森山未來「ほかげ」の役作りへ「生きることへのどん欲さ」意識

森山未來「ほかげ」の役作りへ「生きることへのどん欲さ」意識1

 俳優・森山未來が25日、東京・渋谷のユーロスペースで映画『ほかげ』(監督・脚本・撮影・編集:塚本晋也/配給:新日本映画社)公開記念舞台あいさつを俳優・趣里、子役・塚尾桜雅、俳優・河野宏紀、塚本監督とともに開いた。

 戦争を民衆の目線で描き、戦争に近づく現代の世相に問う塚本監督最新作。主演の趣里は、戦争に翻弄され、孤独と喪失を纏いながらも、期せずして出会った戦争孤児との関係にほのかな光を見出す役を演じきっている。森山は片腕が動かない謎の男を演じた。

 森山はユーロスペースでは初めて舞台あいさつだそうだが、「嬉しい」と有名なミニシアターで知られる同所の舞台に立てたことに感慨深げ。

 その役作りへは、「しましたかね?」と、とぼけて笑いを誘いつつ、「塚本さんといろんな話をして、どういう理由でこの男がいるのか話しました。深い傷を持っているというのは当時の人物たちすべてが抱えているものでと思います。さまざまな思いと、闇をがあって終戦を迎えた人たちが、それでも生きていかないきゃいけないという中で選択しながら生きています。それは(演じた)男も同様で、負ってしまった肉体的、精神的な傷もあるけど、それでも生きることへのどん欲さ、ある種の生を掴んでいることは意識しました。それが男がひょうひょうと称されることに繋がっているのかなと思います」と、考え抜かれたものをであることを窺わせていた。

 映画『ほかげ』は全国順次公開中!

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