向井理、キスマイ・藤ヶ谷太輔ドラマ「華麗なる一族」で兄弟役のビジュアル公開!「血の繋がりとはなんだろうか。家族とは、親族とは……」

向井理、キスマイ・藤ヶ谷太輔ドラマ「華麗なる一族」出演で兄弟役に!「血の繋がりとはなんだろうか。家族とは、親族とは……」1

 俳優・向井理(38)、“キスマイ”の愛称で親しまれるアイドルグループ『Kis-My-Ft2』の藤ヶ谷太輔(33)が2021年春放送予定のWOWOW開局30周年記念『連続ドラマW 華麗なる一族』に出演することが27日、発表となった。

 作家・山崎豊子氏原作の作品。大阪万博を間近に控えた日本の高度経済成長期、富と権力獲得の手段として、関西の政財界で閨閥(けいばつ)を張り巡らす阪神銀行の頭取・万俵大介を中心に、一族の繁栄と崩壊が描かれる。本作ドラマ化決定および、中井貴一が主演することが今年3月に解禁されていたが、半年の沈黙を破り、中井演じる万俵大介の息子役に向井と藤ヶ谷が起用となった。

 向井は、大介の長男であり、万俵コンツェルンの一翼を担う阪神特殊製鋼で高炉建設に尽力する専務・万俵鉄平(まんぴょう・てっぺい)役を。次男でいずれは頭取の座を継ぐであろう阪神銀行貸付課長・万俵銀平(まんぴょう・ぎんぺい)役を藤ヶ谷が演じる。

 向井と藤ヶ谷が兄弟を演じるのは今回が初。夢を実現するために情熱を燃やす鉄鋼マンの鉄平、それに対して冷めた表情のエリート銀行員の銀平。阪神銀行を守るため、阪神銀行の更なる発展を遂げるために、大介が企てた大胆な計画により、2人は大介の野望の歯車となり、大きく運命を狂わせていく……。

 2人へ今回の役が決まったときのことを尋ねると、向井は、「あまりにも有名な原作ですし、過去に何度も映像化されている作品なので、身が引き締まる思いでした。また、万俵鉄平という役は凄まじい運命を背負った人物です。万俵鉄平をどう演じるかというより、どう生きるかということを強く意識して臨もうと思っています」と、なみなみならぬ気合を。

 藤ヶ谷は、「今回『華麗なる一族』への出演が決まりとても驚いたと同時に、とにかく嬉しかったです。経験豊富なみなさまと『お芝居』ができる環境にすでに高揚しております。今回演じる『万俵銀平』は万俵家の次男です。彼は無感動な表情で、はっとなるような冷たい事を平気で言うニヒルな面が常にあります。しっかりとニヒルな面を使い分けられるよう、監督を始めチームと創っていけたらなと思っております。嫌な奴に見えると思いますが、甘えや我慢なども丁寧に、そして彼がしゃべると空気やリズムが変わるよう演じられたらなと思っております」と、こちらも意気込んでいる。

 脚本を読んだときのことへ、向井は、「初めて台本を読んだ時、喜怒哀楽様々な感情が揺さぶられ、重厚かつ複雑な人間関係のなかにも横たわるリアリティに圧倒されました。当時の時代背景などを勉強する中でも、いかにこの作品が異質な光を放っていたのかと驚嘆します。2度目に読んだ時、悔しさと苦しさに涙しました。そして泣くことすら許されなかった万俵鉄平という男を演じると考えると、あらためて身震いする思いです」と、武者震いを感じさせ、藤ヶ谷は「血の繋がりとはなんだろうか。家族とは、親族とは……そして誰をどこまで信じるのか。夢のために欲のために濁りに濁った重厚な人間ドラマ。しかしながらリアリティーも感じました。1960年代、日本の高度経済成長の時代を描いた名作だなとあらためて思いましたし膨大なお金と、膨大な人間の気持ちが動く目の離せないドラマだなと感じました」と、深く考えたようだった。

 そして視聴者へ向け、向井から「『華麗なる一族』という怪物に立ち向かうには、今までの俳優人生の全てを賭して挑まなければなりません。すでに撮影は始まっていますが、全ての撮影が終わった時、果たして自分はどうなっているのか。食うか食われるかわかりませんが、見応えのある作品になるよう一所懸命努めて参ります」といい、藤ヶ谷は「ドロドロとした愛と憎しみに満ちた、汗と脂の結晶のような重厚な人間ドラマ。それぞれにある秘密や過去にも注目し新たな『華麗なる一族』をお楽しみください。常に『銀平』の味方でいられるよう、しっかりと集中して演じて楽しみたいと思います。ぜひリアルタイムでご視聴いただければと思っております。よろしくお願い致します」と、呼びかけている。

 ■STORY
 高度経済成長期の日本。預金高10位にランクされる阪神銀行のオーナー頭取、万俵大介(中井貴一)は、銀行のほかにも多くの事業を手掛ける万俵コンツェルンの総帥だった。大介は長女・一子の夫である大蔵省のエリート官僚の美馬から、都市銀行再編の動きを聞きつけ、生き残りを目指し大手銀行を吸収合併しようと画策する。
 その一方で、万俵家には、大介の妻・寧子と阪神銀行と同じく万俵コンツェルンを支える柱の一つである阪神特殊製鋼の専務取締役の長男・鉄平(向井理)、阪神銀行に勤める次男・銀平(藤ヶ谷太輔)、次女・二子、三女・三子のほかに、長く同居する大介の愛人・相子の存在があった。家庭内で大きな力を持ち、万俵家の閨閥づくりを推し進める相子の存在を鉄平たちは疎ましく思っていた。 さらに鉄平は、悲願としていた高炉建設の融資をめぐって大介と対立し、2人は確執を深めていく。

 ■キャラクター設定
 ○万俵鉄平(向井理)
 万俵家の長男で、神戸港の工業地帯に位置する業界トップクラスの特殊鋼メーカー・阪神特殊製鋼の専務であり実質的経営者。
 東京大学を卒業し、アメリカのマサチューセッツ工科大学に留学後、すぐ阪神特殊製鋼に入り、現在、専務の地位についている。経営者であるより技術者である要素の方が強く、現場に常に熱意を持って接している彼を、社員たちは慕っている。鉄平は長年の夢である高炉(鉄鉱石を熱処理して銑鉄を取り出す溶鉱炉)を建設することを決心し、資金繰りに奔走する。
 その心の広さや情熱あふれる性格から、母・寧子や弟・銀平、妹たちから愛されており、万俵家の良心である。だが、父・大介の自分に対しての歪んだ愛情に疑問を感じており、その理由を今まで聞けずにいた。鉄平が、死んだ万俵財閥の創設者である祖父・敬介に似た容貌をしていることに、その意味が隠されている。

 ○万俵銀平(藤ヶ谷太輔)
 万俵家の次男で、大介と同じ慶応大学の経済学部を出て、阪神銀行に就職。現在、本店営業部の貸付二課(商業部門が貸付対象)課長である。
 父・大介に似た端麗な顔、一分の隙も無い瀟洒な身なりで、周囲の雰囲気や慌ただしい人の出入りとかかわりないような姿勢で仕事を運び、常に冷静な判断ができる切れ者。
 昼は銀行員だが、夜はプレイボーイのようにバーやナイト・クラブを飲み歩く。兄の鉄平と異なり、いつも冷めたような表情でいる。何事につけても傍観者的な感情しか持たない冷ややかな男だが、母・寧子には確かな愛情を示し、信念を持って生きる兄・鉄平のことを本当は心から尊敬している。
 万俵家の繁栄のため、閨閥づくりを進める父・大介と家庭教師の高須相子から、ある縁談を持ち掛けられ、強引に進められそうになるが――。