村瀬歩「かっこいい声で震えました」という声優?山口勝平と『不思議の国でアリスと』トーク

村瀬歩「かっこいい声で震えました」という声優?山口勝平と『不思議の国でアリスと』トーク2

 劇場アニメ『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』スペシャルトークイベント付き上映会が9月19日に東京・丸の内ピカデリーで開催され白ウサギ役の山口勝平と、トゥイードルディー役の村瀬歩が登場した。

 作家ルイス・キャロルの名作『不思議の国のアリス』を日本で初の劇場アニメーション化した作品。アニメーション制作をP.A.WORKS、監督を篠原俊哉氏、脚本を柿原優子氏、コンセプトデザインを新井清志氏、主題歌をSEKAI NO OWARIが担当している。

 以下、公式レポート部分。

 主人公・りせをせかせかと急かすタイパ重視の白ウサギ役を担当した山口は「劇中はほとんど“あぁ忙しい忙しい!”と言っている白ウサギですが、持っているデバイスがiPadではなく“tPad”と書かれていたり、カップのマークがついていたりと細かいこだわりが好きなんです」とあいさつ。早口のセリフについては「白ウサギのせかせかした性格がセリフの中から伝わればいいなと思いながら演じました。アドリブに聞こえるかもしれませんが、実はほとんど台本通りなんです。セリフ量は本当に多かった!」とコメントし、さらにSNSでも話題の60秒で分かる白ウサギの解説動画について「実は本編よりあっちを録る方がうわぁーって喋らなくちゃいけなくて大変でした、楽しかったですけど(笑)」と裏話を披露し、会場を沸かせた。

 不思議な国でサーカス団を主催する双子の兄弟の1人で、ダムと見た目が同じながら<建前>しか言わないトゥイードルディー役を演じた村瀬も「皆さん金曜の夜にこんばんは!個性的なキャラクターが多い本作の収録裏話をお届けできればと思います」とあいさつ。自身が演じるトゥイードルディーについて「改装したのに売れないサーカス小屋なので、皆さんぜひ来てください!」とユーモアたっぷりに語った。そして話題のラップシーンについては「最初はこんなのできるかな?と抵抗もあったんですが、だんだん楽しくなってきて。(双子の兄弟でトゥイードルダム役)木村昴さんはヒップホップカルチャーにどっぷり浸かっている方なので、現場では“ここはこうしよう、もう少しスラーでつないだ方が次の行が生きる”と提案してくれて、一緒にリズムを作り上げました。台本の土台はありつつも、掛け合いの中でどんどん形ができていく自由度の高い現場で、本当に助けられました」と、挑戦の楽しさと共演者への感謝をにじませながら振り返り、MCが「芸が身を助けてくれましたね!」とナイスまとめを入れ、会場からは拍手が起こった。

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 さらに2人は、完成した映像を観て驚いたキャラクターとして森川智之が声をあてているチェシャ猫を挙げ、山口が「森川くんのチェシャ猫、またいい声やってんな!」と感心。村瀬も「可愛い感じで来るのかと思ったら、想像以上にかっこいい声で震えました」と驚きを語り、「青虫などクセの強いキャラが多い中でも、チェシャ猫は特に存在感があった」とコメントした。山口は「癖の強いキャラクターばかりで、本当に面白かった」と続け、会場も大きくうなずきながら笑顔を見せた。

 トークでは、白ウサギがタイパ重視(タイムパフォーマンス重視)のキャラクターであることから、二人のタイパ事情についての話題も。山口は「移動中に英会話アプリをやってます。たまに電車で声を出さなきゃいけない場面があって、こっそりやってます」と明かし、村瀬は「実はめちゃくちゃシングルタスク人間で、ヘアメイク中にコメント返信しながら話しかけられても“うん”しか返せない」と告白。会場は笑いに包まれた。

 さらにディーとダムが本音と建前を言い分けるキャラクターであることにちなみ、本音と建前の話題に。「嘘はつきたくないけどごまかすことはあります」(村瀬)と率直に語ると、山口は「なかなか本音って言えないよね」としみじみしつつ「拘束時間が短くてこれがいい(指でお金のジェスチャー)作品だといいですよね」と本音をポロリ。会場からは笑いが起こり、MCも思わず「言っちゃった!」とツッコミを入れる和やかな場面となった。

村瀬歩「かっこいい声で震えました」という声優?山口勝平と『不思議の国でアリスと』トーク3

 最後に好きなもの・大切にしているものについて問われると、山口は「年齢を重ねるにつれ家族との時間を大切にしたいと思うようになりました」と語りつつ「でも仕事終わりに飲みに行っちゃうんですけどね」とおどけ、村瀬は「最近カードゲームにハマっていて全然実家に帰れていないので、勝平さんの話を聞いて帰ろうと思いました!」とコメント。

 締めくくりのメッセージでは、山口が「没入感がありながらあたたかい気持ちになれる作品。1人でも多くの人に観てほしい」と語り、村瀬も「ただ楽しいだけじゃなく、考えさせられる部分もたくさんある作品です。今の子どもたちが社会に出る難しさや、自分の好きを素直に表現することの大切さ、アリスとりせの関わりが胸に刺さる場面も多いと思います。大人になったからこそわかる悲しさや苦しさ、そして楽しさも詰まった物語なので、ぜひお友達だけでなく家族とも一緒に見てほしい。“家族を大事に”が今日のキーワードです!」と熱く呼びかけた。フォトセッションでは2人が笑顔で観客に手を振り、会場は和やかな雰囲気のまま幕を閉じた。

 ※記事内写真は(C)「不思議の国でアリスと」製作委員会

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