ』の物語を作り上げていければと思っています」と、意気込んでいた。
舞台『モンスター・コールズ』東京公演は10日から3月3日までPARCO劇場にて、大阪公演は2024年3月8日から同17日までCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演予定！
